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秋アニメ『ちゃんと吸えない吸血鬼ちゃん』石川月菜は“クールでバブ”!? 田中美海さんが演じるギャップ全開の吸血鬼【インタビュー】

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

20205年10月12日より放送のTVアニメ『ちゃんと吸えない吸血鬼ちゃん』。吸血鬼の転校生の石川月菜(るな)は、ミステリアスな雰囲気でクラスの人気者。ただ、月菜は血を吸うのがめっちゃ下手だった……。そんな月菜に、クラスのモブ的存在、大鳥辰太は自分で血を吸う練習をすればいいと提案するーーー。

石川月菜を演じる田中美海さんに、『ちゃんと吸えない吸血鬼ちゃん』の魅力を語ってもらった。

 

 

【写真】『吸血鬼ちゃん』石川月菜は“クールでバブ”!? 田中美海が演じるギャップ全開の吸血鬼

想像していたよりも優しい世界なんです!

──『ちゃんと吸えない吸血鬼ちゃん』の原作の印象と、田中さんが演じる石川月菜の印象をお聞かせください。

田中美海さん(以下、田中):原作を読んで、まず「めちゃめちゃ可愛らしいな」と思いました。月菜ちゃんがクールでミステリアスな美人さんで、他のキャラクターとは空気が違う子だなと思いました。でも、そう思っていたのは最初の数ページで、血を吸うときに赤ちゃんみたいになっていたので、「何で等身が変わってるの!」とびっくりしました(笑)。

──月菜は血を吸うのが苦手で、クラスメイトの大鳥辰太(CV.小野賢章)が血を吸う練習台になるけど、血を吸うときに、なぜか小さくなるんですよね(笑)。

田中:そうなんです。本当に小さくなっているんです(笑)。ギャグ的なデフォルメした表現ではなく、本人は気づいていないんだけど、小さくなっているというのが、ギャップというか(笑)。

 

 
ただ読んでいくうちに、そういう世界観に慣れてきて、みんなママになるよね!みたいな気持ちになるし、最終的にクラス全員が月菜のママになるので、想像していたよりも優しい世界なんですよね。平和で、意地悪な人がいるとか、仲間はずれにしたりすることもまったくないんです。アフレコでも、大鳥くんがいじめられているように見えないようにしてくださいと、悪いように受け取られないように心がけていたんです。

それでいて月菜の成長物語というか。吸血鬼として、うまく人と話せなかったり、輪に入れなかったりしたんだけど、大鳥くんをはじめとしたみんなと触れ合っていくうちに、すごく思い出が増えていくんです。吸血鬼って血を飲まないと元気がなくなってしまうので、これまでは旅行にも行けなかったりしたんです。でも、修学旅行があったり文化祭があったり、学園生活って青春の塊じゃないですか。その青春を月菜が体験できて、良かったなっていう気持ちになるんですよね。だから読んでいる私も、月菜のママになっちゃうみたいな(笑)。そうやって月菜を親目線で見守る、心が温まる物語だなと思いました。

──補足すると、大鳥が月菜に血を吸わせたときに「ママになっちゃう…!!」というモノローグがあるんですよね(笑)。そこからママになるというワードが、この作品のキーワードになっているんですけど、吸血鬼とタイトルにあるから、何か大きな事件が起こるのかと思ったら、普通にクラスの一員として吸血鬼がいるというお話でしたね(笑)。

田中:そうなんです! 本当に素敵な作品です!

 

 

──オーディションでは、どういうイメージを持って臨んだのですか?

田中:「月菜でオーディションをお願いします」とマネージャーさんに言われて、テープオーディションを受けたんです。とりあえず私が思う月菜ちゃんで演じたんですけど、小さい体型になったときを、どのくらいでやろうかは考えました。結局、見たまま、赤ちゃんで行こう!と思って、素直に声を入れたんです。原作漫画も読み込んでしまったので、ここは素直に、私の思ったままやろうと思って送ったところ、後日、マネージャーさんから「受かりました」と連絡があり、テープオーディションだけだったんですか!と驚きました。

──テープがあって、スタジオオーディションがあるというのが、流れとしてありますからね。

田中:そうなんです。しかもマネージャーさんから、「主役ですね〜」とすごく軽く言われたから、「本当に受かったのかな?」って、アフレコが始まるまで半信半疑でした。

──テープオーディションだけだと、どこで選んでくれたのか感触がわからないというのはありますよね。

田中:なのでアフレコ前に、提出したテープの音源をもらい、確認と思い出しをして、収録に臨みました。

──では、テープから大きくキャラクターは変えずに?

