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「最高のラキアを全ての会場で見せたい」 遂に動き出した我儘ラキアに訊くライブに見た希望

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我儘ラキア

年間200本近いライブをこなす超現場主義アイドル・我儘ラキアの日常が戻ってきた。コロナ禍で延期となっていた我儘ラキア初のバンドセットでのワンマンツアー『Killboredom TOUR 2020』が、当初ツアーファイナルの予定となっていた大阪BIGCATを初日として再スタート。その新たな一歩となったツアー初日BIGCAT公演翌日の彼女らに、今だから語れる率直な想いを訊いた。

――新型コロナの影響で延期となっていた全国ツアー『Killboredom TOUR 2020』が、ファイナルを行う予定だった9月5日・大阪BIGCATから再スタートを切りました。まずは約半年ぶりのステージに立ち、半年ぶりにマイクを握っての率直な感想から聞かせて下さい。

星熊南巫:前回のワンマンから半年空いた間、「半年あれば何でも出来る」って家で新しい曲を作ったり、自分のルーツになってるアーティストの曲をカバーして発表したりしていたんですが、ボーカリストとして、息遣いとか声の使い方とか無茶苦茶勉強になったし、それをライブで活かしたいと思っていました。半年の成果をライブで出したくて、「前とは違う自分を見せたんねん」くらいの気持ちで意気込んでいたんですけど、いざステージに出てみたら、上手くいかないところでみんなに助けられる場面もあったし、久しぶりに大勢の人の前で歌を聴いてもらって「自分はこれがやりたかったんだ!」って改めて確認することが出来て感動したり。「与えようと思ってたのに、もらってばっかりやな」って感じました。いまはこの半年で変わった部分をここからのライブでだんだん見せていって、みんなに少しずつ返していきたいという気持ちになっています。

川﨑怜奈:私は単純にライブが出来ることが嬉しくて、みんなに会えることが嬉しくて。この半年でしっかり準備した歌やダンスを出すのも大事なんですけど、あんまり固くなりすぎずに楽しい気持ちを出そうと思って。「みんなで最後まで楽しもう!」と意識してやれたので、本当に楽しかったです。この期間、気持ちが暗くなったり、ライブが無くて寂しい思いをしていたみんなが「明日も頑張ろう」と思えるようなパフォーマンスを出来てたらいいなと。反省点や課題もあるけど、良いツアーのスタートが切れたなと思います。規制がある中でのライブが初めてってこともあって、「私たちが不安な気持ちを出しちゃダメ! みんなで楽しい空気を作ろう」って話し合って挑んだんですけど、一部は私たちもちょっと緊張してたところもあって。2部は楽しさ全開でやれました。

星熊南巫

海羽凜:ライブをやるまでの期間、個人的に見つめ直さなきゃいけないこともたくさんあったし。SNSでしかみんなと関われないけど、伝えるのが苦手だからどうしたらいいんだろう?と思うことも多かったです。その間もお手紙やプレゼントを貰って、ファンの人が寄り添ってくれてるのを感じて。そのおかげで前に進めてるんだと思ったら、「みんなにもらってばかりじゃないのかな?」と思いました。私たちが気持ちを返せる場所はライブしかないので、「今日は思い切り返そう!」と思ってライブに臨みました。ステージに出たら、マスクをしててもみんなの目から気持ちがすごく伝わってきたのが嬉しかったです。ここからツアーが始まるけど、もっともっと返していかなきゃいけないなと思いました。

MIRI:周りのアイドルさんがライブ活動をしている中、ラキアはなかなか再開出来ないことに焦りがあって。それは「コロナの感染予防がしっかり出来てからじゃないと、私たちはライブをやらない」って決めていたからで、「出来る限りの予防をするので安心して遊びに来て下さいと言えるまではライブをしない」と言っていました。その間にも他のアイドルさんのライブに行った人が「楽しかった」とか「やっぱライブだね」とか言ってるのを見たり。実際、私たちから離れていってしまった人もいたと思うんですけど、私たちはどうすることも出来なくて……私たちだってライブをやりたいし、みんなに会いたいけど、会えない。それがもどかしくて焦りに繋がったし、すごく辛く感じていました。いざライブをやることが出来て、来てくれたファンの方たちのTweetで「やっぱりラキアだよね!」とか、「ライブってこういうことだよね」と言ってくれてたのがすごく嬉しくて。ライブ中、ずっと座って見てる人がいて、どうしたのかな? と思ってたんですが「立って見たら高ぶっちゃって、前に行ったり声を出しちゃうかも知れないから我慢した」って書いてあって、私たちのことを本当に考えてくれての選択だったんだなと思ったら泣きそうになっちゃいました。「この日を成功させて次に繋げるため」っていうのをお客さんも一緒に考えてくれていた、大切な一日だったんだなって改めて思いました。

海羽凜

星熊:ライブ中も声が無くても、熱気や手拍子でちゃんと気持ちが伝わって来たよね?

