妻が自覚しない“致命的な浪費癖”。「金をドブに捨てるのと同じ」と憤る45歳男性の願い
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。
妻の買い物下手が許せない
【冷酷と激情のあいだ~男性編~】
「食費ですよ、毎日の食材費。妻は、食材の買い方が極端に下手くそ。何年経っても無駄買いばかりして、お金をドブに捨てているのと同じなんですよ」
苛立った様子で話し始めたユキノリさん(45歳)は、妻の家計管理の甘さに強い憤りをあらわにします。
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自分の出費を改めて
「たとえば、調理中に『あ! あれがなかった』と、わざわざ車を出して調味料ひとつを買いに行くんです。
俺から見ると、たかが調味料のためにガソリン代をかけてまで、出かける必要性がわからない。そもそも家庭料理なんだから、他のもので代用しろよと思います。
それでいて、買ったものはだいたいその1回限りしか使わない。あとはそのまま埃をかぶっているだけ。
最近の妻は俺に対して『節約、節約』ってうるさいんですけど、俺からすれば、まずは自分の出費を改めろよって話ですよ」
そのうえ、ユキノリさんから見ると妻には“致命的”な浪費癖もあるそうで…。
結局はゴミ箱行き
「いや〜、お恥ずかしいですけど…、我が家は“食品ロス”がとにかく多いんです! 無駄遣いの極みですよ。
妻が毎日の買い物を節約しながら頑張っているのは、わかるんですよ? だけど気づくと賞味期限切れの食べ物であふれていて、結局はゴミ箱行きなんです
魚や野菜はしょっちゅう捨てていますね…。この間は真っ黄色になった白菜と、ぶよぶよになった玉葱が捨てられていました。
『1円でも安く』とスーパーをハシゴして買っても、使わないで捨てるなら、金ドブなわけでしょう?
それに、妻は“気分次第”なところがあって、計画的に買い物をしているようには全く見えない。そもそも冷蔵庫にあるもので献立を考えようともしないタイプなんです」
妻の努力は認めるものの、食品を捨てているので結局、無意味。ユキノリさんは「妻は、そこにちゃんと気づいてほしい」と頭を抱えます。
暑さ対策と食品ロス。どっちが浪費?
「妻はね、俺が暑さ対策に使っている飲み物代やカフェ代をやめろって言ってくるんですけど、俺からすればその出費は酷暑のなかで命をつなぐ大事な出費ですよ。
それよりも日々の買い物の仕方を見直して妻が食品ロスをなくしてくれれば、そっちのほうが健全な節約なんじゃないですかね」
妻の浪費癖は直っていないとユキノリさんは深いため息をつきます。
「喧嘩になっているときに言うからダメなんですかね…。いまだにたくさんの食材を、俺に見つからないようにこそっと捨てているのを知っているんですよ。隠すように捨ててありますけどね、見ればわかりますから…。
俺の暑さ対策への出費と比べたら、どう考えても妻の無計画な買い物のほうが深刻だと思うんですけどねえ…」
◇ ◇ ◇
恋人同士であれ、夫婦であれ100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
(並木まき/ライター・エディター)