40回目の「麻生音楽祭」 区民が主役 思いつながる
幼児から高齢者まで約2千人が出演する麻生音楽祭が今年40回目の節目を迎える。6月21日(土)に行われるスクールコンサートを皮切りに、さまざまなジャンルの音楽を届けていく。実行委員長の池上裕子さん(63)は「節目を多くの人とお祝いできれば」と話す。
地域の音楽家や市民を中心に音楽イベントを開催する機運が高まり、1984年12月に新百合ヶ丘駅前の広場で音楽フェスタが開かれ、盛り上がりを見せた。
翌年に麻生市民館が開館したことを受け「今度はホールで」との声が高まった。そうして第1回の麻生音楽祭は86年の5月17日と18日の2日間行われた。その後、出演団体も増加したことで、開催日数も増えていった。
2005年には、20回目の節目を記念して、麻生区のイメージソング『かがやいて麻生』が誕生した。誰もが気軽に口ずさめる歌を作ろうと、全国から歌詞を公募。総数130作品、6歳から81歳まで幅広い世代から応募があった。毎年、音楽祭で演奏されているほか、麻生区役所でも朝と夕方に曲が流れている。24年には、麻生区長寿日本一バージョンもできた。今年2月に行われた川崎市市制100周年記念事業「あさおの川崎100周年祭」では、麻生音楽祭の40周年記念事業として、「1000人でオーケストラと歌おう!」を実施。同曲を出演者と入場者が一緒に歌い、好評を博していた。
今回の音楽祭では麻生フィルハーモニー管弦楽団が40周年を記念して編曲したオリジナル版を演奏するなど、いろいろな場面で同曲が楽しめる。
魅力それぞれ
現在は6部門を麻生市民館大ホールで各日開催する形になっている。6月14日(土)には開催に先立ち、同祭の魅力を知ってもらおうと、新百合丘ヶ丘駅南口広場でオープニングコンサート(午後1時開演)を企画中だ。
21日の「スクールコンサート」では、小学生と高校生が合唱や合奏を披露する。29日(日)の「コーラスのつどい」では、子どもから高齢者まで、さまざまな形のコーラスが楽しめる。7月1日(火)の「かなでようあさおの響き」は、区内の公立中学校8校の生徒が合唱や合奏を行う。5日(土)の「アンサンブルのつどい」では弦や管、民族楽器などの音色が楽しめる。6日(日)の「ファミリーコンサート」(要事前申込)は麻生フィルハーモニー管弦楽団が「吹奏楽特集〜ボーダーレスな音楽の世界」と銘打ち演奏する。
最終日の12日(土)の「ポピュラーミュージックショー」はポップスやロック、ゴスペルなどの多彩なジャンルの音楽が一堂に集う。最後には出演者全員が舞台に立つ「40周年記念Specialバンド」が合同演奏で盛り上げる予定だ。
ロゴもリニューアル
40周年を機に「麻生音楽祭」のタイトルロゴも刷新。多くの人に親しんでもらおうと、柔らかでカラフルな文字に。音楽でまちの人々をつなげたいという思いが込められている。同祭に長年出演してきた人がロゴデザインを手がけたという。
出演者と観客合わせて約7千人が楽しむイベントへと成長した麻生音楽祭。池上さんは「長い時間をかけて、たくさんの人がつないできた音楽祭。50周年、さらにその先に向けつなげていく。多くの市民のみなさんに聞きにきてもらえれば」と話す。音楽祭の詳細は麻生区ウェブサイト。問い合わせは、麻生区役所地域振興課(同祭実行委員会事務局)【電話】044・965・5116。