【リアル給与明細】32歳、技術職。給料が毎月残りません……。貯金できず将来が不安です【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【32歳 システムエンジニア】
【リアル給与明細】32歳、システムエンジニアの場合
プロフィール
32歳、男性
情報通信業のシステムエンジニア
▼現状
仕事内容は、データベース関連。
労働時間は月168時間、残業はなし。
ボーナスは120万円程度。
【相談内容】同業者と比べて稼いでいるとは言えず不満です。毎月収入をほぼ使い切ってしまい貯金ができません。どのくらい貯金があれば安心ですか?
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
質問者さんは、お給料にご不満なのですね。
質問者さんの現在の収入を年収換算すると約539万円になります。
一方、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、質問者さんと同年代の事務職の平均年収は約628万円です。
*……参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
このことから、質問者さんのお給料は、平均よりも低めの水準と言えそうです。
まずはここから!「生活防衛資金」の重要性
質問者さんは毎月お給料を使い切ってしまい、貯金できていないとのこと。
安心して暮らすために必要な「生活防衛資金」の考え方と、今後の貯蓄目標についてお伝えします。
最低限の貯金は「生活防衛資金」から始める
生活防衛資金を確保することを目標にしましょう。
生活防衛資金とは、生活費の約1年分を目安に貯めておくお金のこと。
たとえば毎月の生活費が20万円の場合、約240万円を貯められると安心です。
万が一のときの安心感を確保する
生活防衛資金があれば、病気やケガで一時的に働けなくなったときにも対応可能。
さらに休業手当や失業手当などを活用すれば、長期療養が必要になった場合でも生活できます。
この資金は「使わないお金」として、貯金や定期預金など安全性の高い場所で管理してください。
生活防衛資金の先を見据える
生活防衛資金が確保できたら、次のステップとして資産形成を始めましょう。
将来の目標に応じて、NISAなどの制度を利用して投資に回すのも一つの方法です。
余剰資金を定期的に貯蓄に回す習慣をつければ、さらに安心感が増しますよ。
まとめ
・質問者さんのお給料額は、平均よりも低い水準です。
・最低限の貯蓄として1年分の生活費を「生活防衛資金」として備えておくと安心です。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。