【小田原 イベントレポ】小田原城骨董市- 小田原城址公園の「二の丸広場」にて開催される骨董市で買い物してみた
湘南エリアで開催される骨董市の中でも、観光客に人気が高い会場が小田原市で開催される小田原城骨董市でしょう。小田原市の骨董市と言えば骨董市@お城通りも有名ですが、毎年4月と10月には小田原城址公園の「二の丸広場」に会場を移し、多い時には約100店もの出店者が集まる骨董市として開催されています。
小田原城が佇む景色と共にレトロな空気が楽しめるのは、歴史好きには見逃せないイベントかもしれません。今回は骨董市好きの湘南人ライターが注目の小田原城骨董市を取材して、幅広い世代から人気を集めるノベルティグッズを購入しました。
小田原おでん祭りが同時開催
小田原駅から約10分ほど歩き、赤い欄干がシンボリックな「学橋(まなびばし)」を渡ると、小田原城址公園「二の丸広場」。小田原城骨董市の会場です。学橋の名前は、かつて小田原城址公園内にあった「城内小学校」への通学橋として利用されていた歴史が由来と伝えられています。
取材日の2025年10月5日は、二の丸広場で「小田原おでん祭り」が同時開催されていました。小田原おでん祭りは定番のおでん種に加え「小田原さつま」や「焼あじつくね」が並び、小田原の曽我梅林で採れた梅で作った「梅みそ」を付けて食べる「小田原おでん」が堪能できるイベントです。
開始時間の10時には、おでんを買い求める来場者が長い行列を作っていました。市内の小田原おでん専門店の人気を踏まえると、イベントの盛り上がりも納得ですね。
戦国時代を連想させるアイテムが並びます
話題を小田原城骨董市に戻すと、戦国時代に北条氏の居城となり、関東の支配拠点として発展した小田原城が会場なだけに、他の骨董市よりも日本刀が多く販売されていた印象があります。もちろん本物の日本刀を所持するには銃砲刀剣類登録証という登録証が必要なので、会場に並べられているのは刃が付いておらず、研ぐことができない(研いでも切れない)模造刀です。
但し刀身(刀剣の本体部分)以外は本物の日本刀に使われていた武具もあり、2025年に小田原市内に開業したばかりの日本刀専門店「日本刀 湘南 佐々木」のブースには、重厚な日本刀の鍔(つば)が販売されていました。
取材に対応して頂いた板野さんによれば、本当に珍しいものは店(日本刀 湘南 佐々木)に置いてあるとのこと。それでも美しい細工が施された鍔や、堅牢な作りの鍔が並べられており、その種類の豊富さに驚かされました。
会場では他にも本物の鞘(さや)や、柄の中央に装着される装飾金具の目貫(めぬき)も販売。お土産用のレプリカとは一線を画す存在感を醸し出しています。歴史に詳しい愛好家であれば、特別な逸品が見つけられるかもしれませんね。
古銭のプロに骨董市での楽しみ方を聞いてみた
また小田原城骨董市に限らず、骨董市で必ずと言って良いほど目にするのが、様々な古銭を取りそろえたお店です。骨董市では熱心なコレクターが古銭を物色する光景もお約束で、時には初心者には近寄りがたい空気を醸し出していることも。
そこで今回は客足が落ち着いたタイミングを見計らい、古銭のプロである出展者さんに「骨董市で古銭を楽しむコツ」について伺ってみました。
出店者さんによれば古銭は銀や金などの貴金属が使われているケースも多く、相場の影響を強く受けるコレクターズアイテムだそうです。そのため値札が付いていても販売価格が異なることがあるので、購入前に価格を確認するのがトラブルを避ける意味で重要だと教えて頂けました。
さらに古銭の相場は専門誌で調べられるので、損得を意識して古銭を購入するならば、事前に知識を身につけておくのも大切だとか。
もっとも骨董市であれば手ごろな値付けの古銭も色々と見つかるので、価値や損得だけを考えず、レトロな収集品として古銭を楽しむのも正解だと補足していただきました。確かに小田原城観光の際に古銭を手に入れるのは、旅の良い思い出になってくれそうです。
昭和時代の風景を連想させる郵便局の自転車も
当日の会場では、昭和時代に使われていた郵便局の自転車(払下げ品)も販売されていました。本体を確認すると、現在は自転車の製造を終了しているツノダ製です。ここではオブジェとして販売されていましたが、規格にあったパーツを手に入れるルートがあればレストアして乗れるかもしれません。
またハンドル部にかけられているのは当時の配達員さんが使っていた革のバッグだそうで、昭和レトロの風景を今に伝えるアイテムと言えそうです。
瓶のコーラが飲みたくなるアルミ製のタンブラーを購入
今回ライターが購入したのは日本刀でも古銭でもなく、コカ・コーラのノベルティ品です。2014年に開催されたFIFAワールドカップ・ブラジル大会に合わせて制作されたアルミ製のタンブラーで、トロフィータンブラーと呼ばれています。
オリジナル当時はゴールドに塗装されていましたが、この個体は表面の塗装が落ちてアルミ素材が剝き出しになっています。販売価格は500円。もちろん税込。コンディションを踏まえるとお買い得とは言い難いものの、この使い込まれた感が何とも言えない味があり、購入に至った次第です。
使用によるダメージはあるものの、汚れている感はないのも好印象。このタンブラーで飲む際には瓶のコカ・コーラを手に入れ、氷をたっぷり入れて楽しみたいですね。
今回の取材で紹介した品々は2025年10月5日時点のラインナップで、足を運んだ際に同じ品が手に入ることを保証するものではありません。会場に行くまで何があるか分からないワクワク感も、骨董市の楽しみなのです。
次回の小田原城骨董市は2026年4月の開催となりますが、それ以外の偶数月も、第一日曜日に骨董市@お城通が開催されています。手軽にレトロな休日を楽しみたい方は、そちらの開催もお見逃しなく。
小田原城骨董市
開催日
年2回開催(4月初旬と10月初旬)
上記以外は骨董市@お城通として開催
開催時間
9:00〜15:00(天候等の影響で中止もしくは短縮の可能性あり)
支払い方法
各出店者にご確認ください
アクセス
JR東海道線 新幹線 小田原駅より徒歩1分/小田急線 小田原駅より徒歩1分/伊豆箱根鉄道大雄山線 小田原駅より徒歩10分
住所:神奈川県小田原市城内
駐車場:無し(近隣のコインパーキング等をご利用ください)