【富士宮・フィガロ】ジャズを聴きながらイチジクのスイーツ お酒も楽しめる大人空間が8月オープン
静岡・富士宮市の富士山本宮浅間大社近くに、8月8日「ジャズと喫茶 フィガロ」がオープンしました。店主がかけるレコードでジャズを聴きながら、自家焙煎のコーヒーや手作りのスイーツ、お酒をゆっくりと楽しめるお店です。
音楽を楽しむ人は手前側の席へ
富士宮駅から徒歩6分、富士山本宮浅間大社の門前通り東側、老舗が立ち並ぶ神田商店街の一角に「ジャズと喫茶 フィガロ」がオープンしました。
店内へ足を踏み入れた瞬間に聴こえてくるジャズの音色と、グリーンが映える落ち着いた雰囲気の店内。商店街から一気に異空間にタイムスリップしたかのようで気持ちが高まります。
店内の席は手前側と奥側に分かれており、手前側の席は、会話は控えてもらい音楽を楽しんでもらうための場所となっています。
特に午後2時~5時は大きなボリュームでジャズが流れるので、頭を空っぽにしてお酒やスイーツを楽しみながら音楽に浸れます。
音楽を聴きながらも会話を楽しみたい方は奥側の席となります。
ジャズ好きの店主とこだわりのスピーカー
お店を営む店主の峰紀章さんは昔からのジャズ好き。
お店に置いてあるレコードのほかにも、家には未だ大量のレコードがあるのだそう。その中から、来店客に合わせて選曲しています。
音楽が好きな店主だからこそ、スピーカーにもこだわりがあります。
ジャズ喫茶でよく使われているアメリカ西海岸のガツンとくる響きのスピーカーではなく、東海岸の聴き疲れしない渋くて優しい音が特徴のスピーカーを選びました。
筆者はジャズや音響機器に関して恥ずかしながら無知ですが、店主が楽しそうにジャズや音響機器について語るので、とても興味を引かれました。店主との会話を楽しむのもお店の楽しみ方のひとつでしょう。
おすすめの季節のレアチーズケーキとドリンク
スイーツは、店主と「みねこママ」の愛称で店に立つ店主の妻の手作り。
中でもおすすめは、季節ごとにフルーツが変わる「季節のレアチーズケーキ(650円)」です。
取材に訪れた8月上旬は、ブルーベリーを使ったレアチーズケーキでした。
レアチーズケーキの上にゼリーで閉じ込めたブルーベリーがとても涼しげ。
レアチーズケーキには、クリームチーズだけでなくヨーグルトも使われており、爽やかで上品な味わい。そこにブルーベリーの甘酸っぱさがアクセントになっています。
ブルーベリーの次には「いちじくのレアチーズケーキ(650円)」が提供されています。
一緒に頼んだ「ノンアルコールモヒート(680円)」は、店主が育てたフレッシュなミントを使用していて、のど越し爽やかで暑い夏にピッタリ。
またコーヒーは店主自らがお気に入りの豆を仕入れて自家焙煎しています。
店頭では豆も販売していて、店内を利用しなくても豆の購入だけできます。豆の通信販売も行っています。
イチジクのメニューが続々と登場
店主は自分の畑で野菜やイチジクを育てており、樹上完熟のイチジクのおいしさを味わってもらいたいという思いから、イチジクのメニューに力を入れています。
この時期、数量限定で「いちじくの盛り合わせ(650円)」を提供しています。その日採れたイチジクにマスカルポーネチーズや水切りヨーグルトが添えられています。
昼間からお酒の提供をしているので、スパークリングワインと合わせるのが店主おすすめの食べ方。
イチジクが収穫できる期間限定となるので、お店のインスタグラムをチェックしてみてください。
また週末の金・土曜日には、茶懐石料理の師範でもあるみねこママが「Bar無花果(バーイチジク)」としてお酒に合う茶懐石料理を提供します。
名前の通りイチジクを使った料理のほか、イチジクの季節以外には旬の食材を使った料理も楽しめます。
大切な人たちの大切なものを継承
店主の峰さんがレコードをたくさん持っているのは、大切な人から受け継いだからだと話します。
みねこママの元の職場はオーディオ開発や輸入レコードの店「ルミエール」(旧名:フィガロ)でした。ルミエールが閉店することになり、レコードと店名を譲り受けたそうです。
店名は、イチジクの英名「フィグ」にもかかっています。
また、店内にあるアンティーク調の扉は、東京の世田谷区にあった洋館が壊される時に友人が譲り受け、25年も大切に保管していたものを峰さんが譲り受けたそうです。
みねこママは「このお店は周りの人たちが大切にしてきたもので出来上がっているお店です」と話します。
温かみを感じるのは、光や家具の色使いからだけではなく、受け継いだ大切な人たちの思いからなのだと感じました。
音楽やアートに触れたいなら「ジャズと喫茶 フィガロ」
奥の席には絵画が飾られ、すぐ下のテーブルには絵画にまつわる本が置かれています。店主夫妻はアートにも精通し、訪れた方が気軽に手に取りやすいような空間づくりをしています。
今後、使われていない奥にある大型冷蔵庫だったスペースをギャラリーにする予定です。
ドリンクやスイーツと共にジャズを楽しむことのできる空間。「ゆっくりと過ごしてもらいたい」という願いの通り、時間を忘れて音楽やアートに触れることができそうです。
五感が研ぎ澄まされる「ジャズと喫茶 フィガロ」へ、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
■店名 ジャズと喫茶 フィガロ
■住所 静岡県富士宮市大宮町12-3
■営業時間 13:00~21:00
■定休 火
■駐車場 なし(隣にコインパーキングあり)
取材/KYON