カヤックってどうやって買うの? 【探し方・試乗方法・購入方法】を徹底紹介
今回は、ホビーカヤックに興味を持った方が、最初に起こすべきアクションをご紹介。まったくカヤックについて知らない人が、どのようにホビーカヤックにアプローチすれば良いのかを解説します。
ホビーカヤックの魅力
ホビーカヤックは「足漕ぎカヤックの元祖」とも言われている、高性能足漕ぎカヤックです。革新的な技術がたくさん搭載されていますが、まずは分かりやすくホビーカヤックで遊ぶ魅力をお伝えします。
足漕ぎは操作が簡単
足漕ぎカヤックの魅力は数多くありますが、とくに初心者にとってありがたいのが操作の簡単さ。パドル一本で推進力と方向転換を制御する手漕ぎカヤックと違い、足漕ぎカヤックは手足それぞれに役割を分担させます。
少し大袈裟に言えば、観光地のスワンボートのように、ヒョイっと乗っても想像以上に乗りこなせちゃうんです。海況の見極めや出艇・着岸など、安全面で学ぶべきことはたくさんありますが、操作面に限ればホビーカヤックに乗ることは決して難しくはありません。
操船しているだけで楽しい
レバーをひねるだけで向きを変えられるホビーカヤックは、誰でも自分の思い通りに操船することができ、漕いでいるだけで楽しいものです。「水の上を自力で進んでいく」という行為は、いわば非日常的なアクティビティ。
陸からは見れない景色を楽しみながら身体を動かしていると、日頃のストレスなど吹き飛んでしまいます。さらに、2人乗りカヤックでお子さんと海岸の洞窟めぐりをしたり、愛犬と一緒に水上散歩したりと、もう一要素追加すれば楽しさ倍増。きっと忘れられない一日になることでしょう。
遊び心ある設計
ホビー社の創始者ボビー・アルターは、とても遊び心にあふれた人物だったようで、それはホビーカヤックの設計にも反映されています。
ほとんどのモデルには、セイリング時に使えるマストポール用の穴が設置されているほか、ハッチのフタの裏に栓抜きが付いていたり、シートにビーチチェアとしても使える工夫があったりしますよ。
漕ぐだけで楽しく、漕ぐ以外の楽しみ方もあるホビーカヤックは、自由な発想で自分らしい「水遊び」を楽しみたい人達にピッタリの乗り物といえるでしょう。
両手がフリーになる!
足漕ぎカヤックの大きなメリットの一つは、両手がフリーになることです。前述のセイリングはもちろん、心に残る風景を写真や動画に収めるのにもバッチリ。プカプカ浮かんで読書なども良いでしょう。パドルを漕ぐ時の水飛沫が無く、本を濡らさずに済みますからね。
釣りとも相性抜群
「両手がフリーになる」と聞いて、TSURINEWS読者のあなたなら真っ先に釣りに使ってみたいと思ったのでは?実際、ホビーカヤック購入者の大多数が釣り目的であることからもわかるように、カヤックフィッシングとホビーカヤックは相性抜群。
ロッドホルダーや魚探の振動子設置を想定したシステムを搭載し、高い安定性と豊富な積載量を誇るなど、フィッシングカヤックとして非常に洗練されています。
本国アメリカではバス釣り大会も
日本では海のカヤックフィッシングが主流ですが、ホビーの生まれ故郷であるアメリカでは、ホビーカヤック限定のバスフィッシングトーナメントが開催されています。その名も「Hobie Bass Open Series(HBOS)」。
選手の個性やコダワリがたっぷりの艤装に、最新の魚探やエレキモーター、パワーポールなどを装着したハイテク仕様のホビーカヤックが湖を駆けめぐる様子は、日本ではなかなかお目にかかれない光景です。
立って釣りが出来る
また、ホビーカヤックの抜群の安定性を生かし、水面がおだやかな状況ではバスボート同様のスタンディングスタイルでの釣りが展開されています。立って釣りをすることにより、キャストの精度やサイトフィッシングのしやすさが大幅に向上します。
まずはネットで調べてみよう
カヤックに興味がある人なら詳しく知りたくなること間違いなしのホビー。でも、ネットには様々な情報があり過ぎて、初心者には逆に分かりづらいことも……。入門者にまずは見て欲しいサイトやページを紹介します。
TSURINEWSカヤック特集ページ
とくにおすすめなのは、TSURINEWSのカヤック特集ページ。ホビーカヤック・アウトバックに乗っている筆者もたくさん執筆させていただいていますので、読んでもらえるとうれしいです。
釣行記だけでなく、カヤックフィッシングに関する解説記事も多数掲載していますので、ぜひチェックしてみてください!
ホビージャパン公式HP
ホビーカヤック国内総代理店である、ホビージャパンのホームページも要チェック。ホビーカヤックのラインナップや、各モデルのスペックなどを知りたい時は、迷わずホビージャパンのページへアクセスしましょう。
カヤックの長さや重量などは購入に際してとても大事な部分なので、何度も見てイメージを膨らませておくと良いですよ。また、ホビーカヤックは毎年カラーラインナップの追加や廃止があるので、好みの色がいつの間にか無くなっていたなんて事態にならないようにしたいですね。
実際に見て乗ってみよう
百聞は一見にしかず!調べたあとは、やはり直接ホビーカヤックを見て触ってみましょう。でも、初めての購入時には「どこで実際に見ることができるのか」がわからないのが当然です。
おすすめの方法は大きく2つあります。
販売店(ディーラー)
ネット検索でいろいろ調べた結果、気になるモデルが見つかったら、実物を見たくなりますよね。そんな時は、実店舗があるカヤックディーラーに足を運んでみるのがおすすめです。
やはり、パソコンやスマホの画面の中で見るのと、実物を見るのでは大きな違いがあります。とくに質感やサイズ感を把握したいなら、実物を見るのが一番です。お店によっては、試乗させてもらえることもあるので、事前に連絡して問い合わせてみましょう。
試乗なら「HOBIE BASE」!
