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新国立劇場、ベルカント・オペラの傑作喜劇『ドン・パスクワーレ』を上演 魔法の箱のような精巧で暗示に満ちた舞台を展開

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新国立劇場『ドン・パスクワーレ』より 

2024年2月4日(日)~2月10日(土)新国立劇場 オペラパレスにて、新国立劇場 2023/2024 シーズン オペラ『ドン・パスクワーレ』が上演される。

本作は、ベルカント(「美しい声」を意味するイタリア語)を代表する作曲家ドニゼッティ晩年の傑作オペラ。

大金持ちの老人ドン・パスクワーレが、甥っ子エルネストと恋人ノリーナ、医師マラテスタに一泡ふかされ、若い二人の恋路が成就するドタバタ劇が、ドニゼッティならではの魅力的で親しみやすい曲に載せて繰り広げられる。

新国立劇場『ドン・パスクワーレ』より       撮影:寺司正彦

新国立劇場『ドン・パスクワーレ』より       撮影:寺司正彦

ノリーナの夢見るようなカヴァティーナ「あの騎士の眼差しは」、エルネストの痛切なアリア「遥かなる土地を求めて」、怒り狂って復讐を誓うパスクワーレとマラテスタの超絶な早口の二重唱「静かに、今すぐに」など、楽しいナンバーが連続。パスクワーレ家の使用人たちの楽しい合唱シーンも華を添え、ピリッとした切れ味で場を展開させる。

新国立劇場『ドン・パスクワーレ』より       撮影:寺司正彦

ヴィツィオーリ演出のプロダクションは、94年にミラノ・スカラ座で初演されて以来、イタリアをはじめ世界各地で上演されている決定版。オーソドックスな中に繊細な心理表現や効果的なシーン展開といった現代的な感性が光る、イタリア伝統の叡智が結集された秀逸な舞台だ。古都ローマを望む“魔法の箱”(演出のステファノ・ヴィツィオーリ談)のような精巧で暗示に満ちた舞台が次々に展開し、その中で堅物ドン・パスクワーレ、開放的なノリーナ、甘えた若者エルネストに策略しマラテスタらの登場人物が活き活きと動くさまは小気味よい。

新国立劇場『ドン・パスクワーレ』より       撮影:寺司正彦

優美な音楽、声の美しさや歌手の技巧を楽しめるベルカント・オペラは、何といってもオペラの華。オペラハウスには欠かせないレパートリーとして、新国立劇場を彩る。

(上段左から)【指揮】レナート・バルサドンナ、ミケーレ・ペルトゥージ、フアン・フランシスコ・ガテル(下段左から)上江隼人、ラヴィニア・ビーニ

題名役ドン・パスクワーレには世界随一の人気バス歌手、ミケーレ・ペルトゥージが待望の新国立劇場デビュー。グラミー賞、アッビアーティ賞、グラモフォン賞など数々の賞に輝く名歌手にして、世界の主要歌劇場で引っ張りだこの圧倒的人気バス歌手が、オペラパレスへ登場する。ドン・パスクワーレ役は今シーズン、ウィーン国立歌劇場、ハンブルク歌劇場、パレルモ・マッシモ劇場などで歌っている得意役。柄にもなく、そして年甲斐もなく恋に狂ってしまうパスクワーレが、艶やかな美声と磨き抜かれた演技で演じる。パスクワーレの甥エルネストには、19年新国立劇場『ドン・ジョヴァンニ』のドン・オッターヴィオで瞬く間に観客の心を掴んだ美声のテノール、フアン・フランシスコ・ガテルが待望のカムバック。ベルカント・テノールのスターとしてイタリアをはじめとする欧米主要劇場を飛び回るガテルの円熟にも注目だ。エルネストの恋人で“ノリーナ台風”を巻き起こす美貌の未亡人ノリーナには、ヴェローナ野外音楽祭、ザルツブルク音楽祭など国際シーンに躍り出た新鋭ソプラノ、ラヴィニア・ビーニが登場。この喜劇を仕掛ける狂言回しのマラテスタには、圧倒的技量の持ち主で、日本の誇るベルカント歌手、上江隼人が出演。ベルカント・オペラを特に得意とする指揮者レナート・バルサドンナのドライブで繰り出される、豪華歌手陣の至芸合戦と丁々発止の掛け合いに期待しよう。

新国立劇場『ドン・パスクワーレ』より       撮影:寺司正彦

また、先日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が、イタリアオペラの歌唱を無形文化遺産に登録することを決めた。『ドン・パスクワーレ』はユネスコ無形文化遺産、イタリアオペラの伝統を最高のキャストで観劇できるチャンスとなる。

【あらすじ】
大金持ちの老人ドン・パスクワーレは、跡継ぎである甥のエルネストに縁談を断わられたため、自分が結婚して子供を作り財産を譲ると宣言する。エルネストは若い未亡人ノリーナと愛し合っているのだ。医者でエルネストの友人マラテスタは、若い二人のために一計を案じる。自分の妹と偽り、ノリーナをパスクワーレに紹介。清純な娘を演じるノリーナにパスクワーレはまんまと一目惚れし、結婚契約書に署名するが、その途端ノリーナはわがままで贅沢三昧の悪妻に豹変。パスクワーレは困り果ててしまい……。

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