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ヤクルトの新顔・今野龍太は地味ながら欠かせない存在に!

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イメージ画像ⒸSPAIA

中継ぎ陣は新顔が活躍

ヤクルトの中継ぎ陣は守護神の石山泰稚こそ不動だが、昨シーズンから陣容と役割が大きく変わった。開幕当初、勝ちパターンとして計算されていたマクガフと梅野雄吾が不振に陥ったからだ。現在、マクガフは調子を取り戻しつつあるが、勝ちパターンから外れたまま。また、梅野は8月1日に登録を抹消されてから復帰を果たしていない。

変わって清水昇と長谷川宙輝が躍進。清水が8回、長谷川は7回を任されるほどになっている。清水は大卒2年目だが昨シーズンは結果を残すことができておらず、長谷川は今季から加入したニューフェイス。つまり、ふたりとも新戦力といえる。そしてもうひとり、地味ではあるが欠かせない存在となりそうなのが今野龍太だ。

今野は、岩出山高校から2013年のドラフト9位で楽天へ入団した高卒7年目の右腕。高校時代に甲子園への出場はなく、ドラフトも下位指名と地味な存在だった。高卒1年目から一軍で出番を勝ち取っていたものの、思うような結果は残せておらず昨シーズンオフに戦力外通告を受け、その後ヤクルトと契約を結び移籍してきた。

150キロを超えるストレートも投げられず、誰もが目を見張るウイニングショットがあるわけでもない今野。それでも、多少打ち込まれることがあるとはいえイニングをこなしていくことができる貴重な存在だ。

先週3試合でチーム最多の120球を投じる

ここ最近のヤクルトは先発が序盤で崩れ、中継ぎ陣を早い段階で投入するケースが増えている。8月18日から神宮球場で行われた中日、阪神との6連戦では4試合で先発投手が5回もたずマウンドを降りた。

その先発投手が5回もたなかった4試合のうち、3試合に今野は登板し5回(120球)を投げている。これはこの週の中継ぎ投手で最多であり、先発の小川泰弘(88球/7回)や高梨裕稔(112球/6回)よりも多い。まさに異例の球数だ。

もちろんマウンドに登る前にはブルペンでの投球もある。勝ちパターンの投手であれば、出番を逆算して肩を作ることができるが、今野の役割でそれはできない。早いときは1回の表から肩を作り始めなくてはならない。かといって、すぐに出番が回ってくるかは展開次第。その後の試合展開によって登板しないこともあるし、複数回ブルペンに入ることもざら。そんな過酷な環境で今野は戦っている。

当然チームとしては先発が長いイニングを投げ、勝ちパターンにそのまま繋ぐのが理想。しかし、そのような恵まれた展開に毎試合なるわけではない。劣勢の試合になんとか食らいつき引き分け、もしくは勝ちをもぎ取っていかなければ上位争いに加わることはできない。そのためにも先発が崩れた後のビハインド時に登板する投手は、これ以上試合を壊さず火に油を注がないようスコアボードに0を刻んでいくことが求められる。

多くの場合、今野は勝ちやセーブ、ホールドがつかないであろう地味な場面で与えられた役割を淡々とこなしている。「地味」という言葉で誤解してはならないのが、価値がないわけではないということ。むしろ今野のような存在がいるからこそ、チームが機能していると言ってもいい。

こういった役回りがいなければ、調子の良くない投手を半ば晒し投げのような形で続投させるか、勝ちパターンの投手をビハインドで登板させなくてはならなくなる。なかなか数字には残りにくいかもしれないが、立派な戦力なのだ。

梅野もビハインド登板から勝ちパターンへ昇格

現在、分業制が当たり前となったプロ野球。守護神はもちろん、中継ぎの評価も昔に比べ格段に上がってきている。しかし、ビハインド時に投げる役割の評価まで上がったかというとそうではない。

今野も本音は今以上に評価されるであろう勝ちパターン、もしくは先発としてマウンドに登りたいはず。しかし、そこに辿り着くには今の役割をしっかりとこなし、信頼を勝ち取ることが重要。今野のここまでの数字を見ると、K/9(1試合あたりいくつの三振を奪うかを表す指標)は13.09。投球回数が11回と少ないとはいえ、チーム内ではトップの数字だ。決め球を磨くことができれば、そのチャンスは十分にあるだろう。

幸いヤクルトには、ビハインド時の登板から「出世」を果たす投手が毎年のようにいる。思い返せば梅野もそうだった。2018年終盤からセットアッパーを任されているが、この年はビハインド時での登板という役割から始まっており、登板2試合目で1死も奪えず6失点という苦い思い出もあった。

しかし、そこでめげることなく、与えられた役割をこなしながら、結果を残して自分の居場所を勝ち取ったのである。今野もここで着実に結果を残し、ステップアップすることを期待している。

※数字は2020年8月26日終了時点

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記事:勝田聡

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