釣りをしながら夏休みの自由研究のススメ【魚の鱗(ウロコ)で年齢を考察してみよう】
この魚は一体何歳なんだろう?魚の鱗(ウロコ)を採取して魚の年齢を自分で考察してみよう!費用を安くして簡単に自由研究を楽しめる題材のご紹介!
なぜ「鱗」が気になったか
みなさんは木の年輪を見たことがありますか?木の年輪とは丸太の切り口を見ると円形のシマシマ模様の柄のことです。そこで私が思ったのは「魚にも年輪があるのではないか?」と思ったことが始まりです。
特に注目したのは「鱗の模様」。そこに魚が成長するにつれて木のような年輪になっているのではないかと予想してみました。
すべての魚の年齢を知ることができる?
魚の年齢を知ることで魚種ごとの成長スピードの違いを考えることができ、成長の遅い魚と早い魚で区分けすることで魚の食べ頃の年齢を考察できたりします。
一方で、魚には鱗のない魚種や鱗が目に見えないくらい小さい魚も存在しているので、全ての魚の年輪を観察することは不可能に近いのではないかと思います。
魚ごとの成長サイズと年月の比例を推測する
まずは魚ごとの成長における年月を推測して、自分の思う魚の年を割り出していくことが第一段階だと思います。根拠を持って魚の年齢を推測できるとベストですが、あくまで自由研究なので文献などで調べたものでも大丈夫だと思います。
その際に魚種を何種類も選択してしまうと、調査が大変になってしまうので、近場で手に入りやすい魚をお勧めします。
成長速度に注目
成長速度は魚種によって様々です。ロックフィッシュなどの根魚系は成長が遅いとされていて、シーバスなどは比較的成長が早いという認識があります。
これは魚の住む場所にもよると思いますが、根魚は生まれてからずっと岩礁帯に生息しており、あまり広範囲に移動する必要がなく、外敵からも身を守りやすい岩礁帯で過ごしているため成長速度も比較的にゆっくりなのではないか?と思いました。一方でシーバスなどの回遊魚は海を横断して様々な海域を泳いで渡っているので、その分外敵から身を守るためにも早く体を大きく成長させていくという必要性があるのでは?と考えました。
キャッチアンドリリースの推奨ができる
魚の成長スピードを知ることでキャッチアンドリリースの目安を自分の中で持つことができ、「この魚は成長が遅いから小さいサイズは逃してあげよう」「卵を持っているから逃してみよう」などという環境に少し配慮して新しい釣り方が楽しめるかもしれませんね!
魚の入手方法
魚の入手方法は大きく分けて2通りほどあります。
まずは自分で釣りに行って魚を獲ってくる方法です。魚を釣りに行くことで自由研究のボリュームやクオリティも上がる事は間違い無いですが、「この猛暑に釣りに出かけるのは心配……」という方は近くのスーパーに行って魚を買ってくるという方法もあります!スーパーなら魚を選ぶことができますし、熱中症の心配もないので親御さんとしても安心です。
鱗を採取して乾かしてみる
魚が手に入ったらウロコ掻きでウロコを採取していきましょう。まずは鱗の模様がよく浮き出るように直射日光に当てて乾かしていきます。
夏の時期はすぐにウロコも乾くので30分も置いておけば滑りも魚臭さも減ってカピカピの鱗が出来上がります!
鱗の輪模様から年齢を推測しよう
今回はチヌのウロコを採取しました。縦シマ模様が浮き立っていますが、私たちが確認したいのは木輪のような柄!よく観察してみると横向きにも3本ほどのうっすらとした柄が見えます。
個人的にはこれが年輪ではないか?と思い、3本見えることで3年半ほど生きているチヌではないかと思いました。
自由研究するための魚種選択
マゴチやイワシなどは鱗がかなり小さく、人間の目では見れてもスマホのカメラで撮るのは難しい場合もありますので、対象とする魚はブダイやチヌなどの比較的に鱗の大きい魚をお勧めします。
また顕微鏡を持っていたり、レンタルできるスペースがあれば顕微鏡で写真を撮ってさらに細かく考察していくこともできると感じました。
<杉浦永/TSURINEWSライター>