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“電気椅子6つ分”の感電事故から生還した31歳男性、生々しい傷痕も「事故前に戻りたいとは思わない」(米)

Techinsight

感電事故で奇跡の生還をした男性と家族(画像は『Matt Manzari・Wolfwithin 2020年4月12日付Instagram「Went for a Sunrise paddle to celebrate the Sonrise!!!」』のスクリーンショット)

アメリカに住む31歳の男性は2014年、庭木を伐採中に感電事故に遭い生死の境をさまよった。「助かる見込みはない」と言われた男性が『The Sun』などのインタビューに応じ、奇跡的な回復や事故を機に変わったという人生観について語った。

米フロリダ州在住のマット・マンザリさん(Matt Manzari、31)は今から約5年半前、遠隔操作伐採機を使って教会の庭木を伐採中に感電事故に遭い、12000ボルト以上の電圧に晒された。これは死刑執行用の電気椅子約6つ分にあたり、マットさんは身体の25%に重度の熱傷を負い、両腕や胸の皮膚が溶けて肋骨や鎖骨が露わになった。

マットさんは15歳の時、板に足を固定するビンディングを付けずにボートの牽引で水上を滑るウェイクスケートで頭角を現し、この分野で初めてナイキ(NIKE)がスポンサーに付いた。8年間はウェイクスケーターとして世界中を旅し、世界チャンピオンになるなど活躍したが、その後は牧師を目指してテネシー大学で神学を学び結婚した。

悲劇が起こったのはウォータースポーツを子供たちに教える傍ら、教会での仕事を任されるようになった2014年6月のことで、第1子を妊娠中だった妻ボビー・ジーンさん(Bobbye Jean、30)は教会内で働いていた。マットさんは庭木の伐採をする際、ガラス繊維(グラスファイバー)の代わりに鉄製の機器を間違って使用して電線に接触。感電して意識を失ったのだった。

ボビーさんは駆けつけた救急隊員に「まず助からない。お別れをするように」と言われ、搬送された病院でも「今夜が山。万が一助かったとしても脳の損傷、壊疽した皮膚による敗血症などに苦しむことになる」と告げられたという。

しかしマットさんは事故から1週間後、奇跡的に目を覚まして周囲を驚かせた。

マットさんは当時のことを次のように振り返る。

「意識が戻った僕に医師は『敗血症に罹るのは時間の問題で、両腕の切断もあり得る』と言ったんだ。でも両腕は無事で脳の損傷もなかった。それに腎不全も起こさず、僕の心臓は鼓動を続けたんだ。」

「こうして山を乗り越えた僕は、3か月を病院で過ごして9月に退院した。嬉しかったのは、1月の長男の誕生に間に合ったことだった。ただ神経が損傷していたし、焼けた筋肉や腱を切除して、首、腕、胸の皮膚移植をする必要があって、回復にはかなりの時間がかかった。僕が受けた手術はこの5年間で70回以上になるし、今でも完璧ではないんだ。」

マットさんは現在、3人の子供の父として、ボビーさんの夫として日々を大切に過ごしている。また「自分の経験を通して、他の人をインスパイアできたら」と、モチベーション・スピーカーとしてアメリカ国内をまわっており、大好きなウォータースポーツも再開した。身体には熱傷の傷痕が生々しく残っているものの、人生を大いに楽しんでいる様子はInstagramの写真からもうかがえる。

マットさんは「事故で人生観が変わったんだ」と明かすと、次のように語った。

「もし『君は8時間以内に死ぬよ』と言われたとしたら、自分がやり残したことを考えるでしょう。自分にどれだけ時間が残されているのかはわからないけど、死を身近に感じて自分は変わったんだ。自分が心からやりたいと思うこと、本当に大切にしたいことを一番に考えるようになった。」

「『もし時を戻せるなら、事故前に戻りたい?』とよく聞かれるけど、僕の答えは『ノー』だよ。だってもし事故がなかったら今の自分はいないし、生きていること、そして自分が大好きな家族との貴重な時間を感謝することはなかったと思うから。」

「『人生は短い』と言うけど、『人生は長い』とも言える。人生はまた、一瞬にして変わってしまうけど、どんな人生でも喜びで満たすことは可能なんだ…。だから一日一日を大切にしようと思う。ただ存在しているだけの人生ではなく、人生を大いに生きようじゃないか!」

画像は『Matt Manzari・Wolfwithin 2020年4月12日付Instagram「Went for a Sunrise paddle to celebrate the Sonrise!!!」、2021年1月6日付Instagram「Sending into 2021!!!」、2020年7月25日付Instagram「People say Life is short but life is also long.」、2014年8月27日付Instagram「So I said I would walk you guys through what’s been going on.」、2020年11月3日付Instagram「Embrace who you are this week!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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