試乗といえば、ホビージャパンがある山梨県の西湖はもちろん、日本各地にホビーカヤックを体験できる「HOBIE BASE」が開設されており、実際にカヤックに乗ることが可能なんです。
「一度もカヤックに乗ったことがなくて不安だなぁ」という方でも、実物に触れて、水上に漕ぎ出してみれば、それまでの不安も一発で解消するはずです。百聞は一見にしかず、ぜひ試乗会に参加してみてください。
水濡れに強いウェアがあれば万全ですが、手ぶらでも大丈夫なので、とても気軽に足漕ぎカヤック体験ができますよ。
購入を検討するなら
愛艇となるホビーカヤックを決めていよいよ購入!でも、どこで買えるの?ホビーカヤックは、大きく分けて2つの購入方法があります。それぞれについて紹介しましょう。
ディーラーで購入する
実物を見ることができ、自分のスタイルに合うモデルを店員さんと直接会話して相談できるのがディーラー(実店舗)で購入する大きなメリットです。艤装パーツやカヤックフィッシング用品など、なかなか実際に手に取って吟味できないアイテムに触れられるのも良いところです。
また、店舗まで直接引き取りに行けば、送料がかからない点も見逃せません。大型の荷物扱いとなるカヤックの送料はバカになりませんからね。
【マリンボックス100】
神奈川県逗子市新宿2-14-4
046-872-1550
WEBサイト
【シグナルキャット】
神奈川県川崎市多摩区枡形2-17-26
044-281-0800
WEBサイト
【沖縄カヤック市場】
沖縄県島尻郡座間味阿真512-1
080-4809-1836
公式サイト
HOBIE JAPANから直接購入
運良く近くにホビーカヤックディーラーがあれば良いのですが、さすがに全国津々浦々に店舗があるわけではありません。そんな時はメーカーのHOBIE JAPANから直接購入する手段もあります。
メーカー購入のメリットは、在庫状況やモデルチェンジ・カラーチェンジの動向などの情報をいち早く得られることや、豊富なノウハウによるアドバイスなどが挙げられます。
一方、デメリットといえば、遠方の場合は送料がかかるほか、自宅までではなく配送業者の営業所止めになることが挙げられます。とはいえ、送料の負担などは手痛い出費かもしれませんが、その後始まる楽しいホビーカヤックライフを考えれば、それほど悩むべきハードルではないかもしれません。
HOBIE BASE SAIKO
山梨県の西湖にある「HOBIE BASE SAIKO」なら、様々な種類のホビーカヤックを直接見て触ることができます。もちろん試乗も可能で、富士山の絶景を眺めながらのクルージングは唯一無二の贅沢体験になること間違いなしです。
気になる艇が見つかったら、是非その場で問合せや質問をしてみましょう。対面での詳細説明の他、後日メーカー担当者から見積もりが提示され、実際に購入することができます。
【HOBIE BASE SAIKO(西湖)】
山梨県 南都留郡富士河口湖町 西湖1030 西湖キャンプビレッジGNOME内
090-4724-8568
公式サイト
購入の際にチェックすべきポイント
それでは最後に、筆者がホビーカヤックを購入した時の経験をもとに、とくにチェックすべきポイントをご紹介しましょう。
カヤックの長さは必ずチェック!
車には積載に関する制限があり、車長の1.2倍までのカヤックまでしか積めません。車で運べないカヤックを買ってしまったら、宝の持ち腐れになってしまうので要注意です。
ちなみに筆者は、はじめてホビーカヤックを買った当時は車長1.1倍までの制限だったので、全長が短いホビー・パスポート10.5を選択。しかし、その後に法律が変わって1.2倍までOKになったのでホビー・アウトバックへとアップグレードしました。
法律改正のおかげでカヤック選びの自由度はグッと上がりましたが、とくに軽自動車ユーザーはカヤックの長さをしっかりとチェックしてくださいね。
出艇場所を考えておこう
以前釣り場で「せっかくカヤックを買ったのになかなか乗れない」と、嘆いていたカヤックアングラーと出会いました。
理由を聞いてみると、住んでいる地域の海は波が高く、出艇できる日がとても少ないとのこと。筆者が住んでいる神奈川県は、東京湾や相模湾のほか芦ノ湖などの湖もあり環境に恵まれていますが、カヤックフィッシングをするハードルが高いエリアもあるでしょう。
「ホビーカヤックのある生活」が素晴らしいのは間違いありませんが、購入する際はご自身の環境とよく照らし合わせることも重要です。
勢いも大事!?
以上のように、ホビーカヤックへのアプローチ方法などを紹介した筆者ですが、自分のことを振り返ってみると、決して用意周到だったわけではありません。というより、勢いと直感だけだったかも……。
カヤックディーラーさんが試乗を勧めるのを断り、「コレ、今から持って帰ります!」と即決し、その帰り道に初めてのカヤックフィッシングを敢行し、狙いどおり良型のシーバスを釣り上げた感動は、今でも昨日のことのように覚えていますよ。
即決購入からの即釣行は少々無謀でしたが、ホビーカヤックを手に入れたその日以来、誇張抜きに人生が楽しくなったのは紛れもない事実です。何かピーンとくるものを感じた時は、勢いで突っ走ることも大事かもしれませんね。
<福永正博/TSURINEWSライター>