あじさい号 本格運行から10周年 記念式典に60人
多摩区の長尾台地区を走るコミュニティーバス「あじさい号」が12月に本格運行から10周年を迎えた。記念式典が12月7日、長尾会館で行われ、関係者ら約60人が節目を祝った。
丘陵地で公共交通の利用が不便だった同地区で約7年のバス導入を目指す住民運動を経て、2014年12月に本格運行を開始した。運行事業者である高橋商事と川崎市、あじさい号協議会(坂尾雅之会長)=人物風土記で紹介=の3者で運営し、同地区と登戸駅、久地駅を結んでいる。
坂尾会長は「あじさい号をこれからますます、維持、向上、発展させていきたい」と話した。多摩区の佐藤直樹区長は「今後の高齢化社会を考えると、地域の皆さまが主体となるあじさい号は、支え合いの好事例。多摩区の他地域にも発展すると良い」と述べた。
バスの運行を支える高橋商事と妙楽寺、ひばり保育園、小林設備工業に協議会から感謝状が贈られた。また川崎市は長年の運行への尽力を称え、表彰状を協議会に贈った。協議会の初代会長を務めた児井正臣さんが、あじさい号の歩みを紹介したほか、東海大学建築都市学部の梶田佳孝教授が近年のコミュニティー交通の動向を伝えた。