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【くまもとの巨木】鎮守の森に立つ巨木!南阿蘇「西宮神社」の大ケヤキ

肥後ジャーナル

【くまもとの巨木】鎮守の森に立つ巨木!南阿蘇「西宮神社」の大ケヤキ

熊本県内各地に存在する、巨木の数々。 深い森の奥深くに、ちょっとした木立の中に、そして時にはぽつんと一本だけ立っている、さまざまな巨木を訪ねます。 地味に続けてきた【くまもとの巨木】シリーズ、今回は南阿蘇村にある「西宮神社のケヤキ」です。 巨木のある神社、ということで旧正月の初詣にもおすすめですよ。

南阿蘇の「西宮神社」って?

最初の鳥居の前に立つと、木立の向こうに見えるのは思いっきり山。 阿蘇、中岳です。 この位置から拝殿などは確認できません。まるで山そのものが御神体のようにも見える、ちょっと不思議な雰囲気です。

鳥居に書かれているのは「下田西宮神社」、碑文には「下田西野宮神社」、Googleマップでは「西野宮神社」で登録されていますから、使われている表記には揺れがあるようです。

この神社の歴史は古く、中世の頃に下田城主下田氏が阿蘇神社の権大宮司を勤めながら神主をしていたと伝えられています。 一説には、阿蘇神社から見て西に鎮座するため「西の宮」と呼ばれるようになったとも。

木立に守られているかのような拝殿です。

そして境内には、ケヤキ以外にもたくさんの巨木があります。普通に撮ると、全然おさまらない背の高さ!

背の高いスギやヒノキなどが連なる境内はとても静かで、ちょっとした森になっています。

樹齢300年超の大ケヤキ

これが目的の大ケヤキ。樹齢は300年以上と考えられています。

冬なので葉っぱは落ちていますが、しっかりとした幹と青空に映える枝ぶりは美しい。凛とした佇まいです。 幹まわりは5.5メートルほど、シュッと縦長の巨木です。高さは約30メートルと聞きましたが、そんなにあるかな? ちょっと自信がありません。

元々はこの境内に3本の大ケヤキがあったと言いますが、うち1本が枯れてしまい、1997年に近くにケヤキの若い木を植えたとの記録が残っています。

巨木のかたわらに、若々しい木があります。この木も、いつかは見上げるような巨木になるのかな。

ちょっと不思議なスポット、かもしれない

そんなかっこいい西宮神社ですが、ところどころに不思議スポットが点在。

まずはこれ。狛犬と思いきや、まさかのミサイル。

狛ミサイル? ちょっと調べてみたところ、この砲弾は四十口径三十糎演習弾というものと伝えられています。 日清戦争・日露戦争の記念品として、このような砲弾が神社や寺院、役所や学校、博物館などに納められたものが全国各地に残っているのだそう。由緒ある神社ならではなのかもしれません。

ホースのついていない掃除機がそっと置いてあったりもしました。同行していたライターしゅん氏はこの掃除機に夢中。何に使うのかな。

郷土の偉人、宮川宗徳先生って?

巨木があるということ以外はよく知らずに来てしまった西宮神社ですが、ケヤキの傍に何やら立派な碑文と銅像が。

西宮神社の社家(しゃけ)であった宮川宗徳という人物について書かれていました。 社家とは、代々その神社の祭祀を引き受けて受け継いで来た由緒ある家系のこと。 宮川宗徳さんはあらゆるものが解体されていった戦後、GHQと粘り強く交渉することで全国の神社の存続を成しとげ、神社本庁の初代事務総長を担った人、なのだそうです。 日本中の歴史ある神社が今も残っているのは、そういった努力のおかげなのかも。 そんな偉人が南阿蘇に、そしてこの神社にいらっしゃったなんて全然知りませんでした。西宮神社すごい。 たくさんの文化財的価値を持つ神社が残され、いま私たちがお参りできたり、御神木を眺めたりできるのも、そのために奔走した先人あってこそなんですね。 巨木を見に来て、思わぬ歴史を知りました。神社好きなら、西宮神社はマストゴーかもしれません。*ご紹介する巨木は各自治体で天然記念物や文化財に指定されているもののほか、地元の人たちに長く大切にされてきた木ばかりです。無理に登る、枝を折るなどの行為で木をいためることのないよう、お願いいたします。

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