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「私の顔、なんか変?」 自撮り写真がきっかけで脳腫瘍が判明(米)

Techinsight

旅先のニューヨークで撮影した自撮り写真。本人にしか分からないような小さな異変だったが、のちに脳腫瘍があることが判明した(『New York Post 「How a Florida woman’s NYC selfie led to her brain tumor diagnosis」(Courtesy of Megan Troutwine)』より)

旅行先で思い出の一つとして自撮りしたアメリカ在住の女性は、その写真に違和感を覚えた。心配になり、旅行後に病院で検査を受けると、脳腫瘍があることが発覚した。本人にしか分からないほどの小さな違和感だったが、すぐにかかりつけ医に相談したことで脳腫瘍を発見することができたのだ。また女性は、脳腫瘍の他にも腫瘍ができやすいという特殊な体質も明らかになったという。米ニュースメディア『FOX 13 Tampa Bay』などが伝えた。

【写真】脳腫瘍の他にも病気が見つかった女性。現在はがんセンターの職員として働き、前向きに過ごしている

今から8年前の2016年、メーガン・トラウトワインさん(Megan Troutwine、33)はいとこのトニー・マルティネスさん(Tony Martinez)が住むニューヨーク市ハーレムへ遊びに来ていた。観光地として人気の複合施設であるロックフェラー・センターを訪れたメーガンさんは、記念に自撮りした。

撮影した写真を確認してみると、わずかではあるが片方のまぶたが垂れ下がっていることに気付いた。本人にしか分からないようなわずかな異変だったが、不安を感じたメーガンさんは、帰宅してから神経科医に予約を入れた。

そしてMRI検査を受けると、髄膜腫と呼ばれる脳腫瘍があることが判明した。メーガンさんは、「髄膜腫は脳腫瘍の中でも最も多い種類のものですが、診断を聞いた時は辛かったですね」と当時を振り返る。というのも、メーガンさんはランナーとして熱心にトレーニングを行っていたそうで、治療のためにそのトレーニングをやめなければならなかったからだ。

髄膜腫はほとんどが良性であり、メーガンさんの場合も良性ではあったが、急速に成長していることが分かり、「モーフィットがんセンター(Moffitt Cancer Center)」で直ちに摘出手術を受けることになった。手術は2度行われ、数十回の放射線治療も受けた。認知機能や記憶喪失などの影響も出て「『私はもっとできるはず、もっと賢いはず』と思ってしまい、辛かったです。そんな中でも、寛大に受け入れることを学ぶ機会にもなりました」と、メーガンさんはポジティブに捉えて治療に励んだ。

しかし治療中、さらに悪い事態が判明した。

メーガンさんの脳内に、神経膠腫という悪性の脳腫瘍が見つかったのだ。

モーフィットがんセンターで神経腫瘍学を専門とするセピデ・モクタリ医師(Sepideh Mokhtari)は「非常に小さいものでした」と話すが、少しずつ腫瘍が大きくなっていることが分かった。その後、手術はしていないものの慎重に経過観察を行っている。

悪性の腫瘍があると診断を受けたメーガンさんだったが、「私は多くの友人を膠芽腫(悪性度の高い神経膠腫)で亡くしましたし、脳腫瘍には40種類以上もあることを知っています。ですので、悪性度の低い段階で発見できたのは、比較的恵まれていると思います」と話しており、前向きに治療に取り組んでいる。

その治療の中で、メーガンさんは腫瘍抑制遺伝子とも呼ばれるPTEN遺伝子に変異があり、がんや腫瘍ができやすい体質であることも判明した。この体質のせいか、新たに子宮がんと乳房にしこりが発見された。幸いにも、乳房のしこりはがんではなかったと言い、子宮がんも早期発見できたため、早い段階から治療を行うことができたという。

合計23回もの放射線治療を行い、経過観察中だというメーガンさんは、モーフィットがんセンターの職員として働き始めた。ヘルスユニット・コーディネーター兼ボランティアとして、患者が快適に過ごせるように自身の治療経験を活かして様々なケアを行っている。

「心から治療に寄り添ってくれた人たちに対して恩返しができ、皆にとってより良いものになるよう貢献できることほど、光栄なことはありません。私は望んでがんになったわけではありませんが、今の私自身やこれまでの経験は何ものにも代えがたいものです。がん患者は人生で一番辛い時期にあると思います。こうした人々には、辛い治療を乗り越えるためのシステムがないので、私が手助けできれば嬉しいです。」

非常に前向きに過ごすメーガンさんは、これから2つ目の学位となる、公衆衛生の学位を取得する計画を立てているという。いとこのトニーさんをすい臓がんで亡くしたというメーガンさんは、「私は人を思い、どんな形であっても助けたいという心を持っています」と話しており、これからも人のために活動していくとコメントした。

ちなみに2021年7月には、何気なく撮った生後3か月の息子の写真を見ていた母親が、白く反射する片目に違和感を覚え、病院で検査を行うとがんが見つかったというニュースが注目を集めていた。

画像は『New York Post 「How a Florida woman’s NYC selfie led to her brain tumor diagnosis」(Courtesy of Megan Troutwine)(Megan Troutwine/Facebook)』『Fox News 「iPhone photo helps Georgia mom discover her son’s rare eye cancer」(Courtesy of Josie Rock)』『The Mirror 「EXCLUSIVE: ‘My unborn baby saved my life after doctors found 4-inch tumour next to my heart’」(Image: haveyoursaystories)、「Dad’s life saved by Apple Watch after his heart stopped 138 times in 48 hours」(Image: James Linsell-Clark/ SWNS)』『Maria TikTok「I wish I were joking lol but i have some awesome photos」』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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