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よりエシカルに生まれ変わる小田急グループ交通網 100%再生可能エネルギー由来の電力で運行開始

ELEMINIST

小田急グループでは、4月1日から、特急ロマンスカーを含む小田急線、箱根登山電車、箱根登山ケーブルカー、箱根ロープウェイ、江ノ電、大山ケーブルカーにおいて、100%再生可能エネルギー由来の電力で運行開始することを発表した。

小田急全線をはじめ、箱根、江の島・鎌倉、大山エリアの乗り物で100%再生可能エネルギー由来の電力による運行開始

小田急線「通勤車両 5000形」

小田急グループでは、4月1日(月)から、特急ロマンスカーを含む小田急線、箱根登山電車、箱根登山ケーブルカー、箱根ロープウェイ、江ノ電、大山ケーブルカー(以下、対象全線)で、運行に使用するすべての電力を実質的に再生可能エネルギー由来のものとし、CO2排出量を実質0(ゼロ)にすることを発表した。

また、グループバス会社では、2030年度までにEVバス(電動バス)を約500台導入する計画とするほか、海老名エリアにてグループ事業内でエネルギー・資源循環の構築により、小田急電鉄海老名本社での使用電力の一部を実質的に再生可能エネルギー由来のものとするなど、事業活動による環境負荷低減策を通じて、サステナブルな社会の実現に一層貢献するとしている。

対象全線において、駅や信号機、踏切等を含む列車運行のために使用する全電力について、東京電力エナジーパートナー株式会社による「グリーンベーシックプラン」等に切り替えることで、実質的に再生可能エネルギー由来の電力が100%供給され、年間約156000t(※1)(一般家庭の約60700世帯分の排出量に相当)のCO2排出量を実質0(ゼロ)にする事になるという。

また、同社グループが保有するバスの約15%(※2)にあたる約500台のEVバスを、国や自治体の補助を活用しながら2030年度までに導入していくとしている。

※1 2022年度実績
※2 2024年3月現在

これまでも小田急グループでは、車両の省エネ化をはじめとした設備面から、マイカーに対する環境優位性を発信するとともに、MaaSの実現に向けた取り組みによるストレスフリーな移動の提供等を通じて、お客さまの公共交通利用を促してきた。

今回の使用電力変更に併せて、当社グループのカーボンニュートラルに向けた取り組みを表するシンボルマークを新設し、小田急線の車体をはじめ、さまざまな箇所へ掲出を行う。

私たちの環境負荷低減策への認知を獲得することで、エシカル(倫理的)な行動を志向するお客さまを中心に、ライフスタイルのなかで公共交通を選択いただく機会を増やし、さらなるCO2排出量の削減(施策効果の最大化)を目指していくとしている。

また同日、海老名エリアの小田急グループ商業施設等から排出する食品廃棄物を、焼却ごみとせずにリサイクル施設にて飼料とバイオマス燃料の原料化を行い、この原料を基に発電したものをすべて、小田急電鉄の海老名本社における使用電力の一部とする取り組みを、パートナー企業とともにスタート。(「グリーンベーシックプラン」を通じて実施。

同社グループでは、事業活動を通じたCO2排出量削減や資源循環、自然資源の保全・活用などの環境課題に取り組む行動指針「小田急グループ カーボンニュートラル2050」に基づく取り組みを推進している。

小田急グループのカーボンニュートラルに向けた活動を示す「シンボルマーク」

鉄道等への実質再生可能エネルギー由来の電力の導入

対象路線

概要
・東京電力エナジーパートナー株式会社による、実質的にCO2排出量が0(ゼロ)となる太陽光・風力・水力等の再生可能エネルギーにより発電した電気が供給される「グリーンベーシックプラン(FIT非化石証書)」 と「環境価値付料金(グリーン電力証書)」を導入。

・これに併せて、当社グループのカーボンニュートラルに向けた取り組みを表すシンボルマークを新設して各車両等へ掲出していくほか、日本自然エネルギー株式会社による「Green Power マーク」も掲出。

年間電力量
「(2)対象路線」を合計して、約345000MWh
※内訳は、FIT非化石証書で約342000MWh、グリーン電力証書で約3000MWhの予定。

EVバスの導入

導入時期:2030年度にかけて
計画台数:約500台

導入会社
・神奈川中央交通株式会社
・小田急バス株式会社
・立川バス株式会社
・箱根登山バス株式会社
・株式会社江ノ電バス
・小田急ハイウェイバス株式会社
・株式会社東海バス
※社ごとの導入計画数(内訳)は、非公開。

海老名エリアでのエネルギー・資源の循環に関する取り組み

(同社グループ施設から排出する焼却ごみを燃料に発電し、小田急電鉄海老名本社で活用する取り組み)

概要
・「ViNA GARDENS OFFICE」をはじめ、海老名エリアの小田急グループ商業施設等から排出する食品廃棄物を焼却ごみとせずに、近隣のパートナー企業とともにリサイクルし、環境負荷低減を図るもの。

・株式会社日本フードエコロジーセンターでは、上記の食品廃棄物を飼料化するとともに、できない部分を発電用の液状化原料にする。

・さがみはらバイオガスパワー株式会社では、上記原料をさらに加工し、発酵により発生 するメタンガスにより発電する。

・ここで発電されたすべての電力を「グリーンベーシックプラン(FIT非化石証書)」を通じて購入し、オフィスビル「ViNA GARDENS OFFICE」に入居する小田急電鉄海老名本社の使用電力の一部とすることで、当社グループ事業内でエネルギー・資源の循環を構築する。

お問い合わせ先/小田急グループ
https://www.odakyu.jp/company/group/

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