田中:変えなかったです。ただ、掛け合いもあるので、そこからまた少しずつ変わったりはするんですけど、根本的なものはテープのときから変わりませんでした。

 

 

高校生の男女ではあるが、あくまで“親子”

──石川月菜について、深堀りしていきたいのですが、まずキャラクターデザインを見たときの感想を教えてください。

田中:クールで近寄りがたいけど、目を離せないみたいなオーラがある……。こんな転校生がクラスにいたら目立っちゃうよね!と思うくらいの美しさを持っている子だなと思いました。お家にいるときは、眼鏡で髪を下ろしているんですけど、その姿もとても可愛いので、ギャップの塊なんです。

──片目が隠れている髪型も可愛いですよね。

田中:私、ツインテールのキャラクターを演じることが多いんですけど、月菜ちゃんはフェイントで、ツインテに見えて、実はツインテではないんですよね(笑)。あと、たまに隠れた右目が見えるときがあるんですけど、そこにみんなドキッとすると思います。本当に可愛いので。

 

 

──最初、クールでミステリアスな雰囲気がありましたが、それはどうやって演じようと思いましたか?

田中:その演じ分けも、第1話のときは難しくて、ただカッコつけているだけだと違うな、みたいな感じだったんです。彼女は「吸血鬼ってこうだよね!」という自分の理想を演じているので、なかなかその感じにならない。でも、宝塚っぽい感じというか。女性が演じているイケメンの男性のようなイメージでやって欲しいという話もいただいたので、それも参考にしながら最終的に固まったのが、第1話で見せたクールな月菜になります。

──ただ、後半なるとほぼ出てこないですよね。

田中:そうなんです、そうなんです!(笑)。中盤からは、バブか通常の月菜かの2択なので、クールな月菜は最初だけ。クラスに本性がバレてからは出てこないので、クールでミステリアスな月菜は、逆にレアかも。

──赤ちゃんモードのときの血を吸っている感じは、特殊なスキルがいるのですか?

田中:でも彼女は血を吸うのが下手なので、オーディションの時もそこは意識していたことでした。一生懸命頑張っているんだけど、全然吸えていないという“必死さ”を出そうとしていて、それは本番でも変わらず、ハムハムってわざと言ってみたりしました。

──血を吸わせる大鳥くんも頑張っていますよね(笑)。結構怪我もしているし。

田中:失敗して、内出血しているところとかもあるんだろうなって思います。血管じゃなかったとか、ありそうですよね(笑)。

 

 

──血を吸わないとお腹が空くから、かなり食欲旺盛じゃないですか。そのあたりの食べる演技も大変ですよね。

田中:確かに食べるシーンは多かったですね(笑)。これはどんなお菓子を食べているのかな? スナック系かな?とか、考えながら演じていました。のちのち麺をすするシーンやお味噌汁をすするシーンが出てくるんですけど、汁物系を食べているときの音をすごく褒めてもらえて嬉しかったです。

──それって、誰かに教えてもらったりしたのですか?

田中:いや、教えてもらってはいないんですけど、家でめっちゃ練習しました(笑)。だからその成果が出せた!と。月菜はめっちゃ食べるので、美味しそうだなと思ってもらいたかったんです!

──吸血鬼の月菜がクラスに馴染んでいき、どんどん愛されていく。そんな物語ですが、そのきっかけとなるのが大鳥でした。大鳥と掛け合った感想をお聞かせください。

田中:小野賢章さんは「モブでやってください」と言われていたんですけど、賢章さんはモブをやったことがないとおっしゃっていて、「かっこいい〜!」って思いました(笑)。

──あははは(笑)。ハリー・ポッターですからね。でも影が薄くて、すごいパスを出す役はやっていたと思いますけど……。

田中:確かに(笑)。でも賢章さんが「今のモブになっていたかな?」ってソワソワしているのが面白かったです。

 

 

──男性声優の皆さんも声が良いので、どうしても決まってしまうし、決めてしまうなんて話はよく聞きます。

田中:だから、モブを求められることってあるんだ!とアフレコ現場でも話題になったりして、イジられてもいましたね(笑)。でもしっかり存在感を消していたし、それでいて月菜にとっての特別な存在になっていたので、掛け合いをしていても楽しいなと思いました。

あとよく言われていたのは「ラブにならないで!」ということで。月菜と大鳥は現時点では恋愛感情はないというのは特に言われていました。それが結構大変で、私が想像していた以上に、ラブではなかったんですよ。高校生の男女ではあるけど、親子愛のような感じなんです。

──「ママになっちゃう…」ですからね(笑)。大鳥としては下心がまったくないということなんですね。

田中:まったくないと思います。

──ただ、困っていたから、自分の血を吸わせてあげただけという。

田中:ですね! で、月菜が頑張っている姿を見て、大鳥くんが「自分も頑張ろう」と思ってくれる。それでお互い支え合いながら成長していくんです。

──でも、それも結構難しそうですけどね。

田中:調理実習で作ったお菓子を大鳥くんに渡しに行くシーンがあるんですけど、ちょっと恥ずかしがるんですよね。でも、その恥ずかしい気持ちを恋愛感情にしないというのがすごく難しくて! わりと何度も挑戦したところではありました。賢章さんも一緒に何度もやってくださったので、隣にいてくれて心強かったです。合わせのセリフも多かったのですが、わりと息も合っていたと思いますし、全体的に、賢章さんがすごく引っ張ってくださいました。

