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【芸妓あるある】「着物の女性を見かけたら必ず…」花柳界ならではの3選/さっぽろ芸妓日記vol.20

Sitakke

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札幌で芸妓をしております、「こと代」と申します。 「芸妓」といえば、京都のイメージが強いと思います。
しかし北海道にも開拓期から道内各地に花柳界がございました。
現在は札幌のみになってしまいましたが、「さっぽろ 名妓連」には11名の芸者衆が所属し、毎日お稽古、お座敷などで活動しております。

連載「さっぽろ芸妓日記」では、札幌の花柳界の歴史や 文化などをご紹介していきたいと思います。お付き合いのほど、どうぞ宜しくお願いいたします!

とある日、お客様との会話の中で「それって職業病じゃない?」と盛り上がったことがありました。
今回はこと代が独断と偏見で選ぶ、“芸妓あるある”を紹介させていただきたいと思います!

芸妓あるあるその一、「地元グルメに詳しくなる」

私たちはお仕事の一環として、お客様にお食事へ連れていただくことが多いので、地元のお店には多少詳しくなります。(本当に有難いことですよね…)

お仕事終わりに置屋のお母さんとお食事をいただいたときの一枚

「味を知っておくこと、食事のマナーを覚えることもひとつのお勉強」と入門当初からお姐さんやお客様によく教えていただきました。
実際に、道外や海外のお客様に北海道の美味しいお店を聞かれたときに自信をもってご紹介できたり、会話のネタとして盛り上がることができたり…と、情報が役立つことばかりです。
お休みの日には勉強のため、おすすめされたお店に自ら足を運ぶこともありますよ!


芸妓あるあるその二、「着物の女性を見かけたら必ず挨拶すべし」

どの業界でもそうですが、私たちがいる花柳界もやはり挨拶には厳しい世界。
札幌の芸者衆は現在11名おりますが、全員が集まる音合わせ(リハーサル)や総会の際は、置屋のお母さんから始まり上のお姐さんから順番に一人ずつご挨拶していきます。はたから見ると、皆で一斉にぺこぺこと挨拶をしていて、ちょっぴり面白い光景かもしれません。笑

そして街中で着物を着ている方を発見した場合。「もしかしてお姐さんかもしれない!」と急いで近くまで駆け寄っていくのですが、(ありゃ、全然知らない方だった…)ということもしばしば。お姐さんじゃなかったとしても、お師匠さんやお客様だった!という場合もありますので、プライベートで外を歩いている時もなかなか油断はできません。常にアンテナをはって歩くのが癖になりました。

お座敷前の一コマ。挨拶に始まり挨拶で終わります

芸妓あるあるその三、「お洋服なのに!無いはずの着物の袖をおさえちゃう」

この仕事をしていると朝から夜までお着物を着る生活になりますので、お洋服より着物の数が多くなるというのはよくある話なのですが、着物生活に慣れすぎた結果、お洋服の時に何かを掴むときなど、無い袖をおさえる仕草をしてしまうことがよくあります。笑

プライベートで食事をするときもそれが出てしまい、またやっちゃった!なんて場面もよくありますよ。

テーブルの上はグラスでいっぱい。お袖でひっかけないように最新の注意を払います

私も入門してまだ8年目ですので「芸妓です!」と堂々と名乗れる程の身分ではまだまだ全くございませんが、このお仕事をしているからこそかな?と思う、私なりの「あるある」をご紹介させていただきました!

時の流れは速いもので、新年度に突入。今年度もたくさんイベント情報、活動報告をさせていただけますように頑張りますので、引き続きどうぞ宜しくお願いいたします!

***

連載「さっぽろ芸妓日記」

文:さっぽろ名妓連 こと代
編集:Sitakke編集部IKU

<「こと代」プロフィール>
札幌生まれ、札幌育ち。2018年にお披露目して以降、現在も最北の花柳界「さっぽろ 名妓連」で芸妓として活動中。開拓期から続く北海道の花柳界文化をたくさんの方に 知っていただくべく日々奮闘中。飼い猫達と遊ぶことが日々の癒し。

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