松坂屋上野店で買える弁当がマジでウマい / 割烹 坊々樹の五つ星のり弁
今日も今日とて出張出張ゥ!! ここのところ上野から新幹線に乗りまくっており、食事がだいたい移動中の弁当という生活をしている。
上野駅では様々な駅弁が手に入るのだが、最近の私は、あえて山手線を御徒町で降り、外で弁当を買って徒歩で上野駅に向かうというムーヴをとっている。
理由は松坂屋上野店で買える弁当が美味いからだ。特に、地下1階に出店中の割烹 坊々樹(ぼうぼうじゅ)の五つ星のり弁。まじでウマい。出張民にお勧め。
・坊々樹
私は松坂屋の地下でメシを物色していて偶然知ったのだが、錦糸町の名店「割烹 坊々樹」が米穀店「隅田屋」とコラボし、2025年8月1日から松坂屋で弁当を売っていたようなのだ。
詳しくは松坂屋のHPをご覧いただきたい。弁当は何種類かあり、私が見た限りでは、値段は1280円からとなっている。
松坂屋のHPでは6種類の弁当が掲載されていると思うが、実はラインアップはその時々で変わる。実際に何があるかは、行ってみないと分からない仕様だ。
今回は2種類の弁当を紹介するが、それが常に売られているとは限らない点に留意を。
・ハラスはガチ
まず最初に紹介するのは「鮭ハラス塩焼き弁当」だ。人気No.1だそうで、販売ブースでも大々的にピックアップされている品。
ロケ弁大賞なるものも受賞しているそう。
往々にしてこの手の煽り文句は、たいしたこと無かったりするが、この鮭ハラス弁当は、ガチだ……!
中身はこう。
メインは間違いなく鮭。
魚でいくと決めていても、入ってたらやっぱり嬉しいのが肉。いい感じの鶏肉が入っている。
そして、端まで敷き詰められた海苔。のり弁にとっては重要なポイントだ。
まず、こいつは鮭がじゅわじゅわで美味い。ハラスは脂の多さがウリだろう。焼きたてはどんなものでも美味いが、冷めると微妙になりがちに思う。
しかしこれは何ともよくできている。脂は豊富だが、臭くもクドくもない。胸やけするような脂ではないのだ。
そして塩加減も良い。やや濃いめで箸が進む。絶対に焼きたてではないはずなのに、パサつかず、しっとりと仕上がっている。
実は帯紙の裏に、この弁当のコンセプトが書かれている。最も重要な情報は “冷めてこそ” だろう。
このハラスを一口食べれば、“冷めてこそ” が空虚な煽り文句でない事は、一瞬で確信できる。常温で一番うまくなるように、謎の技術でどうにかしているのだと思われる。
そして米も美味いのだ。常温なのに冷や飯感が無い。常温のご飯から出てくる冷や飯感は、恐らく食感や、硬くなった米と米の間に溜まった水分の独特の臭いとか温度差とか、そういうものが合わさって出てくるのだと思う。
そういうのが、謎に無いのだ。容器に詰める際にそれなりに押し固められたはずだが、口内でパラっとほぐれるのも素晴らしい。硬いのではなく、粒だっている感じ。冷まし方に何かテクニックがあるのだろうか。
ハラスが主役なのは間違いないが、入ってるもの全部に、高度なテクニックを感じる。ワンチャン、ウマいより先に感心させられるクオリティ。マジでお勧め。
・肉
しかし、魚な気分じゃない日もある。そんな時に私が試したのは、人気No.3の「蓮根の豚バラ巻き」だ。これも満足度が高かった。
見ての通り、肉巻き蓮根が5切れ入っている。
これも鮭ハラス同様に、冷めてこそ美味い仕上がり。
食べると、まず蓮根のいい香りが広がり、そして豚のいい香りがやってくる。この焼き具合がウマさを加速させる。
柔らかい豚と、歯ごたえある蓮根のハーモニーが楽しい。でも、サイドに恒常アイテムと思しきチキンもあるため、肉の勢力に偏っている感は否めない。
美味いのは間違いないが、個人的には、鮭ハラスの方がテクニカルさの面で1枚上手のように思う。しかし鮭ハラスよりも腹にたまるのは、断然こっち。
そういう感じで、松坂屋上野店に長期出店中の「割烹 坊々樹」の のり弁。弁当としての満足度はとても高い。もはやのり弁という料理。
参考リンク:松坂屋上野店
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.