<スクール水着、いる?>来年は着られないし!クロッチは入念に洗って……はい、あげる【まんが】
私はマホ。夫のケントと一緒に、娘のエナミを育てています。あんなに幼かったエナミも、もう小5。子どもの成長とは早いものですね。近くに住んでいる義妹(アスナちゃん)一家とは家族ぐるみで仲良くさせてもらっています。特に姪っ子のサワちゃんはエナミのひとつ下と年も近く、実の姉妹のように仲良し。サワちゃんがかなり小柄なこともあって、エナミのお下がりをよくあげています。親戚同士、良い関係を築けていると思います。
サワちゃんはエナミよりかなり小柄なので、お下がりをあげることもしばしば。赤ちゃんのころからお下がりの受け渡しをしているので、お互い慣れたものです。
私が引っ張り出したのは、エナミのスクール水着でした。
アスナちゃんからも大笑いのスタンプが送られてきたので、私はすぐに洗濯に取り掛かりました。そして他の服と一緒にお下がりとして手渡したのでした。「ありがとう」と言ってもらえるのは、とても嬉しいです。私は満足感に浸りながら帰路につきました。
娘同士がひとつ違いのわが家と義妹一家。姪っ子のサワちゃんは娘のエナミよりずっと小柄なので、1歳差ではありますが、お下がりをよく渡しています。 さてある日、夏物を片付けていると2回しか使わなかったエナミのスクール水着が出てきました。 水着をお下がりにするのはどうかとも一瞬迷いましたが、さすがにもったいないと思った私は、ひとまずアスナちゃんに相談することに。「欲しい」との返事だったので、私はよく洗ってから渡すことにしました。有効活用してもらえて嬉しいかぎりです!
泣きながら激怒する娘「キモイし最低!」洗濯したのにNG?
エナミの水着をサワちゃんにあげてから数日後、エナミがすごい形相で私のところにやってきました。
声を張り上げて暴言を吐くエナミ。普段の様子からは考えられません。ポカンとする私を尻目に、エナミは自分の部屋にこもってしまいました。声をかけても何の応答もありません。夕飯ができたと声をかけても返事すらしません。
私が落ち込んでいるとケントが帰ってきました。ケントは私の様子を見ると声をかけてくれました。
私が慌てて答えると、ケントは「ほら」と言いました。
「エナミもそういうのが気になる年頃になってきたってことだよ。そもそもお下がりとして渡す前に、エナミにあげていいか聞かなきゃ。エナミのものなんだからさ」ケントの言うことは正論でした。私は「今までこうしてきたから」と考えていて、現在のエナミがどう感じるか想像しませんでした。
「水着をお下がりとして渡すなんて信じられない!」とエナミからものすごい剣幕で怒られて、私は頭の中が「?」でいっぱいになってしまいました。 しっかり洗濯したというのに、水着をお下がりとして渡すのはそんなに悪いことなのでしょうか。対応に困った私はケントに相談。 するとケントから、「エナミのものなんだから、エナミの気持ちを尊重したほうがいい」と言われてしまいました。たしかに私は、エナミがどう感じるかまで考えていなかったと思います。 明日にでもエナミとちゃんと話し合ってみようと思います。
娘に怒られ大反省!「成長した子どもたちに配慮しなきゃね」
私が日中に家事をこなしていると、義妹のアスナちゃんからLINEが。「今から行っていい?」と聞かれたので、もちろん承諾しました。やってきたアスナちゃんは、やや疲れたような顔をしていました。
「サワから『お下がりの水着なんて信じられない! 体のどの部分が触れてるかわかってるの!?』って怒られちゃったんだ。『水着なんてあげる方も、もらう方もどうかしてるよ。気持ち悪い!』って言われちゃって……」アスナちゃんの言葉に、自分の配慮不足をあらためて痛感しました。
アスナちゃんは自分の失言を慌てて謝ってくれましたが、私は「ううん」と首を横に振りました。エナミもサワちゃんも、赤ちゃんのころから大切に育ててきました。そのせいで、私たちは「成長した女の子である娘」の気持ちに気づけなかったようです。
私たちは顔を見合わせて苦笑いしました。そして2人で反省しました。
エナミから怒られて、そしてケントから諭されて、「水着を勝手にお下がりとして渡すのはまずかった」と思うようになった私。 反省していたところにアスナちゃんがやってきました。そして、「娘に怒られた、水着を返したい」と言われました。 どうやらサワちゃんも、「お下がりの水着なんてあり得ない」と思ったようです。私たちの知らないあいだに、娘たちの価値観はアップデートされていたのですね……。 これからは本人たちの気持ちをいちばん大切にしたいと思います。
【娘の気持ち】デリカシーがない!水着あげるのは恥ずかしい……
私はエナミ、小学5年生。パパとママとの3人暮らしです。近所にはイトコのサワも住んでいます。サワとは1歳差ということもあり、とっても仲良し。学校でもよく話すし、家に帰ってからお互いの家でもよく遊びます。ママ同士も仲が良くて、私がサイズアウトして着られなくなった服や、使わなくなった学用品などをサワにあげることもよくあるみたいです。私が使っていたものをサワが大切にしてくれていると、私もうれしくなります。
帰ってからママに怒りましたが、ママは「子ども同士なんだからいいじゃない」「ちゃんと洗濯したんだから」と的外れなことばかり。あまりに見当違いな答えばかりで、私は思わず自分の部屋に閉じこもってしまいました。
その後、夜にパパとママが話しているのが聞こえてきて、ママは反省している様子でした。
翌日家に帰ってくると、ママは戻ってきた水着を手にしながらあやまってくれたのです。きっとママも悪気があったわけではなかったのでしょう。しかし私にも私の気持ちがあります。これからは互いに話し合いながら、嫌なことはちゃんと伝えておきたいと思います。
サワから「お下がりでエナミの水着が回ってきたよ」と言われたときには、本当にびっくりしてしまいました。 もちろん考え方が人それぞれなのはわかっているつもりなのですが、私にとっては水着は下着と同じようなもの。そもそも他人にあげるようなものではないと思うのです。 ママは私が文句を言ってもピンときていない様子でしたが、パパと話してから私の気持ちをわかってくれたようです。 これからは人にお下がりをあげるときは、私の気持ちを確認してくれるとうれしいなと思います。