MIRI:拍手とか新鮮だったよね。ラキアのライブってブワ~ッて盛り上がっちゃって、疲れて拍手が出来なかったりするから(笑)。曲が終わって拍手が起きるのも新鮮でした。

――普段はもみくちゃだから、パフォーマンスをじっくり見れるのも新鮮かも知れない。

MIRI:そう。だからこそ、お客さんが座って冷静に”観る”ようなステージを完成させようっていう気持ちがありました。普段はお客さんと一緒にライブという空間を作り上げているんですけど。今回は4人で完成するショーとしてお客さんに届けることが課題で、「ダンスはしっかり踊る、歌も丁寧に歌う」って部分は4人で考えて、お客さんが座って見る分、普段はできない演出をしたり、照明を工夫してステージ上を盛り上げていこうというのが今までとの一番の違いでした。

川﨑:そこでショーとして見せることも大事だけど、誰かを置いてけぼりにしちゃいけない、「みんな一緒だよ」って空気を作らなきゃいけないという気持ちもありました。ただ見て終わったになってしまうのは嫌だったので、曲ごとに「ここはしっかり掴んで、ここで空気を作って」とか、ポイントをいつも以上に明確にして挑みました。

MIRI

――規制のある中でのライブというところで、個々で意識したところや考えたことは?

星熊:歌をいつも以上に考えて挑みました。前にL'Arc~en~Cielのライブを初めて見に行った時、「hydeさんって、こんなに顔白いんや!」って思ってたら、バスドラだったくらい遠くで観たんですけど(笑)。それでも歌に鳥肌が立ったし、涙が出て、規模が全然違うんですけど、あんな風に遠くの人まで届けられるようになればいいなと思って。いつもは前の人に目線が行きがちやけど、後ろの人までしっかり届くように意識して歌いました。

MIRI:私はお客さんと目が合っちゃうのが恥ずかしくて、逆に遠くを見てライブをやっちゃうんですけど。着座だからこそ一人ひとりのお客さんが見えてたんで、逆に一人ひとりをしっかり見るように意識しました。最初は戸惑ってたけど最後は笑顔になってた人や、涙を浮かべている人にも気付けて、そこが嬉しかったですね。

海羽:久々のライブだったし、一部の時はめちゃくちゃ緊張してたんですけど。緊張でおかしくなりそうだったので、「こういうライブにしよう」っていうのをメンバーとたくさん喋っているうちにだんだんほぐれてきて……。

MIRI:(海羽)凜ちゃんは最初、楽屋に入って来た時にめっちゃテンション低くて。3人で喋ってる時も1人で鏡の前で自分と睨み合ってて。「どうしたの海羽!? 今日、全然オモロないやん!」ってみんなで絡みに行って(笑)。

海羽:でも、それですごいほぐれました。みんながいてくれて良かったって思いました。

川﨑怜奈

星熊:良かった(笑)。私もこの期間、メンバーがいてくれることの力強さはめっちゃ感じて。一人でいると余計なことばかり考えちゃうんですけど、メンバーと会えるだけですごいはしゃいじゃって。ライブ前はずっと一緒にいれたので笑顔でいられたし、そこに良い緊張感もあるし、やる気がすごい上がるんです。家だと自分一人で考えすぎちゃうこともあるけど、メンバーの意見を聞くことで楽になることも多いし。私よりみんなの方が、星熊南巫を知ってたりするんで。「元気ないで」とか「星熊っぽくないよ」とか、自分でも気づかない自分に気づかせてくれる。私を星熊南巫でいさせてくれるんです。

MIRI:例えば、学校の友達に夏休み明けに会うのって、変な緊張があったり、距離感があったりすると思うんですけど。ラキアのメンバーってそれが無くて。久しぶりに会っても昨日も会ってたみたいに話し始めると止まらなくて、ほんと家族とかに近い感覚なんだろうなと思ってます。よくスタッフさんとかに「ラキアってほんと仲良いね」って言われるんですけど、それを自分たちでも実感し始めてて。昨日も楽屋があるのに、クマ(星熊)が「一瞬寝るわ」って廊下のソファに出て横になってる時、私もなぜかケータリング持ってクマの隣で食べて。今度はトイレから戻ってきた海羽がしゃがんで喋り出したら、(川﨑)怜奈が「寂しいよ」ってお弁当持って出てきて。

星熊:そう。寝ようと思ってたのにマッサージしてくれたり、喋りかけてくれたりして、気が付いたらアラームが鳴って(笑)。楽しいからいいんですけど。

MIRI:その楽しい感じがステージにも出てると思うし、逆にピンチの時もお互い気付けて。実は昨日も怜奈がイヤモニ外れたりしていたんですけど、そんな急なトラブルにも対応出来るんです。

我儘ラキア

――それぞれ、ライブで一番印象に残ってるシーンは?

