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「生焼け?」と驚かれる静岡の名物ハンバーグ 安全と言い切れる理由に驚きと納得

Shizuoka

■「炭焼きレストランさわやか」 中が赤くても安全なハンバーグ

固定概念を覆す商品は時に、消費者の想像が追いつかないケースがある。静岡県民では知らない人がいないほど有名な「炭焼きレストランさわやか」のハンバーグも、その1つかもしれない。中心部分に赤みが残るハンバーグは、安全面に問題がないのかと指摘される。だが、仕入れから製造までの過程を知れば、さわやかのハンバーグがミディアムでも安全でおいしく食べられる理由が分かる。

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静岡県民のソウルフードとも言われる「さわやか」はハンバーグを看板にしており、来店客の9割が注文する。そして、牛肉100%のハンバーグを、ステーキのように素材の美味しさが最大限に味わえるミディアムの焼き具合で食べるところが最大の特徴だ。

さわやかに初めて来店する県外の人からは時に、「半生みたいだけど食べても大丈夫?」という声が出るが、さわやかでは、徹底した品質管理を追求し、さわやかならではのハンバーグを最も美味しいと考える状態でお届けできるしくみを構築してきた。

「げんこつハンバーグ」は炭焼きで提供

■「世界で最も安全な」オーストラリア産 ブロック肉に限定

まず、さわやかがハンバーグに使用している牛肉はオーストラリアから輸入している。島国のオーストラリアは飼育している牛や豚の疫病が国外から侵入しにくい。さらに、管理も徹底していることからBSEや口蹄疫といった病気の発症事例がなく、「世界で最も安全」と評価されている。さわやかはオーストラリアにある特定の加工場から牛肉を仕入れている。

また、使用する牛肉は特定品種のブロック肉に限定している。一般的なハンバーグに使われる端材や内臓肉にはO-157など特定の微生物が混入する可能性がある一方、塊のブロック肉の内部にはそういった微生物がいない。ステーキやローストビーフが、肉の表面を焼けばレアで食べても安心なのと同じ理屈だ。

さらに、さわやかの工場では肉の表面に微生物が付着している可能性をも考慮し、仕入れたブロック肉の表面を殺菌。これにより表面に付いているおそれがある微生物を死滅させる。そして、徹底した衛生管理のされた加工室で肉を香辛料と混ぜながらミンチにしてハンバーグに成形。パッキングするところまで加工室で作業し、微生物の新たな侵入、異物の混入を防いでいる。

一般的なハンバーグが中までしっかりと火を通すように言われる理由は、行政が定めるハンバーグの定義にある。その定義には豚肉や鶏肉といった牛以外の肉も含まれており、「可食部」とされているため内臓に近い部位を使用しても構わないからだ。

静岡県民のソウルフード「さわやか」のハンバーグ

■工場内に品質検査室 遺伝子レベルまで毎日チェック

つまり、大腸菌等の微生物がいる可能性の高い内臓付近の肉や、十分に加熱する必要がある豚肉や鶏肉も対象となっていることから、「ハンバーグはしっかりと火を通す」という考え方が根付いている。これに対し、さわやかでは仕入れている肉も自社工場での加工も微生物の混入を徹底的に防止しているため、ミディアムでも安心して食べられるのだ。

驚くべきことに、ここまで万全の策を講じていながら、さわやかは工場内に品質検査室も設けている。品質検査室では製造したハンバーグに特定の微生物が入っていないのか、発生していないのかを毎日、遺伝子レベルまでチェックしているという。その検査結果は各店舗に毎日掲示してある。

安全面にそこまで時間や費用をかけるのは、さわやかが誕生した経緯にもある。創業者の富田重之氏は飲食業の経験がなく、調理人でもなかった。飲食店のトップでありながら常に来店客と目線を同じにして、食べたい料理、行きたいお店を築いた。だから、専門の担当者が納得できる検査内容であっても、一般のお客様の安心を得られなければ意味がないと考えた。

子どもからお年寄りまで誰もが理解し、一切の不安がなくなって初めて安心と言っていただける。その覚悟がなければ、業界の常識を覆すハンバーグを看板メニューにはできないのだ。

(間 淳/Jun Aida)

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