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見知らぬ人の思いやりに触れた妊娠期間。「世の中って優しいな」

たまひよONLINE

39歳で妊娠、40歳で男児を出産。現在は、5歳になる子どもを保育園に預けながら、在宅でライティングの仕事をしている“たかこ”です。私が妊娠した当時は、“妊婦様”なる言葉も生まれ、マタニティマークの是非も話題にのぼっていた頃でした。でも、私自身は、周囲の優しさに触れることができた妊娠期間となりました。

意外…? 若い男性が席を譲ってくれる確率が一番


勤めていた会社が事業を縮小し、1ヶ月半後に退職が決まった直後、妊娠が判明しました。有給休暇が残っていたこと、体調がすぐれなかったこともあり、最後の1ヶ月は週に1~2回出勤するのみ。妊娠期間中に通勤することが、ほとんどありませんでした。

それでも、無職となった私に、引き続き仕事を依頼してくれたクライアントもあり、打ち合わせのためなどに月に数回は電車を利用していました。

“マタニティマーク”をつけることにとまどいはありましたが、体調が安定しない妊娠初期は疲れやすく、電車内で優先席に気兼ねなく座るためにもつけていました。

そこで気づいたのは、周囲の方の優しさです。あくまでも、私の時にそうだった、と言うだけですが、若い男性、おばちゃん、若い女性に席を譲っていただけることが特に多かったのです。

座っている人の前に立つときは、できるだけマークを見えないようにしていたのですが、後ろに回したマークを見て、背後の席の方がわざわざ声をかけてくれることもあり、周囲の優しさを実感していました。

「しまった…!」、“飲み屋”に妊婦が登場…。


出産を2ヶ月後に控えた頃、いわゆる「マタ旅(マタニティ旅行)」をしました。東京から2泊3日の旅です。初日は伊豆の方へ向かい1泊。翌日、東京方面に戻り、途中の鎌倉で1泊。

伊豆から東京方面へ戻ってというように、移動しながらの旅だったため鎌倉への到着が遅れ、一休みすると、すでに20時半くらいになっていました。食事する場所を探しましたが、美味しそうなお店はどれも夜の営業をしていなかったり、ラストオーダーが21時だったりと食べるところがありません。

数少ない、開いている店を探して向かった小料理屋は、なんと、飲みが中心のお店。もちろん、分煙もされていません。

入った瞬間に広がる煙草の煙に、「しまった」と思いましたが、空腹も限界。これからお店を探し直す気力もなく、店員にうながされるまま、仕方なしに入ることにしました。

場違いな妊婦にも、気を使ってくれた方々の優しさ…


案内された席に着くと、私のおなかを見て隣の夫婦がギョッとしていました。それはそうでしょう。その夫婦は2人とも喫煙していました。

お隣さんが「あまりヘビースモーカーだとツライな」と思いつつも、場違いなのはこちら…。吸ってくれるなとは思えませんでした。

ところが、私たちが席に着いたときに、そのご夫婦は比較的ゆっくりとたばこを吸っていましたが、その後は吸いません。私もいろいろな意味で隣の喫煙ペースが気になります。

あまりにもたばこを吸わないので、「これは…」と思いトイレへ向かいながらチラリと見ると、早速、たばこを手に取るご夫婦。できるだけゆっくりとトイレで時間を稼ぎ戻ってくると、またさりげなく煙草を消してくれます。

特に何を言われたわけでも、チラチラと見られたわけでもないのですが、その夫婦の無言の気遣いがとても嬉しく思いました。その場でお詫びやお礼は言えませんでしたが、お隣がそのご夫婦でよかったと思いました。

もちろん、そそくさと食べてすぐに退散。ご飯ものすらない小料理屋(=完全な飲み中心のお店)だったため、若干の空腹を抱えながらマタ旅を終えました。

その後も相変わらず、電車では席を譲っていただくことが多く、周囲の気遣いに触れる妊娠期間でした。周囲の親切に触れるたびに、世の中の優しさを実感しました。
子どもは、予定日より2週間早い妊娠38週で、身長52cm、体重3034gとまずまずの大きさで誕生。生まれた後は、ムチムチな立派なおみ足に、街ゆくおばあちゃまたちに「あら~~、立派な足」と触っていただけ、これまた周囲から愛情をいただけると感じた経験でした。

[たかこ*プロフィール]
編集プロダクションに勤めたのち、出産を機にフリーのライターへ。旅行と食べることが大好き。整理整頓が苦手な40歳の高齢出産、高齢ママとして、仕事と子育てに追われる毎日です。夢は、息子が小学生になったらアメリカのサマースクールに預けて、私一人で南米旅行! ただ今、一生懸命貯金中。

※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。

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