世界的建築家・隈研吾氏、「今後の建築はリノベーションがキーワード。日本で作って、世界中に持っていける」炭素繊維による耐震補強の新技術に期待。
9月11日、石川県に本社を置く小松マテーレが、昨今の国内で発生した熊本地震や能登半島地震など大地震の状況を踏まえて、
耐震補強をテーマに業界関係者向けの発表会を都内で開催した。
日本は世界有数の地震大国であり、1981年の新耐震基準施行前に建設された鉄骨造の工場や倉庫では、耐震性能の不足が大きな課題となっている。
【写真】耐震補強に関して熱く語る世界的建築家・隈研吾氏(全7枚)
耐震補強する新技術「CABKOMA®(カボコーマ)工法」が小松マテーレの強みとなっていて、
老朽化した工場や倉庫の耐震化における市場課題と今後の展望について小松マテーレの中山氏、細川氏が語った。
構造家・日本女子大学教授の江尻憲泰氏からは、
「建築業界よりもっと広い視点でも有効的。もちろん建築業界の中でも奇跡的で
非常にまれな技術であるし、細さが特徴で日本の進んだ技術をどんどん発展させられる」と
炭素繊維のメリットを伝えた。
会の後半では、長年にわたり「CABKOMA®」の可能性を追求している世界的建築家・隈研吾氏によるビデオメッセージが届けられた。
隈研吾氏は、
「今後の建築はリノベーションがキーワード。環境を考えると新しく作るより古いものを大事にすること。」とまずは根本的な
価値観を述べたあと、炭素繊維の可能性として
「軽いので運びやすい素材で日本で作って、世界中に持っていける。世界の建築家に普及するだろう。」と自論を述べた。
炭素繊維が「アジアだけでなく、ヨーロッパなど世界中に広がって欲しい」と期待を寄せてメッセージを締めくくった。
中山氏は、今後の事業として、直近で大地震が起きている南米や東南アジアなども含めて海外への展開もしていきたいと語った。
利用者の安全確保や事業継続計画の観点から耐震補強は急務とされているが、昨今の建築価格の高騰や、工場などの現場における、
「操業を止められない」「従来の重い鋼製ブレースでは施工が困難・長期化する」といった原因から、耐震化が進まない実態が問題視されていて、
小松マテーレの新技術がその突破口になるか期待されている。