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「引き込まれ、圧倒され、人生に新たな視点を加える」映画『君のクイズ』【映画感想】

Sitakke

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問題
「クイズ番組の優勝者は、なぜ問題を1文字も聞かずに正解できたのか?」

この問題だけ聞いても、頭に浮かぶのは「?」…。でも、それで大丈夫。

前代未聞のこの謎=クイズに挑むミステリー。
私・HBCアナウンサー佐藤彩も、「え!?」から始まりました。

何が起きたかわからないところからスタートし、とても引き込まれる展開です。

5月15日公開の映画「君のクイズ」。
HBCアナウンサーとSitakke編集部で作る「HBC演劇エンタメ研究会(通称“エンケン”)」から、佐藤彩アナウンサーが感想をレポートします。

HBCアナウンサー・佐藤彩

映画『君のクイズ』

2026年5月15日(金)公開。
(©2026 映画『君のクイズ』製作委員会)

ストーリー

賞金1000万円を賭けて戦う、生放送クイズ番組“Q‐1 グランプリ”の決勝戦。

日本中が注目する中、“クイズ界の絶対王者”・三島玲央と、“世界を頭の中に保存した男”・本庄絆は、共に優勝まであと一問と、王手をかけた。

そして迎えた最終問題、早押しクイズ。

張り詰めた空気の中、本庄は問題を1文字も聞かずに解答ボタンを押す。
会場がどよめく中、なんと正解を言い当て、優勝者となった。

なぜ彼は問題を1文字も聞かずに正解できたのか?

やらせ? トリック? それとも魔法?
三島は前代未聞の「謎(クイズ)」に挑む——。

「謎(クイズ)」に隠された、クイズプレイヤーたちの≪人生≫。

解き明かされる≪真実(こたえ)≫とは——

これは、全国民(あなた)へのクイズ。


クイズプレイヤーへの尊敬の念が湧く

そもそも1文字も聞かずに正解するなど、ありえるのか?!普通では考えられないことですが、この作品を見ると、ちゃんとその答え、謎が解けます。

わからないまま劇場を後にすることはありませんので安心してください。

この謎を解くカギは、さまざまなところに散りばめられています。

その中で、「クイズ大会に出る人は、こういった細かいところまで見ているのか!」とか、「ここまで幅広く答えを予測していて、そんな早押しのポイントがあるのか」など驚きがあり、尊敬の念を抱きました。

その思考回路についても、映像表現が見事で、まるでコンピューターの電子回路のように複雑な道を選択していくようです。脳内のシナプスの伝達が映像化されているような感覚でした。


クイズに隠された「人生」

そんな、ミステリー=クイズを解くことになるのが、中村倫也さん演じる三島玲央。
クイズ界の絶対王者として、番組の優勝候補に挙がっていたクイズプレイヤーです。

突然突きつけられた謎を冷静に分析していく中で、彼の人生模様が交錯していきます。

その展開がいい!
どのようにしてクイズプレイヤーになっていくのか、そのきっかけ、心境がわかりやすく、そこからの努力のすごさにも圧倒されます。

ただ単にクイズを解くということだけに収まらない、人生をも紐解いていくような流れが、とても興味深く見ることができるのです。

私は個人的に、中村倫也さんの声が好きです。
その声を、存分に堪能できるナレーションベースで語られるシーンがあるのですが、そのワードは心に刺さる内容でもあり、言葉と声と、ぐんぐん届いてきました。


そして、三島と決勝戦で対峙した際に、最終問題で「0文字解答」をやってのける、神木隆之介さん演じる本庄絆。

「世界を頭の中に保存した男」と呼ばれる天才クイズプレイヤーですが、その天才っぷりの表現が見事!
余白を残した「ふわふわ感」を演じる神木隆之介さんのすごみがにじみ出ています。

天才でもあり、つかみどころのないキャラクターの本庄を、きっと楽しんで演じているのだろうな、というのが伝わってきます。

そして、この作品で大きなフックとなるのが、ムロツヨシさん演じる坂田泰彦。

賞金1000万円をかけて戦う生放送クイズ番組の総合演出を務め、番組を盛り上げるためには手段を選ばない「テレビ界が生んだ怪物」と言われる人物です。

かなーりクセ強めのキャラクターですが、あのねっとりした、いやらしい感じを出すのが上手すぎるムロツヨシさん。気持ち悪さ全開で素晴らしかったです…。
これ、ちゃんと褒め言葉ですからね(笑)
ちなみに、HBCには、あんな人いません(笑)


クイズ番組の本質に迫る

クイズ番組とは?の本質にも迫る、極上のクイズ・ミステリー。

なぜ三島はクイズに人生を捧げたのか。
なぜ本庄はリスクのある0文字解答をしたのか。

クイズとは人生そのもの、生き方が憑依しているものにも思えました。

その0文字解答の謎を見つけていく三島たちは、本庄の行動、考え、彼自身をどのように紐解いていくのか…その流れにもぜひ注目してみてください。

クイズの正解はひとつでも、人生の答えは、きっとひとつじゃない。
そんなことを感じさせてくれる作品でした。

人生に新たな視点、彩りを加える約2時間、ぜひ楽しんでみてください。

ちなみに、最後の最後にも、観客である私たちに向けて、ひとつの「クイズ」とも言えるワンシーンがあります。

あなたなら、そのセリフ、何を想像しますか?
ぜひ劇場で解いてみてくださいね。

映画『君のクイズ』

2026年5月15日(金)公開。
(©2026 映画『君のクイズ』製作委員会)

キャスト

中村倫也 神木隆之介
森川葵 水沢林太郎 福澤重文 吉住 白宮みずほ 大西利空 坂東工
ユースケ・サンタマリア/堀田真由 ムロツヨシ

原作

小川哲『君のクイズ』(朝日文庫/朝日新聞出版刊)

監督

吉野耕平(『ハケンアニメ!』『沈黙の艦隊』)

脚本

おかざきさとこ 吉野耕平

音楽

Yaffle 斎木達彦

クイズ監修

QuizKnock

プロデューサー

大脇拓郎 谷戸豊 田中誠一

制作プロダクション

ジャンゴフィルム

配給

東宝

上映劇場など、詳細は公式サイトからご確認ください。

文:HBCアナウンサー・佐藤彩
編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は記事執筆時(2026年5月)の内容に基づきます

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