座間市栗原の加藤さん 全国洋らん品評会で連覇 農林水産大臣賞を受賞
座間市栗原で「座間洋らんセンター」を営む加藤春幸(44)さんが、11月20日に愛知県で開かれた「2024年度全国洋らん品評会」で、最高賞にあたる農林水産大臣賞とその他特別賞2つ、金賞1つの合わせて4賞を受賞した。
加藤さんが同品評会で最高賞を受賞するのは、今回で8回目。昨年度の品評会でも農林水産大臣賞を受賞しており、2連覇を果たした。
この催しは「日本洋蘭生産協会」が主催し、国内の洋蘭品評会の中で最も権威があるとされる。今年度は全国から128点の出品があり、その出来栄えを競った。
洋蘭の生産・販売に加え、品種改良にも取り組む加藤さんは、作品の中に胡蝶蘭の新たな方向性を示すことを意識したという。今回加藤さんは6品種を出品、中でも「PHALヴァイオレットクイーン」は世界初の交配と改良による紫色の胡蝶蘭で、農林水産大臣賞に選ばれた。
同品種は一般家庭で飾ることも想定し、片腕に収まる程度の大きさとなっている。審査員からは「コンパクトにも関わらず、ボリューム感があり、質が高い。色も珍しく、今までにない作品」との評価を受けた。
酷暑乗り越え
栽培中は酷暑や多湿に悩まされた。ライトは熱くないLEDに変え、花を保護するビニール袋の開閉をこまめにするなど手間を惜しまず、華麗な花を仕立て上げた。
加藤さんは「スタッフの努力が評価されたことは本当にありがたい。私たちが頑張ることで座間を世界に向けて発信することが出来たらうれしい」と喜びを語った。
胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」といい、加藤さんは見た人が幸せになるような花を作ることを心掛けているという。夢は青い胡蝶蘭を作ること。洋蘭職人の挑戦は今後も続く。