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EARINらしさも残しつつ大胆にイメチェンした唯一無二のTWS「EARIN A-3」

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EARINらしさも残しつつ大胆にイメチェンした唯一無二のTWS「EARIN A-3」
EARINの最新完全ワイヤレスイヤホン「A-3」

現在発売されているワイヤレスイヤホンの大多数を占め、もはや当たり前の存在になった完全ワイヤレスイヤホン。煩わしいケーブルが一切ない、ストレスフリーな付け心地が最大の魅力なわけだが、そんな完全ワイヤレスイヤホンの利点にいち早く着目し、他社に先駆けて製品を投入したのが、スウェーデン発の完全ワイヤレスイヤホン専業メーカーのEARINだ。

EARINといえば、同社の完全ワイヤレスイヤホン第2弾モデルとして「EARIN M-2」を2018年に発売。耳栓ほどの圧倒的な小型ボディが話題を呼び、大ヒットを記録した。それから約3年の歳月が経ち、ついに同社の完全ワイヤレスイヤホン第3弾モデルとなる「EARIN A-3」が5月に発売された。

先代の「M-2」から大胆にイメチェンを遂げた「A-3」。EARINが約3年ぶりに投入する最新完全ワイヤレスイヤホンの実力を探ってみた。

ダイナミック型ドライバーを組み合わせたインナーイヤー型に刷新しつつ、EARINらしさも残る「A-3」

あのアップルのAirPods発売よりも1年前に、完全ワイヤレスイヤホン「M-1」を世に送り出したEARIN。耳に入れてもじゃまにならない耳栓のような超小型イヤホン、カプセルタイプのコンパクトな充電ケースという高いデザイン性は第1号製品の「M-1」からすでに確立されており、続いて発売された第2弾モデルとなる「M-2」でもそのコンセプトが継承された。

それから3年の歳月を経て今回発売された「A-3」だが、イヤホン本体はこれまでのBAドライバーを組み合わせたカナル型から、ダイナミック型ドライバーを組み合わせたインナーイヤー型となり、従来モデルとはまったく異なるデザインへと生まれ変わっていた。

見た目はAirPodsからスティック部分をばっさりカットしたような感じだが、細部の作りはまるで違う。ドライバーユニットを包み込む筐体は、インナーイヤー型イヤホンの中でもかなり薄型で、まるで鍋の上にフタを置くかのように耳穴の上に軽くのせるような特徴的で軽快な装着感は「A-3」ならではのポイントだ。

横から見るとオカリナのような独特な流線形のフォルムの本体からは、通話や外音取り込みに使うマイクとタッチ操作部のみがひょっこりと飛び出す形。このあたりは、不要なものは排除し、極限まで小さくシンプルに仕上げるというEARINならではのこだわりなのだろう。

イヤホンの形状が大きく変わった「A-3」
インナーイヤー型となり、イヤーピースが不要になった

本体の重量は実測値で約5g。先代の「M-2」に比べると若干重くなっているが、耳穴の奥にグイっといれる感じがまったくない独特の装着感のおかげか、耳への圧迫感はほとんど感じられない。

また、軽い付け心地なので装着感が気になるところだろうが、こちらも思いのほか悪くなく、筆者の場合は装着したまま頭を振ってみたり、軽くジョギングをしてもまったく落ちることはなかった。ただし、耳の形状によってはちょっとだけ気を付けたほうがいいかもしれない。

というのも、今回の「A-3」は14.3mm径というかなり大型のダイナミック型ドライバーを搭載しているため、イヤホン本体をいかに小さく仕上げたとはいえそれなりの大きさになっている。実際、編集部のメンバー何名かに試してもらったが、耳のくぼみにうまくはまらずに落ちてしまうという人が1名いたためだ。耳の形は人それぞれで、自分の耳に確実にフィットするかは装着してみないとわからないと思うので、気になる人は事前に店頭でフィッティングすることをおすすめしたい。

「A-3」を装着したところ。耳からはタッチセンサーなどを内蔵した部分がちょっとだけ飛び出る感じだ
イヤホン本体の重さは実測で約5g
先代の「M2」と大きさを比較。14.3mm径のダイナミック型ドライバーを搭載したことで、本体が若干大きくなっている

イヤホン本体以外では、専用ケースの形状が大きく変わっている点も見逃せないポイントだろう。先代の「M-2」まではカプセル形状でスライドしてイヤホンを取り出す形となっていたが、今回の「A-3」ではオーソドックスなクラムシェルタイプのフタを開けてイヤホンを取り出す形となった。

もちろん、EARINらしいアルミ製の高級感のあるデザインや、左右のイヤホンを気にせずに使える機能は健在。個人的には「M-2」のスライド式は結構気に入っていたが、胸ポケットに忍ばせてもじゃまにならない「A-3」のコンパクトさも大いにアリだと感じた。

