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堤防釣りで自由研究のススメ:夏の海釣りは【何時が一番釣れるのか】調べてみよう

TSURINEWS

夕方の釣り(提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)

海釣りでよく釣れる時間帯は、早朝と夕方の2回だと言われていますが、ジュニアの皆さんは、早朝と夕方のどちらのほうが魚が釣れると思いますか?皆さんを釣りに連れて行ってくれるお父さんお母さん、おじいさんおばあさん、ご近所の釣り名人さんたちと一緒にこの記事を読んで、夏休みの自由研究をしてみませんか?

早朝と夕方どちらが釣れる?

夏休み、釣り好きのジュニアの皆さんはもちろん、釣りに行きますよね。2024年の夏は異常なまでの暑さと言われていますが、ジュニアの皆さんはいったい何時ごろ釣りをしているのでしょうか?

早朝の釣り風景(提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)

「朝早くのほうが釣れる」と思ったジュニアは早朝に、「夕方のほうが釣れる」と思ったジュニアは夕方に、堤防(防波堤や岸壁、海釣り公園など)に釣りに行ってみて、一番よく釣れるベストタイムを見つけてみましょう。

早朝と夕方によく釣れる理由

夏の海釣りで早朝と夕方によく釣れるのは、夏の暑さによる海水温の高さに一番の理由があると思います。

堤防の近くは魚のエサとなるプランクトンや小さな虫類、エビ・カニ類などが集まりやすく、それらを食べようとして魚も集まりやすいのですが、堤防の近くは海の底までが比較的浅く、堤防自体もコンクリートなので太陽の熱がこもるため、太陽がのぼってくると付近の海水温はかなり高くなってしまいます。

海水温と魚の居場所(提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)

海水温が高すぎると魚は動きが鈍くなり、エサを食べようとしなくなります。高すぎる水温を嫌って、ほど良い海水温の所に魚が移動してしまうこともあります。このため、海水温が比較的低めの早朝と夕方のほうが、魚はエサを食べようとして堤防の近くに集まってきて、釣れやすくなるのです。

潮の満ち引き・流れも海水温に影響

また、潮の満ち引き・流れが良い時は、沖のほうからほど良い温度の海水が堤防の近くにも流れてくるので、海水が入れ替わり、海水温が高くなり過ぎません。沖のほうからの海水は人間と同じように魚にとっても必要な酸素が多く溶け込んでいるので、魚は一段と元気な状態で堤防の近くにいて、エサを食べようとしてくれます。

大阪湾潮位図(提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)

釣り用語で「朝マヅメ」、「夕マヅメ」という言葉がありますが、潮の満ち引き・流れが良い時の早朝と夕方は、夏の海釣りのベストタイムなのです。

時間帯は?

早朝と夕方といっても、実際のところ何時まで、何時間釣り続けるとよいでしょうか。早朝の場合は、日中に向けて海水温がどんどん高くなっていくので、時間が経つにつれて条件は悪くなっていきます。夕方の場合はその逆で、時間が経つにつれて条件は良くなっていきますが、日が暮れると真っ暗になるのでジュニアが釣り続けるのは危ないですね。

そこで一つの目安として、早朝の釣りは朝8時頃まで、夕方の釣りは日暮れいっぱいまで、どちらも短い時間で集中して釣ると良いでしょう。

早朝と夕方に釣れる魚の代表例

夏の早朝と夕方に釣れる魚の代表例は、回遊魚のアジ、サバ、イワシなどです。堤防近くで釣れるアジなどは、決してオホーツク海やインド洋のようなはるか遠くの海から毎日泳いでくるわけではありません。元々、堤防の比較的近くのエリア一帯に集まっていて、潮の満ち引き・流れによってその範囲内を泳いで移動しているのです。

魚は堤防近くに寄って来る(提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)

早朝と夕方、アミエビをまきエサカゴに入れて魚を寄せるサビキ釣りで手軽に釣れますが、もう一つの魚の代表例は、カサゴ(ガシラ)とベラです。日中のいちばん暑い時間帯は波止より少し遠い所の海底にいますが、早朝と夕方は波止の壁に付いている小さな虫類、エビ・カニ類を食べようと寄ってきています。

アジ&イワシ(提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)

イシゴカイやアオイソメといった虫エサやオキアミを釣り針に刺して。波止の壁ぎりぎりに仕掛けをたらしておくサグリ釣りで釣れます。

メジナ(グレ)(提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)

運が良い時はメジナ(グレ)やクロダイ(チヌ)といった少し大きめの魚が釣れるうれしいハプニングもありますよ。

カサゴ(ガシラ)&ベラ(提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)

堤防釣りに行ってみよう

ここまで、早朝と夕方に釣れる理由や時間帯などのヒントをあげてみましたが、参考になりそうなことはありましたか?何も考えずに釣りに行くのと、魚が釣れそうなヒントを覚えておいて釣りに行くのとでは、釣れる可能性がきっと違うと思います。それでは、実際に堤防釣りに行ってみましょう。

海釣り公園の様子(提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)

堤防というと、陸続きの港の防波堤や岸壁を思い浮かべるのが一般的だと思いますが、ジュニアの皆さんのことですので、海釣り公園なども広い意味での堤防に入れてもいいでしょう。もし、一緒に釣りに連れて行ってくれる大人の人が、経験豊富な釣り名人でしたら、思い切って船に乗って行く沖防波堤にチャレンジしてみるのも面白いかもしれませんよ。

沖防波堤(提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)

釣れた理由を研究「5W1H」

そして魚が釣れたら、せっかくなので自由研究をしてみましょう。いつもの釣りだと、魚が釣れたらヤッター!と写真を撮ってクーラーに入れて喜んで終わりかもしれませんが、自由研究ですので、「なぜ釣れたんだろう?」と考えて、理由を見つけて書いてみましょう。

大人が仕事の時に、学生さんが発表会などで、大事だと教わる考え方の一つに「5W1H」というものがあります。5W1Hとは、「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」というもので、釣りの自由研究に当てはめると「いつ(何時ごろ)釣れた」、「どこで釣れた」、「だれが釣った」、「何の魚を釣った」、「どのようにして釣った」ということですね。

海釣り公園の様子(提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)

特に「いつ(何時ごろ)釣れた」というベストタイムは、皆さんの大切な経験になりますので、ぜひ見つけてほしいですね。残念ながら自分は釣れなかったけど、周りの釣り人が釣った場合は、自分の代わりにその人の事を自由研究に書いてみてもいいでしょう。いくら研究といっても文字ばかりでは面白くないので、釣った魚や場所の写真も一緒に付けておきましょう。

実は釣り名人の大人の中には、5W1Hの経験を釣りノートやパソコンの中に書いて残しておいて、どうしたら釣れるのかを勉強し続けている人もけっこういるんですよ。

<伴野慶幸/TSURINEWSライター>

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