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ウニが一年中食べられてかつ美味しいワケ 種類が多いから常に旬?

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一年中美味しいウニ(提供:PhotoAC)

寿司ネタ人気No.1で、一年中高い需要のあるウニ。食用にされるのは卵巣や精巣などの生殖腺で、一年のうち限られた時期しか採取できないのですが、なぜ我々は一年中美味しいウニを食べることができるのでしょうか。

ムラサキウニ漁が最盛期

東シナ海に面し、天草諸島の南部に位置する熊本県天草市牛深町。ここで今、春の味覚として人気の高いムラサキウニ漁が最盛期を迎えています。

漁法は潜り漁で、漁師たちが水深1~5mほどの岩場に潜り、直径5cmほどのウニを採っています。水揚げされたウニは港の作業小屋で殻を割られ、オレンジ色の可食部が丁寧にかき出されます。

ムラサキウニ(提供:PhotoAC)

このムラサキウニは生や塩漬けの瓶詰めにして出荷され、地元の漁協やスーパーなどに卸されます。漁協組合長は「昨年の台風の影響かムラサキウニの収量は少ないが、実入りは良く、味は絶品」と話しているそう。

ムラサキウニ漁は5月末まで続けられます。(『絶品!ムラサキウニ 熊本県天草市牛深で漁盛ん』熊本日日新聞 2021.4.22)

「紫うに」の旬は春? 夏?

魚介が好きな方であれば、ムラサキウニという名前は耳にしたことがあるかと思いますが、この天草のムラサキウニは、首都圏などで出回る「紫うに」とは別の種類の可能性が高いです。

全国的に流通するのは普通のムラサキウニではなく、北日本が主産地の「キタムラサキウニ」です。こちらは晩春から夏にかけて流通し、ムラサキウニとは違い「夏が旬」と言われます。

一般的な「紫うに」はムラサキウニではない(提供:PhotoAC)

西日本に多いムラサキウニは、キタムラサキウニと比べると水揚げが少なくこぶりなことから、産地での消費が多く、流通に乗ることは少ないようです。そのため市場では、キタムラサキウニを「紫うに」と呼ぶことが多くなっています。

ウニは種類がたくさん

ウニは種類が多く、我が国で食用にされるものだけでもムラサキウニ(キタムラサキウニ)、バフンウニ(エゾバフンウニ)、アカウニ、ガンガゼなど様々なものがあります。そして面白いことに、キタムラサキウニについで重要な食用ウニとされるアカウニは、キタムラサキウニの旬が終わる晩夏から秋にかけてが旬となっており、美味しい時期がかぶらないのです。

エゾバフンウニ(提供:PhotoAC)

そもそもウニ類は同じ種でも、地域によって旬(≒産卵期)が細かく分かれるという特徴があります。例えば日本で最も高級なウニとして扱われるエゾバフンウニは、北海道の日本海側では夏が、太平洋側では冬が漁期と真逆になっています。もちろん旬もそれぞれに準じます。

それに加え、いまは南半球のチリからも盛んにウニが輸入されています。日本とは季節が逆なので、当然旬も真逆になります。

結果として、我々は一年中ウニを美味しく食べることができるのです。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

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