WARPAINT/バックチェリー:新旧/攻守のバランスが取れた8作目
旧知のケヴィン・レントゲーン(g/元アメリカン・パール他)を迎え新体制となった、米国産R&Rの旗手による8作目。新参者も良い曲を書けるが、今回はジョシュ・トッド(vo)とスティーヴィー・D(g)が全曲を書く。例のジョシュの諸作ほどではないが、モダンな作りは予想通り。しかし全編を新しさや重いトーンで固めたわけではなく、曲も演奏も新旧/攻守のバランスは取れていて、バラードの出来も良い。シングル・ノートのリフも大いに活用し新たな曲のパターンを探りつつ、スライドやブルージーな泣きのソロなども細かく入れ、欠落しそうな箇所を補完している辺りはさすがデビュー20年選手の成熟だ。
【文】菅原健太
アーティスト名:BUCKCHERRY/バックチェリー
アルバム名:WARPAINT/ウォーペイント
CD | ソニー・ミュージック ジャパン インターナショナル | 2019年3月6日発売
(この記事はヤング・ギター2019年4月号に初掲載されたものです)