東京芝実績にキズのある馬は連対が厳しいGⅠ【オークス】競馬初心者講座講師:長谷川雄啓の過去10年データ分析!
日本ダービー(日曜・東京)
東京優駿。2022年生まれのサラブレッド、7950頭の頂点を決めるレース。芝2400m戦、GⅠ。
過去10年、1番人気は〔232〕、2番人気は〔131〕、3番人気は〔221〕。
6番人気以下〔206〕、2ケタ人気馬〔102〕。
馬連3ケタ4回に、万馬券1本。
連対20頭中、18頭が1~5番人気の馬。
昨年は9番人気が1着でしたが、2着は1番人気。基本、軸は人気馬でいいのかもしれません。
ステップレースを見ていきましょう。
馬券圏内の約8割を占めるのが、GⅠの皐月賞組で〔797〕。
この23頭のうち、勝ち馬7頭、2着馬5頭、3着馬4頭。
さらに、5着馬3頭、6着馬2頭、7着馬1頭、8着馬1頭。
この皐月賞5着以下の7頭を見ると、前々走は重賞を3番人気以内で連対した馬ばかり。皐月賞の人気は6番人気までです。
皐月賞9着以下からの馬券圏内はありません。
TRは2つ。
まずはGⅡの青葉賞から〔002〕。1番人気1着馬と2番人気2着馬。
LのプリンシパルSから〔001〕。1番人気1着馬。
TR組の連対はありません。
その他、GⅡの京都新聞杯から〔110〕。共に2番人気で1、2着の馬。
GⅢの毎日杯から〔100〕。2番人気1着馬。
京成杯から〔100〕。5番人気1着馬です。
連対20頭中、19頭に重賞勝ちがあり、残る1頭にも重賞2着がありました。これは前走の京都新聞杯でクビ差2着だった、19年の勝ち馬ロジャーバローズです。
芝1800m以上への出走歴がありながら、3着以内がない馬の馬券圏内はありません。
連対に必須ではないものの、あったほうがいいのは以下の項目。
デビュー2戦目までの勝ち上がり(19頭)
複勝率80%以上(17頭)
芝2000m以上への出走歴(19頭)
芝2000m以上での勝利(15頭)
また、ここまで4着以下が2回以上あって連対したのは、昨年の勝ち馬ダノンデサイルのみです。
さらに、騎手が初騎乗での優勝は1954年以来68年間なかったのですが、23年にそのジンクスをレーン騎手がタスティエーラで69年振りに破りました。
ゆえに、“日本人騎手の初騎乗制覇は70年ない”としたほうがいいのかもしれません。
キャリア3~5戦の馬が〔1098〕。優勝馬はすべてこの中から出ています。
キャリア10戦以上の馬の馬券圏内はありません。
さて、最も好走馬を輩出している前走皐月賞組を、もう少し掘り下げていきましょう。
皐月賞からダービー3着以内に来た23頭の前々走を見ると、重賞連対馬が21頭。残りの2頭は重賞1番人気5着と、L1番人気1着の馬。前々走にも注目が必要です。
また、皐月賞4着以下からダービーで連対したのは3頭。
そのうち2頭は、17年のダービー馬レイデオロ(皐月賞5着)と、同年2着のスワーヴリチャード(同6着)で、共に皐月賞勝ち馬から0秒4差の微差でした。
もう1頭は18年のダービー馬ワグネリアンで、皐月賞は0秒8差の7着でしたが、皐月賞1番人気に推された馬でした。
皐月賞から鞍上が乗り替わって馬券圏内に来たのは、先のタスティエーラのみ。
加えて、昨年の勝ち馬ダノンデサイルは皐月賞の発走直前での競走除外ですから、データとしては特別なパターンと考えていいかもしれません。
最後に、青葉賞が芝2400mのダービーTRになった84年以降、ダービーに出走した青葉賞組は119頭。
これまでに2着は8回あって、内訳は青葉賞勝ち馬が7頭に、2着馬が1頭。今年から1週前倒しになり、ローテーション的には楽になったTR。
今年は青葉賞から2着のファイアンクランツが出走を予定しています。
“青葉賞組は勝てない”というジンクスを破ることができるのか?注目です。
【初出】
長谷川雄啓ブログ『馬とおしゃべりと音楽と映画』