【劇団四季の「キャッツ」静岡公演初日】観客の手拍子も演目の一部か
静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、7月17日に静岡市葵区の静岡市民文化会館で開かれた劇団四季「キャッツ」の静岡ロングラン公演初日。公演は9月23日まで。
数々の独自性あふれる群舞、20匹超の猫たちのキャラクター造形の妙、世界中の音楽の要素を取り込んだ劇伴の緻密な混ざり合いに、1983年の初演からアップデートを繰り返し、歴史の風雪に耐えてきた演目の「強さ」を感じた。シーンごとに強弱が付いた観客の拍手も演出の一つであるかのよう。鉄道愛好猫スキンブルシャンクスの場面では、リズムに乗せた手拍子が単独歌唱ではピタッとやみ、客席の「演奏力」の高さに感じ入った。(は)