Yahoo! JAPAN

東京の多摩地域＝ウェストサイドにお住まいの方、出身の方はもちろん、多摩地域以外の方にも多摩を知ってもらいたいという番組「立飛グループpresents東京042～多摩もりあげ宣言～」（略して「たまもり」）。MCは土屋礼央さん（国分寺市出身）＆林家つる子さん（八王子市の大学出身）。

今週のゲストも、地図研究家の今尾恵介さん！　今尾さんの著書「地図バカ」に中に子供の頃に“架空都市”を作っていたというエピソードから、地図バカ×鉄道バカ×多摩バカの3人が、大胆で自由な発想で「妄想多摩地図」を作ってみた！

土屋：さっそくゲストのご紹介です。地図研究家の今尾恵介さんです！　今週もどうぞよろしくお願いします！

今尾さん：お願いします。

土屋：今尾さんのプロフィールは、“恵介電鉄”の社長ってことでよろしいですか（笑）？

今尾さん：専務取締役で（笑）。

つる子：（笑）。

土屋：正しいプロフィールを、つる子さん、お願いします！

つる子：今尾恵介さんは、1959年生まれ。子どもの頃から地形図と時刻表を愛し、出版社勤務を経てフリーライターに。愛する地図に関する本を多数出版されています。またテレビやラジオなど様々なメディアでもご活躍中です。そして、去年10月、中公新書ラクレから「地図バカ-地図好きの地図好きによる地図好きのための本」という本を出されたばかりです。

土屋：先週は、本の中で中学の時に“架空都市”の地図を描いていたという。今回は、我々3人で多摩地域の地図を勝手に改造して、「シン・多摩地域」を（笑）！

つる子：シン・ゴジラみたいに（笑）。

土屋：既存のものを使うのもよし、自由に新しいものを。予算は無制限！　工事の時間は2秒です！

今尾さん：（笑）。

土屋：瞬時に出来るとしたらと想定して描くと。今日の収録の前に、我々3人に多摩地域の白地図が渡りました。この市とこの市を合併させる、駅や空港を作る、なんでもOKということで。

つる子：（笑）。

つる子作「妄想多摩地図」のテーマ【寄席がある多摩】

土屋：つる子さんの、（弱ったな・・・）という声が聞こえてきたんですよ。

つる子：（笑）。

土屋：私と今尾さんのところにもつる子さんが作った多摩地図が届きました。これはなんですか？　コンセプトを教えてください。

つる子：あの、私は学生時代、「中央大学」に在学していたんですけど、その時に落語研究会に入って。で、寄席に行くとなると、けっこう遠かったんですよ。新宿が一番近かったですね。多摩地域に寄席があるといいなというのを強く思って。今もそう思っていて。

