セ・リーグ球団別週間MVP 巨人キャベッジが12球団トップ!広島・小園海斗も好スタート
首位打者キャベッジはwRAA7.3
プロ野球は開幕3カードが終了した。セ・リーグは巨人が開幕3連勝で飛び出したが、阪神に3連敗で2位に陥落。その阪神が5勝3敗1分けで首位に浮上した。
とはいえ、最下位の中日も3勝5敗1分けで、首位と2ゲーム差。差が開いたパ・リーグに比べ、団子状態で進んでいる。
SPAIAでは3月28日から4月6日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
12球団トップのwRAA7.3をマークしたのは巨人の新助っ人トレイ・キャベッジ。開幕から2試合連続本塁打を放ち、9試合中8試合で安打を記録するなど37打数15安打の打率.405でセ・リーグ首位打者を走っている。
SPAIAのデータではセンター方向への打球が30%を占めており、ライト、右中間方向がともに17%、レフト方向が22%、左中間方向が13%と広角に打ち分けている。オープン戦では打率.214、本塁打なしだったが、シーズンに入って大爆発。チームメイトの岡本和真もwRAA6.2、甲斐拓也もwRAA3.1を記録しており、セ界一のチーム打率.280と好調な打線の象徴的存在だ。
阪神の新4番・森下翔太、オープン戦首位打者の中日・岡林勇希も好調
DeNAに3連勝で4勝4敗の勝率5割に復帰した広島は小園海斗がチームトップのwRAA4.5。8試合中7試合で安打、4試合でマルチ安打を記録するなど29打数11安打の打率.379と好調をキープしている。昨季は4番での起用も多かったが、今季はここまで3番で固定。つなぎ役としてもポイントゲッターとしても機能している。
首位浮上した阪神は3年目で4番に抜擢されている森下翔太がwRAA2.2。3番・佐藤輝明と5番・大山悠輔に挟まれた24歳は、勝負強い打撃で35打数10安打の打率.286、1本塁打、4打点をマークしている。
オープン戦首位打者に輝いた中日・岡林勇希は37打数11安打の打率.297と好調をキープ。チームトップのwRAA2.2、出塁率.366を記録し、切り込み隊長として躍動している。
ヤクルト・オスナ、DeNA牧秀悟も存在感
3勝4敗1分けで5位のヤクルトは、ホセ・オスナがチームトップのwRAA1.4。32打数8安打の打率.250だが、4月2日の広島戦と5日の中日戦で2度の猛打賞を記録している。村上宗隆が不在の打線を牽引する存在だ。
4勝4敗1分けで3位のDeNAは牧秀悟が気を吐いている。1日の阪神戦で1号ソロを含む2安打3打点をマークして勝利に貢献するなど、40打数10安打の打率.250ながらwRAA1.2でチームトップだった。悲願のリーグ制覇へ牧の活躍は欠かせないだろう。
気候も温かくなり、これから徐々に調子を上げていく選手も多いはず。開幕から好スタートを切った週間MVPプレーヤーとうまく融合し、打線として機能するかどうかは前半戦のカギかもしれない。
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記事:SPAIA編集部