 

1分1秒を見逃したくない!と思うほどきれいな映像

──クラスメイトがたくさん出てきますが、序盤は、佐久間瑛子(CV.M・A・O)と楠木美紗(CV.長谷川育美)が中心になりますよね。

田中:そうですね。その2人を中心に、他のクラスメイトが出てくる感じになります。佐久間さんは人懐っこい子で、天真爛漫。ただ、佐久間は佐久間でぶっ飛んでいるので、見ていてすごく面白いです(笑)。いつも暴走していて、その振り切れた感じが可愛いんだけど面白くて、M・A・Oさんのお芝居が絶妙でした。

楠木はクール系女子で世話焼きなんです。ママの素質があるけど、血を吸われるのがちょっと苦手ということころで、その面白さがあります。月菜のことをめっちゃ可愛いと思っているんですけど、それを素直に出せないという彼女の距離感を楽しみにしていてほしいです。あと、よく叫んでいますね(笑)。だから育美ちゃんが叫んでいるのを見ながら、頑張ってて、カッコいい!と思っていました(笑)。

それと、高校の理事長の霧峰みすずさん(CV.三石琴乃)や月菜の両親など、大人組もすごく良いんですよ! 声優もすごく豪華なので楽しみにしていてほしいです。

 

 

──アニメならではの魅力を、どんなところに感じましたか?

田中:描かれ方がすごく丁寧で、髪の流れ方とか口の動き方などが細かく描かれているんです。だから、きれい!かわいい!って思いながら見ていました。それぞれのキャラクターがどういう動きをしてしゃべっているんだろうと思ってしまうから、ながら見ができないんですよ。1分1秒を見逃したくない!と思うほどきれいな映像でした。

あとはやっぱり月菜はめっちゃ可愛かったです。想像以上に赤ちゃん月菜が可愛くて、「これ、私の声かな?」ってなりました(笑)。そのくらい絵の力がすごいんですよ! これは出口悟役の広瀬裕也さんが言っていたのかな。「キュートアグレッションを起こしそうだ」と(笑)。それをみんなで「わかる~!」って言っていました。それがめっちゃ面白かったですし、破壊力はすごいと思います。

──しかも、可愛いだけではない魅力も月菜にはありますからね!

田中:そうですね。彼女の抱えている過去とか影とか。月菜って強い子ではなく、こうなりたい!というものをいっぱい隠して頑張っている子なので、たとえば声を震わせてみたり、本当は強い子ではないけど、でも頑張っているんだよというのが伝わってほしいなと思いながら演じていたんです。実際にそういうシーンもあるので、彼女の頑張っている姿に元気をもらえたりしていたら嬉しいです。

 

 

──それと、EDテーマの「線香花火」を、H△G, 石川月菜(CV.田中美海)で歌っていますね。

田中:OPテーマ「青春のシルエット」を歌っているH△Gさんと歌わせていただきました。すごく良い曲で、月菜の思い出を巡っているような歌詞で、クラスのみんなや大鳥と過ごしたかけがえのない時間を振り返っていくような切なくもありつつ、月菜にとって大切な思い出が増えていったんだなと思えるような素敵な楽曲でした。

──月菜で歌うのは、いかがでしたか?

田中:最初は月菜で歌うの大丈夫かな?と思っていたんですけど、意外と月菜の声って私の地声に近かったんですよ。それに歌ってみて気づく!みたいな(笑)。だからめっちゃ歌いやすかったです! 完成したのを聴いても、月菜になっていたんですよね。レコーディングがアフレコの最終話の収録に近く、よりキャラクターを掴めていたときなので、それも良かったです。

それとアフレコが終わったとき、原作の二式恭介先生が、「『線香花火』めっちゃ聴いてます!」と言ってくださって。まだ完パケしていない状態だと思うんですけど、それを聴きながら原稿を描いていますと言ってくださったのがすごく嬉しかったです。先生も毎回アフレコ来てくださっていて、優しい言葉をかけてくださったんです。

──では最後に、メッセージをお願いします。

田中:心が荒むこともないし、本当に癒やされると思います。辛いこととか悲しいことがあっても、この作品を見たら、心が安らぐ時間になると思います。

吸血鬼の他にも、色んな種族の子が出てくる学園なんですけど、そこでバトルが起こるわけでもなく、みんなで楽しく青春をしていく心温まる作品なんです。そして、とにかく月菜が可愛いので、癒やされに来てください。

 
[文&写真・塚越淳一]

 

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