土屋：なるほど。つる子さんが作った多摩地図に“寄席”と書いたものがいろいろありますね。

今尾さん：濃く描いてありますね。

土屋：場所はどこですか？

つる子：定席を作りたいなと思って。365日、毎日寄席を楽しめるという所で。場所はすごく悩みました！　「八王子市」です（笑）。

土屋：まあまあ、いいよ（笑）。

つる子：やっぱ「中央大学の多摩キャンパス」が「八王子」なので。広いし、「ヒロミさん」にもお力を借りられたらいいなって思いから（笑）。

土屋：あと、小さく“ジブリ寄席”というのも描いてあるんですけど？

つる子：これは「三鷹市」に作ったんです。「ジブリ」はお子さんもけっこう来るかなということで、「ジブリさん」ともコラボさせてもらって。

土屋：いいね！　“崖の上の熊”とか、“となりの長屋”とか（笑）。そういうことでしょ（笑）？

つる子：作りましょう（笑）！

土屋：あとは？

つる子：「奥多摩」にもなかなか来られないという方がいると思うので、森林の中に寄席を作っちゃいたいなと。

土屋：“森林寄席”ね！

つる子：森林浴ならぬ（笑）。

土屋：これはいいね！　ウケるね。

つる子：これはなかなか都内ではできないことなので。

土屋：「温泉もあるヨ！」って。

つる子：はい、温泉に浸かりながら寄席を見られたり。

今尾さん：「奥多摩」には「鶴の湯温泉」という温泉がありますよね。

土屋：つる子だし！

つる子：私はそこを牛耳らせていただいて（笑）。

土屋：じゃあ、“森林寄席”の常にトリで。住み込んで（笑）。

つる子：ちょっと住み込むとなると・・・芸人たるもの、いろんな寄席に出なければいけないので・・・（笑）。

土屋：それと、2本の矢印が都心に向かって引かれているんだけど？

つる子：ちょっと、リニア中央新幹線をここに通したいなと思って・・・（笑）。

土屋：リニアが「奥多摩」に来てるの！？

つる子：（笑）。

土屋：いいね！　じゃあリニアは「奥多摩」に次はどこに行きますか？

つる子：寄席が基準なので、新宿に（笑）。

土屋：リニアなら10分ちょっとで行けちゃいますよ。　

今尾さん：2本あるのは、これ、上野鈴本も目指しているんですか？

つる子：そうです！　上の線は上野鈴本を目指しています！

土屋：「奥多摩」から新宿と上野鈴本の2本。

つる子：これは便利ですね！

今尾さん：利益が・・・（笑）。

つる子：（笑）。

土屋：我々、行政としてはこれを回していかなければならないんですよ。

今尾さん：寄席の収益で、リニアを運営するということですね。けっこう高く設定しないと・・・（笑）。1万5000円とか（笑）。

つる子：（笑）。

土屋：そうなんですよ、つる子さん！　これ、リアルじゃなきゃ。木戸銭を上げるしかない。

つる子：そうですね（笑）。

土屋礼央作「妄想多摩地図」のテーマ【どうしたら多摩地域が独立できるか】

土屋：じゃあ私もいかせてもらいたいと思います。きょうは夢が叶う感じです。僕は子供の頃からこういうトークをイベントでやりたいと思っていたけど、ついに地上波でやれるとは思わなかった！　

つる子：ですよねー。

土屋：私の多摩地域なんですけど、あくまでも妄想だということをご理解いただきたいです。どうしたら多摩地域が独立できるか。そんなことを思って地図を作りました！　要は、23区が無くても生きていける交通網。

つる子：今でも生きていけますよね。

土屋：まず始めることは、23区への入り口は「井の頭線」のみです！　他は廃止です！

今尾さん：「中央線」が「吉祥寺」発だ（笑）。

つる子：いいんですか～（笑）。

土屋：あくまでも、多摩地域だけで生きていけるという。、そこは、物理的に不便にしなければいけない（笑）。ユーモアとして、23区への入り口は「吉祥寺」のみにします。

今尾さん：ほう。

土屋：多摩地域の人間として、23区への憧れがあるというのも否定はしません。なので、山手線に代わるものが欲しいんです。多摩地域での環状線＝「多摩手線」です！　

今尾さん：ああ、これがそうなんですねえ（笑）。

つる子：（笑）。

土屋：「吉祥寺」から「調布」「府中」「立川」を通って。北は迷いました。僕が子供の頃に作った時は「田無」だったんですけど、大人になってわかりました、外貨を稼ぎたいです！　所沢を経由します！

今尾さん：ああ。

土屋：ここで、埼玉と良い関係になれて、多摩＝便利だね、と。

池袋には行かずに、「立川」に来い、と（笑）。

土屋：「多摩手線」で、「立川」も「吉祥寺」も行ける、と。これ、悪くないと思うんですよ。で、横を「多摩央線」が通っているんですよ。東京まで行く「中央線」が「吉祥寺」より東は無くすので、「吉祥寺」終点で。「吉祥寺」から「八王子」までは「多摩央線」で行く。

今尾さん：なるほど。

土屋：「多摩都市モノレール」はですね、沿線の住民の夢ですね、「町田」まで延伸します！　これは即決します！　もうサッカーJリーグの「町田ゼルビア」の開幕戦に合わせます！　「野津田」も経由した「町田」です（笑）。

つる子：（笑）。

土屋：で、北は都営だからっていって、東京で完結しません！　ライオンズのホーム、ベルーナドームまで行きます！

つる子：行きますか！

土屋：直通です！　で、埼玉西武ライオンズの玉は「多摩」に変更します！

つる子：埼玉の玉が「多摩」に！

土屋：はるか遠い大宮を捨てます！　より近い多摩と合併することにより、交通の便が良くなります！　高速道路も建設して、埼多摩西武ライオンズの選手のFA流出も阻止します！

