Yahoo! JAPAN

今週のヘラブナ推薦釣り場2024【千葉・神崎川】

TSURINEWS

神崎川最下流の橋から上流を見る(提供:週刊へらニュース編集部)

2月16日、関東地方に春一番が吹き荒れた。各地で河津桜の開花も聞かれ春本番までは、あとわずかとなった。となれば「あそこが面白くなるはず」と実釣調査に向かったのが千葉県八千代市を流れる神崎川だ。印旛新川の支流だが、これから乗っ込みにかけて新川から入り込む野武士のような良型が狙える。今回は早春に有望と思われる最下流~神崎橋にかけてガイドしよう。

神流川の概況

千葉県白井市にある八幡神社付近が源流で、七次川、野口川、二重川などの支流と交わり印旛新川に注ぐ流程約16kmの一級河川。印旛新川の増減水(水位調整)によって下流部ほど増減の影響を受けやすい。基本は下流へ向かっての流れだが、風向きや新川の流れに影響され逆行することも珍しくない。

神崎川の概況(作図:週刊へらニュース編集部)

直近の釣況は正直なところ不明。釣れているのかいないのか。だが、これから春本番にかけては神崎川の絶好機となるのは間違いない。そうなると釣り人も多くなるので静かに狙いたいなら、これから乗っ込み前までが狙いめかもしれない。

なお記者が現認した限りでの最大は、以前本紙取材時にクマちゃんこと熊谷充氏が釣り上げた46cmオーバーで、ポイントは最下流の橋から少し上流の左岸・竿19尺両グルテンの底釣りだ。

ポイント

冬~早春の農閑期は水位が低いため最下流~神崎橋付近がおもなポイントとなる。さらに同エリアであっても、左岸全域と右岸下流部付近は駐車できるスペースがない。よって釣り座跡が集中しているのは神崎橋から300m下った右岸に集中している。なお駐車はできずとも水辺に下りられる所は無数にあるので、カートなどがあればポイント候補はさらに広がる。

点々とある釣り座跡(提供:週刊へらニュース編集部)

水深でいうなら神崎川下流のカーブアウトライン側が最深部と思われ1本半~2本。そこから川がストレート状になるにつれて浅く1本前後。そして印旛新川合流点付近で再び深くなる。

駐車は道幅が広いところに(提供:週刊へらニュース編集部)

深いほうがいいのか、浅いほうなのか。気温が冬を引きずるこの時期は迷いがちだが、お勧めは浅いほう。しかもできれば1本以内の所を探して静かに狙えば、思わぬ良型に出会えるだろう。

釣り方とエサ

流れがあるので主流はハリスオモリやドボンのはず。ところが過去の知見と実績では、流れてもバランスの底釣りで釣果が出ている。現に実釣取材の時も記者はドボンでノーピクだったが、同行の大木氏は流しながらのバランス底で1枚をモノにしている。ただし記者がこれまでに見聞きしたものは、水深に対して大き過ぎるかなと思えるほどの高浮力なウキを使い、シモリなどに負けないセッティングにする。

季節は春なので、できれば短竿で狙うと誰しもが考えるだろうが乗っ込んでいる場合を除き、流心またはその付近を狙ったほうが有利なような気がしてならない。よって竿は13~21尺を準備し、万が一のために7~10尺も準備しておきたい。

さらに水深も大きく関係する。春に限った話ではあるができれば1本前後がベストで、それ以上深いとアタリは減るのみと思って間違いない。ゆえに可能なら釣り台を出す前に竿を継ぎ、水深を測ったあとに「出店」したほうが無駄は省ける。

底釣りタックル(作図:週刊へらニュース編集部)

エサは両グルテンが基本だが、これから水温が上昇し始めたらダンゴも追うようになるだろう。いずれのエサでも流れに負けずに芯残りさせるのがセオリー。集魚材はあってもなくても同じようなものだが、アタリが極端に少ないなら集魚性の高いエサを積極的に使うのも一つの手ではある。

アベレージサイズは35~38cmだが、春に限ってはこれを大きく上回る大型がまれに飛びだす。記者が現認している範囲では46~47cmが最大だが、これ以上のサイズもいるだろう。しかもそれらの魚の多くは「印旛ベラ」と呼ばれる体高・厚みともに十分な野武士タイプ。写真に収めたくなるような美ベラがせっかくヒットしてもハリス切れでは泣くに泣けない。よって安全マージンも込めて最低でも0.6号以上、どうせなら0.8~1号を使ってほしいところだ。

ならばハリも大きめがいいのかとなるが、なぜか印旛ベラと呼ばれる魚の多くは小バリ小エサへの反応がすこぶるいい。よって号数は小さくとも軸が強いタイプがいい。代表例ではギガボトムやセッサのいずれも4~6号がお勧めだ。これらのハリは比重もあるので流れに対してもナジミが速く底から浮き上がるリスクも軽減できる。

<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊へらニュース』2024年3月1日号に掲載された記事を再編集したものになります。

【関連記事】

おすすめの記事