青少年読書感想文全国コンクール 横浜地区審査会優秀作 井土ケ谷小3年 田代依糸さんの作品〈横浜市南区〉
井土ケ谷小学校3年生の田代依糸さん(9)が書いた読書感想文が南区代表となり、このほど「第88回青少年読書感想文全国コンクール」の横浜地区審査会で優秀作に選ばれた。その作文を紹介する。
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「あのくさいカメムシが私の先生」田代依糸
「虫は色いろなとくちょうがあってすごいなぁ」とこの本を読み終わった後、私は思いました。
私は夏休みに「わたしたちのカメムシずかん」を読みました。虫が苦手なので少しでも虫の事を知りたいと思い、この本をえらびました。
この本にはカメムシのすごいとくちょうがたくさん書いてありました。カメムシは背中の顔のようになっているそうです。もし、私の背中におこっている顔が書いてあると、クラスのみんなは、話しかけてこないと思います。きっとカメムシも自分より強い虫に近づいてこないでほしいから、こんな事をしているんだと思い、カメムシも工夫してがんばって生きているなぁと思いました。
また、カメムシのいやなにおいについて書いてありました。仲間に危険を知らせたり、敵から身を守ったりするときにくさいにおいを出すそうです。私は空手を習っています。相手とたたかうときにこのくさいにおいを出せたら相手がひるみ、そのすきに上段突きを決めて勝てるかもしれません。そう思うと、カメムシは強いのかもしれません。
他にもカメムシは1ぴきではなく何びきも集まって生活しているそうです。温度や湿気の変化から身を守ったり、敵が来たときに仲間にすぐ知らせたりすることができるそうです。私は寒い冬苦手です。さむいときは、カメムシのようにみんなで体をよせあって冬をのりこえたらいいんだなと思いました。
こんなふうにカメムシにはたくさんの工夫やとくちょうがありました。カメムシはただくさい虫ではなく頭のよい虫だと思いました。
あのぶきみなもようも、あのくさいにおいも、あのたくさん集まっているこわさも、理由を知ることで、いやではなくなりカメムシが少し好きになりました。
小さなカメムシでも工夫をして生きていることが分かりました。私もカメムシのように苦手なことから身を守れるような工夫をたくさんし、にげずにがんばる生活をおくっていきたいです。カメムシのおかげで苦手なこん虫にもきょうみがもてたので、これからは他のこん虫も調べていきたいです。
書名「わたしたちのカメムシずかん」(文・鈴木海花、絵・はたこうしろう、福音館書店)