つる子：これ、欲しい人、多いんじゃないですか（笑）。

土屋：「福生」にある米軍の「横田基地」を、交渉の末、「多摩国際空港」に変更。

今尾さん：おお（笑）。

土屋：で、国内は「調布飛行場」に集約！　

今尾さん：なるほど（笑）。

土屋：「瑞穂町」に、みずほ銀行の本店！　今まで無かったんで！　「瑞穂町」というくらいだからみずほ銀行が必要なんです！

つる子：そうですね（笑）。

土屋：で、大事なのはこれです！　つる子さん、読んでください！

つる子：これは・・・（笑）。国立と書いて「国立競技場」（笑）。

土屋：そうです！　紛らわしいんです！　＜いざ、国立へ！＞、どっちなんだと。もう袂を分かちます！　国立（こくりつ）は23区、我々は「国立（くにたち）」で行きます！

今尾さん：（笑）。

土屋：で、今度、サッカーJリーグが秋春制に変わるんですよ。その間に、空白の3ヶ月というのがあって、ここでどういう大会にするかというので、悩んでいるんです。ここ、「TM（たま）リーグ」を開催します！　「FC東京」と「東京ヴェルディ」、「町田ゼルビア」の3チームは、多摩のチームだから移動費がかからないです！　そこの軍資金を元に独立です！

今尾さん：多摩は独立国になるということですか？

土屋：最終的には。で、10月1日の「都民の日」を、23区の人から＜君のところにもあるの？＞と言われる屈辱があったので、9月1日を「多摩の日」にして、1ヶ月前に休んでやります！　

つる子：前にね（笑）。

土屋：23区の人間が8月31日に＜学校の宿題が終わらないよ～＞と言ってるのを、＜うちは明日も休みだよ＞って。

つる子：そこまで考えてるんだ（笑）。

土屋：僕はこのテーマだけで、5週はいけるんです（笑）！　あえて、ダイジェストにしてみました。今尾さん、私のはどうですか？

今尾さん：大胆不敵なんですけど、「多摩都市モノレール」が来て、唯一鉄道が無い街＝「武蔵村山市」はどうなるんだろうと思って心配になりました。

土屋：「箱根ヶ崎」方面にも延伸はします！　ここは「多摩都市モノレール」で、多摩民のすべてを解消します！　なんならあきるの市にも延伸します。

今尾さん：昔、「瑞穂町」の一部が、埼玉県から東京都になったのでその経緯から、所沢も多摩県に入れちゃうとか。

土屋：決定です！　入れちゃいましょう！

つる子：（笑）。

土屋：そしたら、“最多摩西武ライオンズ”になると。

つる子：そうですね。

土屋：一つ、忘れてた！　僕もリニア中央新幹線を引きたくて、橋本から強引に「八王子」で強奪します！　品川には行きません！

つる子：品川に行かない（笑）。

土屋：リニアは1県1駅というルールだから。そこから品川に通すんですけどこっちの方が便利なんですよ。これが多摩区内というのがあって、我々は新幹線に乗って西荻窪より西は追加料金だったのを、区民にも味わせるんです！　23区の人が＜追加料金が無いと帰れないの～＞って（笑）。

つる子：（笑）。

土屋：もう品川に行かなくていいです！

今尾さん：西荻窪に恨みを晴らすんですね。

土屋：そうです！　今尾さんはわかってる！　今日は最高だな（笑）。

今尾さん：西荻窪までですからね。屈辱ですよね。

地図研究家・今尾恵介さん作「妄想多摩地図」のテーマは・・・【合併した市を元に戻す】

土屋：じゃあ、続いては、今尾さんの妄想多摩地図を作っていただきました。解説をお願いします。

今尾さん：すごくおとなしいですよ。テーマは「合併した市を元に戻す」。

土屋：すばらしい！　やっぱ地名に愛着があるから。

つる子：おお！

今尾さん：もちろん、「多摩県」は独立です！　

土屋：ここは同じ思いだった！

今尾さん：23区とは別の県にする。別にしても、栃木県と群馬県を合わせたよりも人口が多いんですよ。400万人以上いますからね。

土屋：静岡とも対抗できますから。

今尾さん：分割するというのは、「西東京市」になっちゃった、「田無」と「保谷」を元に解放する！　

土屋：開放って（笑）。言ってることが、“翔んで埼玉”と一緒だ（笑）。

今尾さん：あと、「八王子市」も大き過ぎるので、「中央大学」があるあたりを「由木市」にする、元の「由木村」に戻す。

つる子：おっ！　

今尾さん：「由木村」は、「八王子市」と合併するか「日野市」とするかで、町の中でケンカがあったんですよ。僅差で「八王子」になったんですけど、本当は「日野」に行きたい人がいっぱいいたんですよ。

