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沖縄企業、2000年代で2倍以上に増加 多くの災害経験、アフターコロナも成長か

HUB沖縄

沖縄県内の企業数の推移(帝国データバンク沖縄支店提供)

 帝国データバンク沖縄支店が「沖縄県内企業の動向調査」をまとめ、2000年から2022年までの間に沖縄県内の企業が2倍以上増えたことを報告した。現在、コロナ禍で沖縄経済が打撃を受ける一方、この23年間を「過去にも同時多発テロ、SARS感染症、東日本大震災など数多くの災害を経験しながら経済成長を続けてきた」と振り返り、アフターコロナにおいても「多様な策を講じつつ、沖縄県経済がさらに発展していくことが望まれる」としている。

全国トップの伸び率

 調査は帝国データバンクが保有する約147万社を収録した企業概要ファイルを基に、県内企業を様々な視点から分析した。

沖縄県内の企業数の推移(帝国データバンク沖縄支店提供)

 沖縄県内の企業数は2000年に7991社だったが、2010年に12744社となり、2022年には17088社と22年間で2.14倍に増えた。伸び率は全国トップであり、奈良県(1.84倍)、滋賀県(1.81倍)、佐賀県(1.79倍)、山形県(1.65倍)と続き、全国平均は1.29倍。沖縄がいかに突出して高いかが分かる。

 コロナ禍に入って鈍化はしているものの、全国で唯一人口が増加している都道府県であることから「労働生産人口が豊富な点が注目され、企業立地が進んできた」と分析する。さらに「法人所得を控除する経済特区、拠点開設に伴う補助金・助成金など豊富な支援策を整備し、企業誘致を積極的に行った」と経緯を解説した。

 地域別では宮古地域や八重山地域の伸びが顕著となっている。背景に2013年3月に開港した新石垣空港や2015年3月に開通した伊良部大橋の存在を挙げ、交通の便が大幅に改善したことで「入域観光客も大幅に増加し、ホテル計画をはじめ、県内外からの開発案件が増加したことが考えられる」とした。

沖縄における企業本社の転入、転出数をまとめたグラフ(帝国データバンク沖縄支店提供)

 2021年の県内における本社移転状況を見ると、転出が8件だったのに対し、転入は24件と過去最高となった。転入企業の内訳は卸売業が8社で業種別で最多となり、転入先で最も多かったのは那覇市の13社だった。

女性経営者の比率が全国1位

 県内経営者に占める女性の割合は、2021年は11.4%で全国1位となっている。全国平均は8.1%。1990年時点で沖縄は3.0%で全国46位だったが、その後はほぼ上昇基調を続け、2007年に全国平均を上回った。2013年には全国1位となり、現在も上がり続けている。

沖縄における女性経営者の多さを示すグラフと表(帝国データバンク沖縄支店提供)

 報告書では「沖縄県の女性は一般的に忍耐強さに加え、パワフルさも兼ね備えているため、自身で起業、あるいは同族承継の後継者として配偶者や息女が起用されるケースが多いことも要因の一つと考えられる」と分析した。

 県内にある琉球大学、沖縄大学、沖縄国際大学、名桜大学の4大学出身の経営者は、2022年時点で全国に926人。2000年の486人から1.9倍に増えた。22年の大学別人数は琉球大486人、沖縄国際大284人、沖縄大137人、名桜大19人となっている。

アフターコロナ見据え投資進む 

 「期待されるアフターコロナ 県内経済の成長へ、各種誘致や整備が進むか」と題したまとめでは、毎月同社が集計している景気動向調査で2020年3月まで6年4カ月にわたり全国で景況感1位を堅持していた沖縄経済に触れ、「国内外から観光客数の増加を背景に投資が集まり、ホテルの新設計画なども多数有するなど、県内経済は非常に活況であった」と振り返った。

 人流が抑制されたコロナ禍では観光客数が大幅に減少し、景況感がコロナ前と真逆の全国最下位を記録する月もあった。それでも「アフターコロナを見据えた新たなホテル計画、本島北部で計画が進んでいるテーマパーク、返還された西普天間住宅地区跡地での沖縄健康医療拠点の整備など、県経済を大きく牽引する事業が控えている」と再興に向けた材料を挙げた上で、経済発展に向け多様な策を講じていく必要性を指摘した。

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