海羽:私はなんだろ? 1部のMCがMIRIちゃんのおかげですごくまとまってて......。

星熊:MCが一番印象に残ったの? おまえは芸人か(笑)。

海羽:あはは。でもすごい緊張してたのがそこで楽になって、やっとお客さんと目を交わせるようになったので、すごく印象的なんです。

星熊:私は1部でちょっとトラブって、リズムが取れなかったところがあって、すっごい悔しかったんです。でも2部の最後に「Melody」を歌った時、イントロで「ありがとうございました」って気持ちを込めてお辞儀した時、みんなが声出されへん代わりに拳を上げて答えてくれて、声も出していないのに喋ってるくらいの気持ちが伝わってきて。その瞬間に肩の荷が降りたというか、全て忘れて「やって良かった!」と思えました。

川﨑:私が一番グッときたのは1部で「Days」を歌った時、感情の強い歌詞が背中を押してくれたことです。「ライブが出来なかった期間、自分の過ごし方は合ってたのかな?」とか、「もっと出来たことがあったんじゃないか?」とか、不安な気持ちがあって。お客さんも不安な気持ちがある中で会場に来てくれたと思うんですけど。<僕らが過ごしてきた日々は間違いじゃなかった>っていう「Days」の歌詞に色々リンクしちゃって、<LaLaLa...>って手を振ってる時には本当に泣きそうになってました。普段、ライブでそこまで感情的になることは無いんですけど、ライブが出来ない期間があったから「Days」に対しての思いが高まったりお客さんの感情がダイレクトに伝わって、すごく感情的になりました。

MIRI:私はそれぞれがしっかり練習してきたところや、リハで出来なかったところがライブで出来ていた時、めちゃ感動しました。クマが1部でできてなかったところができてたり、怜奈が「ピッチ当たらない」って練習してたところが歌えてたり、凜ちゃんは……よく笑ってたり(笑)。メンバー間で「出来てる!」っていうのが、自分のことのように嬉しかったし、ライブの中でも成長が見えたのがすごく嬉しかったです。

星熊南巫 / MIRI

星熊:MIRIはライブ前に「おまえが出来なくてどうするんだよ」とか、私をすごい煽ってくるんですよ(笑)。メンタルトレーナーみたいに肩持って、「おまえがしょうもなかったら、我儘ラキアがしょうもなくなるからな......行け!」みたいな。だから、そうやって褒めてくれると嬉しいですね。

MIRI:あははは。まだまだ行けると思うから厳しくしちゃうんですけど、それにちゃんと応えてくれるし。私は自分が言ったからには、私もちゃんとやらなきゃいけないってプレッシャーもある。そうやって4人が相乗効果でみんなが成長できてると思うから、そこがすごく印象的だったし、良かったなと思いました。

星熊:うん。4人だから出来ることは多いです、本当に。

我儘ラキア

――では最後にいよいよ始まった全国ツアーについて。全国で待っててくれた人、待っててくれている人へのメッセージを下さい。

星熊:ライブが当たり前だった日常から引き離されてしまって、楽しみが無くなっちゃうってめちゃくちゃ辛いと思うんですけど。少しずつ形を変えながらも、我儘ラキアは戻って来てます。みなさんに必ず会いに行くんで、無理せず会いに来て下さい。

川﨑:厳しい環境だけどライブがやっとスタートして、全国を回れることがすごく嬉しいし、各地で待ってくれてる人がいるのが本当に嬉しいんで。これからもレベルアップしながら全国に喜びを届けていきたいと思うし、ライブに来れない人にも私たちの気持ちをしっかり伝えられるようにライブをやっていきたいと思ってます。みんなに必ず会いに行くんで待ってて下さい。

海羽:初日に見えた反省点や課題を改善しながら、みんなに「来て良かった」と思ってもらえるライブを届けに行きたいと思います。北海道とか始めての土地もあるので、どんどんパワーアップしていく私たちを見に来て下さい。

MIRI:ファイナルに向けて完成度を高めていくだけかな? という気がするのですが。そこまでが通過点という意味では無くて、その時の最高のラキアを全ての会場で見せたいです。そしてそれを常に更新していって、ファイナルではいまの何倍も何十倍も見違えるようなパフォーマンスを見せたいと思ってます。久しぶりのライブでそれぞれが手に入れたスキルもまだ出し切れてないと思うので、最終的には「これが100%の自分です」っていうのを全てをさらけ出して、「このツアーでラキア変わったね」と言ってもらえるようなツアーにしていきたいです。あと、さっきメンバーがリハで出来なかったことが本番で出来てたって話の時、「凜ちゃんは笑ってた」と言ったんですけど。なかなか上手くいかなかった「Days」の歌い出しがしっかり歌えてて、「よっしゃ!」と思いながら踊ってたってことを書き足しておいて下さい(笑)。メンバーの成功って自分のことみたいに嬉しいし、自分のモチベーションに繋がるので。それはこの4人ならではだと思うし、そんな良い連鎖を繋げながら全国ツアーを完走したいと思います!

取材・文=フジジュン 撮影=松本いづみ

我儘ラキア

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