土屋：これね、RAG FAIRを解散したらわかった、1回戻るの大事！　勢いでまずいって、改めてやっぱいい市だったなって。素晴らしいですね。

今尾さん：あと、「高尾」のあたりも「浅川町」に戻す。

土屋：素敵な名前が多いですね。

今尾さん：「中央線」の・・・「多摩央線」かもしれないですけど、高尾駅は「浅川駅」に戻して。

土屋：いいですね！　今尾さん、ニコニコですね（笑）。

今尾さん：そうですか（笑）。

土屋：あとは？

今尾さん：「横田基地」は礼央さんと同じなんですけど、多摩に返還させて。空港にするのでは無くて公園にします。

土屋：「昭和記念公園」と同じ発想ですね。

今尾さん：そうですね。公園だけだと広過ぎるので、半分は森にしたり畑にするとか。

土屋：素晴らしい！

今尾さん：これから先は多摩の人口は減っていきますから。あまり飛行場を作ってる場合じゃないという。

土屋：よりリアルだ（笑）。

つる子：（笑）。

土屋：緑が多くて、そこでのランニングコストを考えると公園にする方がいいと。賢明な判断だと思います。それは横田公園という名前でよろしいでしょうか？

今尾さん：それもいいかもしれないですけど、本当は横田の地名は全然違う所にあったのに、米軍が勘違いして横田しちゃったんですよ。勘違い命名なんですよ。

土屋：でもここに行くには鉄道の路線が少な過ぎますよね。

今尾さん：まあ、歩いて行くのがいいかなと思いますね。

つる子：（笑）。

今尾さん：あと、大事なのは「五日市街道」が切れているので、元に戻す。

土屋：どんどん延伸して。

今尾さん：「武蔵村山市」は唯一の鉄道無し市だったのを解消するために、「多摩都市モノレール」は「武蔵村山」まで行きます。ただ、「多摩センター」から南はLRT＝路面電車です。

土屋：宇都宮がLRTで。今トレンドなんですよね。

今尾さん：世界的にトレンドなんです。モノレールよりもはるかに安くできるので。

土屋：たしかにそうですね。

今尾さん：うわものを作らなくていいですからね。あと、「京王線」が昔、計画していた「府中」から国立の「大学通り」を北上して「国立駅」までという路面電車。

土屋：うわぁ！　それはヤバいっすね！！！

つる子：（笑）。

土屋：3車線ずつくらいあるから行けますよね！？　で、「天下市」のイルミネーションの所を通って。

今尾さん：そうそう。

土屋：最高～！　見えるぅ～！

今尾さん：パリで走ってるみたいな低床の路面電車で。

土屋：駅前でグルっと回転なんかしちゃって！

今尾さん：ロータリだからグルっと回るんですよ。

土屋：オシャレだわ～！　これは地価が上がるよ！

今尾さん：色々とLRTが走るようになって。「調布」から北上して「武蔵境」を通って「田無」を通って「ひばりヶ丘」みたいな。今バス路線が走ってますけど、今バスの運転手さんが足りないし。LRTは輸送力がものすごいんですよ。1編成で5連接で200人くらい乗れますから。

土屋：ということはバスの運転手五人分を一人で行けるという。これは行けますね！

今尾さん：昔無くなった「八王子」の路面電車もLRTで復活させて「高尾山口」まで行くという。

土屋：オリンピックの招致でいったら、一番受かるタイプのプランですよ！

今尾さん：一番お金がかからないから。

土屋：素晴らしい！

今尾さん：これは採用！　エコですし、空気も汚れないですし。

土屋：かなり現実的だと思います。

今尾さん：すごいなあ。

土屋：ちょっと私のリニアの強奪は大人気なかった（笑）。やっぱ良い所を合わせて行くと現実的になる気がする。

土屋：オレたち、何分喋ったんだろう（笑）。そろそろお時間です。今尾さん、お知らせを。

今尾さん：「地図バカ-地図好きの地図好きによる地図好きのための本」と、あと河出書房新社から「日本の都市100年地図: 100年前の全国100都市詳細地図集」という本が出ています。

土屋：２週にわたって地図研究家の今尾恵介さん、ありがとうございました！

今尾さん：ありがとうございました。