専用ケースは手のひらに収まるコンパクトサイズ。アルミを使用した高級感あるデザインに仕上がっている
フタの部分にはEARINの刻印も
「M-2」のケースと比較するとこんな感じだ

いっぽうで気になったのが、イヤホンの取り出しについてだ。「A-3」はイヤホン本体をケースから取り出す際、イヤホン本体からひょっこりと飛び出している部分を指先でつまむようにして行うのだが、イヤホンとケースのフタの間のスペースがあまりないのと、ケースのマグネット機構が意外に強力なためか、指の太い人だとちょっとだけ取り出しにくいと感じた。このあたりはケースのコンパクトさとのトレードオフなのかもしれない。

指の太い人だと、イヤホンを取り出すのが若干窮屈かもしれない

このほか、「A-3」の専用ケースは見た目の部分以外にも、充電端子がUSB Type-Cとなり、充電方法もUSBケーブルを使った有線接続だけじゃなくワイヤレス充電にも新たに対応するなど、使い勝手に関する部分も改良されている。ケース背面がボタンになっていて、Bluetoothペアリングが行いやすくなった点も、地味だか意外にうれしいアップデートと言えそうだ。

背面はボタンになっており、Bluetoothペアリングをここから行える

中高域の自然なヌケ感がいい。大型のダイナミック型ドライバーで低音もカバー

ダイナミック型ドライバーを組み合わせたインナーイヤー型へと生まれ変わって音はどのように変化したのか。最後に、「A-3」気になる音質をチェックしてみた。

iPhoneとAACコーデックで接続して音質をチェック

iPhoneと接続しさまざまなジャンルの音楽を試聴してみたが、「A-3」は特に中高域の再現性がよかった。先代の「M-2」でもBAドライバーならではのクリアな高域は定評があったが、「A-3」はインナーイヤー型となったことで、より自然なヌケ感になったのだろう。ダイナミック型ドライバーのおかげで、高域のエッジも鋭すぎず、楽器や歌声の伸びやかな響きがなんとも心地よく、何時間でも安心して聴いていられる。

低域についてはイヤーピースのないインナーイヤー型ということで、構造的にカナル型のイヤホンに比べるとどうしても少なくなりがちだが、14.3mmという大口径のダイナミック型ドライバーを採用したおかげなのだろう。ばっちりと耳にはまった際の低音の量感や質は悪くない。もちろん、ゴリゴリした低音がほしい人だと多少物足りないかもしれないが、インナーイヤー型らしくイヤホンの挿入感がなくて耳への負担も少ないので、長時間のリスニングにはこれくらいの低音で十分なのかもしれない。

最後にひとつ。今回、「A-3」はインナーイヤー型となったことで、周囲の音がほぼマスクされることなく耳に入ってくるようになった。外からの音が普通に入ってくるということは、イヤホンから鳴る音も容赦なく外に漏れているということ。開放的な屋外やプライベートな空間で使う分には問題ないが、静かな屋内や電車内ではボリュームを絞って使うことを推奨したい。

【まとめ】唯一無二の魅力を備えたTWS

ノイズキャンセリング機能やヒヤラブル機能を搭載したモデルや、バッテリー性能や防水性能をウリにしたモデルなど、完全ワイヤレスイヤホンはここ数年で飛躍的な進化を遂げている。正直、機能性を求めるならEARIN「A-3」のほかにも魅力的な製品はたくさんあるのも確かだ。

ただ、「A-3」のよさはそういった機能性では表せない唯一無二の魅力があることも確かだ。元々、EARINの完全ワイヤレスイヤホンはイヤホン本体も専用ケースも非常にコンパクトな仕上がりで、常に携帯して使いたい時にサッと使えるという利点があったが、「A-3」ではインナーイヤー型としては非常に薄型軽量で、付け心地も非常に軽くて耳への負担も少なく、外の音も自然と耳に入ってくるようになったことで、日常的に身に着けていられるようになった。インナーイヤー型としては音質もなかなかよく、イヤホンの左右を気にせず使える点や、専用ケースへの充電をワイヤレス充電器に置くだけで行えるスマートさも日常使いにぴったりだ。

コロナ禍になり人々のライフスタイルがさまざまに変化する中で、イヤホンを身に着けながら生活を送っているという人も多くなっている。ほかの作業をしながらBGMのように音楽やラジオをながら聴きする、そういった人には日常生活の行動に寄り添って使える「A-3」はなかなか魅力的に映るかもしれない。価格は27800円と決して安くはないが、そういった部分に価値を見出せる人はぜひ手に取ってほしい1台だ。

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