【南房総市】「おんだら山」へ登山・ハイキング!千葉の房総低名山シリーズ
今回の『房総低名山』は、おんだら山。南房総市千倉町(旧安房郡千倉町)にある、標高約100mの小さな山です。地元の有志の方々が、町の活性化のために当時の町有林を整備しました。登山道の脇には四季折々の花を咲かせる木々が植えられ、温かな雰囲気を感じる手作りの里山です。
※この記事は2025年6月の取材をもとに作成しています。
※登山に出かける前に、山地図を用意し、登山道の最新の情報を自治体のホームページなどで確認しましょう。
※所要時間は目安です。体調や天候が悪い場合は、無理せず引き返しましょう。
いざ、標高約100mの低山へ
おんだら山駐車場に到着。
初見では見落としがちな駐車場ですが、人目を引く黄色い看板が道沿いでもわかりやすく、迷うことなくたどり着くことができました。
おんだら山は公共交通機関でのアクセスは難しいため、車での行くことをお勧めします。
車を降り、身支度を整えた後、登山口までまたまた黄色の案内に従って歩いていきます。
途中、民家のすぐ傍を通る箇所もあるので話し声や動物除けの鈴などの物音はもちろん、イノシシにも十分注意してください。
5分くらい歩いて、登山口に到着。
ハート(に見える)可愛い看板。
つえの貸し出しもあります。
今回のおんだら山は、標高約100mの低山ですが、どんなに低くても山は山。
低山だからと油断せず、日頃の運動不足が心配な人はありがたくお借りしていきましょう。
千葉の低山でNo.1? とっても歩きやすい道
それでは、いよいよ登り始めます。
とても歩きやすく整備された道。
分岐までは舗装されているので、安心して歩けます。
取材日は6月下旬で、まだまだアジサイが咲いていました。
そう…房総での6月下旬は、夏。
この日も比較的涼しい朝6時すぎから登り始めたのですが、既にもう暑い。
何よりヤマビルが怖くて、出発時にこれでもか!! というほど、忌避剤を靴に浴びせました…。
房総の山に行かれる方はご注意ください(塩でも可)。
5分ほど歩くと、分岐に到着。
矢印の方向へ進む前に、左手側にある丘に登ります。
この上には一体何があるのでしょうか。
しっかりとした、登りやすい石段。
登りきると記念碑がありました。
この記念碑は一体何だろうと思い、調べてみました。
「たのくろ里山保存会」
こちらの記念碑は、この山を整備している地元の有志の方々――「たのくろ里山保存会」が、平成21年、「豊かなむらづくり全国表彰事業」において、関東農政局長賞を受賞した際に記念に建てられたもの、のようです。
丘からの眺め。
しっかりとしたイスとテーブルもあり。
ここでピクニックをするのも楽しそうです。
分岐に戻って、矢印の方向に進むと、広場のような場所に出ます。
掲示板あり。
山頂からの眺めや野鳥の写真、「たのくろ里山保存会」の紹介も。
保存会の説明が書かれていました。
気になる人は要チェックです!!
季節の花を咲かせる木々が植えられ、
ベンチもたくさんあります。
ここでお弁当を食べたらおいしそう!
時計もちゃんと動いていました!!
それでは、そろそろ山頂へ向かいます。
山頂直下は山道らしい道
ここからは舗装された道ではなく、山道らしい道が始まります。
といっても5分くらいなので、頑張って歩きましょう。
「みはらし台」ってここなのかな?
あと一息!
最後に、またすこ~~しだけ登って、
おんだら山、山頂に到着!!
駐車場から約20分で、山頂に到着!
山頂からは、外房の海と山が見えます。
この日は太平洋や和田漁港、清澄山や峰山がよく見えましたが、初夏ということで空気がぼんやり。
また、木々の枝や葉に隠れて、内房方面の山や東京湾はあまり見えませんでした。
こういう案内、本当にありがたいですね。
ひとしきり眺めを楽しんだ後は、来た道をゆっくり戻ります。
下りは上り以上に慎重に、焦らず、転ばないよう気を付けてくださいね。
…と、「体育2」だった自分に言い聞かせて降っています…。
手作りの里山に思うこと
今回の道のりは、駐車場から山頂までの往復で約1.6km、約40分の道のりでした。
おかげさまで(?)、ヤマビルの被害はゼロ!
写真を載せられない(撮れない)くらいヤマビルが苦手なのでよかったです。
代わりに、あちこちでピョンピョンしているアマガエルを20匹くらい見かけました。
房総の山は、どこも初夏から夏にかけて草木が茫々に生い茂ってしまうのですが、「おんだら山」はそんなことはなく、最後まで快適に歩くことができ、保存会の皆さまのお陰と感じました。
丁寧に植えられた木々、それらを紹介する看板、活動を報告する掲示板、たくさんのつえ、ベンチ。
自分たちの町を盛り上げるために何かしよう! と立ち上がった人々の志に感銘を受けました。
「おんだら」は房総弁で「俺たち」という意味。手作りの里山の魅力を伝えたく絶対に「房総低名山」で紹介しよう!!と思い続けていました。
人の手が入っているからこそ安心感のあるお山は、ファミリーハイクにももって来い。
お子さまの登山デビューや、久しぶりに山へ行く前のリハビリ…のリハビリにもおすすめ。
行程も短く、南房総へのドライブや旅行に組み込むこともできます。
ぜひ、温かな雰囲気を感じる、手作りの里山を登りにきてくださいね。