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靴の状態はこまめにチェック! 外出頻度の減少や転倒につながる可能性も

「みんなの介護」ニュース

木嶋 千枝

みなさんは靴を買い替えたり、捨てるタイミングはどんな時でしょうか?「まだ履けるかも」と思うと靴はなかなか捨て難いものの一つかもしれません。

しかし、歩行を助ける道具のひとつでもある靴。だからこそ健康的に生き生きと歩き続けることに影響する靴の寿命を見極めることは大切です。ぜひ最後までお読みいただき足からの健康維持にお役立ていただきたいと思います。

靴の買い替えの目安って?

靴の役割は足を怪我から守るだけではありません。私たちの骨格を支え「歩行」を助けるものでもあります。そのため、一見まだ履けそうに見えても皆さんの体に影響が出る前に買い替えることをおすすめします。

靴の状態チェック!こんな状態だったら買い替え時〜5つの目安〜

靴が型崩れしている
履き口のクッションがへたったり、ほころんでいる
修復が困難な穴などのダメージがある
アウトソール(靴底)がすり減って靴が傾く
匂いや汚れが落ち難い

靴も履いているうちに少しずつ劣化します。ただ、靴の劣化にはなかなか気づきにくいので、定期的に意識してチェックすると良いかもしれません。

どうして替えたほうがいい?

ではなぜ、これら5つの項目を目安にするのか順番に解説します。

①靴が型崩れしている

型崩れといってもピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。以下のような状態は型崩れの代表的な例です。

新品と比べて履き口が大きく広がっている
靴を置いて踵の方から靴の後ろ側をみると靴が内側に斜めになっている
靴全体にハリがなくヨレヨレ

このような状態だと靴に体重がかかった時に靴が負けてしまいますので、体を支える機能は低下してしまっていると思ってください。

②履き口のクッションがへたったり、ほころんでいる

新品の頃は踵のクッションによって足にフィットしていた靴も、クッションがへたってきたりほころんでいたりすると、靴紐を締めても足にフィットせず緩い状態になってしまいます。そうすると、歩いていて「疲れやすい」「つまづきやすい」などの原因にもなります。

③修復が困難な穴などのダメージがある

修復の困難な穴が空いている場合は、すでに①または②を通り越した状態のことがほとんど。見た目以上に身体へ負担がかかっていますので早めに新しい靴に替えましょう。

④アウトソール(靴底)の踵が極度にすり減っている/蹴り返しの部分の靴底がすり減って薄くなっている

靴底は歩行等における衝撃を緩和・吸収してくれるものです。その靴底がすり減っているということは、クッション性が低下しています。そのため足部や膝、腰への負担が増大しますので替え時といえます。

⑤匂いや汚れが落ち難い

靴下を履いて靴を履いていたとしても靴の中は埃だけでなく、私たちの角質も付着しています。そして、汗や埃、角質、適度な湿度が揃うと細菌の温床に。

毎日同じ靴ばかり履かない方が良い理由も靴を乾燥させることが理由の一つでもあります。私たちの体は清潔が基本です。清潔が保たれないと、不要な病気やトラブルを招きかねません。そのため、汚れているだけと安易に捉えずに清潔が保てなくなったら替え時といえます。

以上のように靴の劣化は見た目の印象だけではなく性能に差が生じます。場合によっては歩き方などに影響を及ぼしたり足部の疾患を引き起こしてしまうことがあります。そのため、まずこの5つの項目を目安に履き続けるか検討していただきたいと思います。

「歩くと足の裏が痛い」

靴を履いて歩くと足が痛いとご相談をいただきました。足を拝見すると、コレと言って足には原因がありません。

靴を拝見すると、型崩れ、ほつれがあり中敷を出してみると中敷は指の形に穴が空いていました。

そのために指が硬い部分と擦れて痛かったようです。このようなケースでは靴を変えただけで足への負荷が解消するため痛みがなくなり問題解決です。ですがもし、靴が原因だと気づかなかったら?歩く姿勢が崩れ膝や腰へ負担が増していたかもしれませんし、靴を履いて出かけることが嫌になって外出頻度が減ってしまっていた、などということにもなりかねません。

まとめ

買い替えの目安は、靴の素材や種類、履き方、履く頻度などによっても異なります。ウォーキングなどで履くことが多いスニーカーなどは約1年が目安と言われます。

年齢にかかわらず靴が身体トラブルにも発展することがあります。特にご高齢の方にとって、靴の影響は膝や腰の痛みとして現れやすいです。そのために外出頻度の低下や転倒に関連していることがあります。おいくつになっても、いつまでも生き生きと自分らしく過ごし続けるためにも、健康へ悪影響を与えるタネは早めに摘み取ることが大切です。

いつも履いている靴は馴染んでいて履きやすいと感じるかもしれませんが、靴としての機能性が保たれているか一度確かめてみてみましょう。

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