日本の奇祭の正体とは?エロ・裸・笑いの神事に秘められた豊作祈願と厄除けの真実
日本全国にある個性豊かな奇祭のひみつとは
日本の奇祭
第52項でも述べるが、特殊神事と呼ばれるお祭りは個性豊かなものが多い。なかには奇祭と呼ばれるものも少なくない。しかし、それらは奇をてらっているのではなく、神様をよりよく祀ろうと工夫を凝らした結果、そのようなお祭りとなったと思われる。したがって、お祭りの担い手たちは、自分たちのお祭りを少しも「奇」と思っていない。
いわゆる奇祭はエロティックな内容があるもの、下帯姿の男たちが競い合う「裸祭り」、観客を笑わせるものなどがある(以上の類型に当てはまらない「奇祭」もある)。飛鳥坐にいます神社(奈良県明日香村)のおんだ祭や草苅神社(新潟県佐渡市)のつぶろさしなどのようなエロティックな要素(神楽など)があるお祭りは、生命を生み出す行為である性交を模すことにより、作物の生命力を高め豊作を得ようというものが多い。
尾張大國霊神社(愛知県稲沢市)のはだか祭や三重県松坂市の八雲神社のざるやぶりといった裸祭りは、競技を神様に見せて喜ばせるお祭りの1種といえる。丹生神社(和歌山県日高川町)の笑い祭りや熱田神宮(愛知県名古屋市)のオホホ祭りなど笑いを呼ぶお祭りは、笑いによって邪気を払い、福を招こうというものだ。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 神社の話』著: 渋谷申博