厚木市消防本部 救急出動が過去最多 初の1万4千件超え
厚木市消防本部が昨年中に救急出動した件数が、2023年の過去最多を更新したことが同本部のまとめで分かった。記録的な猛暑となった夏場の熱中症などが、出動件数を押し上げたとみられる。
24年中の救急出動件数は1万4739件に上り、これまで過去最多だった23年より1030件(7・5%)増加した。搬送人員も、前年を960人上回る1万2944人だった。
1日当たりの平均出動件数は40・3件、搬送人員は35・4人で、約35・8分に1度の割合で救急車が出動したことになる。
事故種別の出動件数では、「急病」が9859件で全体の66・9%を占めた。転倒などの「一般負傷」は2085件(14・1%)、「交通事故」が962件(6・5%)だった。
熱中症搬送162件
災害級の暑さといわれた夏場には、熱中症による搬送が相次いだ。同本部によると、昨年の熱中症搬送件数は162件で、2013年の163件に次ぐ過去2位の多さだった。
月別では7月が90件で最も多く、4月から7月までに搬送件数が100件を超えるなど過去にないペースで増加。8月も41件、厳しい残暑となった9月も12件あった。
火災は減少
24年中の火災件数は53件で、前年比で6件減少した。
内訳は、「建物火災」が20件(37・7%)、河川敷の枯草などが燃えた「その他の火災」が24件(45・3%)、「車両火災」が8件(15・1%)、「林野火災」が1件(1・9%)。前年と比べ建物火災は8件減少、林野火災は2件減少したが、車両火災は3件増えた。
空気が乾燥する1月から3月にかけては、全体の3割に上る16件の火災が発生した。原因では、放火とたばこ、たき火が上位。同本部では、家庭や屋外での火の始末を呼びかけている。