「飲食店になかったから」 県職員がトマト万引き 苦しい説明と処分内容に県民の怒り爆発
■親睦会を抜け出して青果店へ 「細かいお金なかった」
信じられない行動に県民からは厳しい声が飛んでいる。静岡県の職員が静岡市の青果店で代金を支払わずにミニトマト1袋を持ち出し、窃盗容疑で微罪処分となった。県は9月6日付で、この職員を減給10分の1、6か月の懲戒処分とした。
「民間と比べて軽すぎる」 公務員の処分に対しては他の事案でも厳しい声が…
減給の処分を受けたのは、経営管理部に所属する50代の男性職員。県によると、この職員は6月7日の午後8時頃、静岡市内にある青果店で代金を支払わずにミニトマト1袋を持ちだしたところ、店員に発見されて警察に通報された。窃盗容疑で警察の取り調べを受けて微罪処分になった。
男性職員が青果店を訪れた理由が驚きだった。この日は職員有志の親睦会に参加しており、会を抜け出して青果店に向かったという。男性職員は県の聞き取りに対して、次のように説明した。
「飲食店のメニューにトマトがなくて食べたくなった。店に持ち帰って食べるつもりだった」
青果店は無人販売の時間帯だったという。男性職員は「細かいお金がなかったので、コンビニで両替してから代金を支払おうと思っていた」と説明している。この行動と県による減給処分に対し、県民からは怒りの声が止まらない。
■県民から厳しい声「説明に無理がある」、「税金扱ってほしくない」
「両替してから支払うつもりなら、なぜトマトを一旦、店内に戻さないのか。説明に無理がある。無人の時間帯と把握していたのではないか」
「飲食店に食べ物を持ち込む行為自体が問題。普段から同じようなことをしていたと疑われても仕方ない。モラルが欠けている。微罪処分や減給処分で済んでいるが、この行動に職員の人間性が表れていると感じる」
「いつものことながら、公務員の処分は民間企業と比べて軽すぎる。こんな倫理観の人に税金を扱ってほしくない」
県は他にも、40代の男性職員を停職4か月の懲戒処分にしたと発表した。この男性職員は、下田財務事務所に勤務していた2021年度から2022年度に法人事業税などの課税情報の入力や調査といった事務を放置したという。また、上司や同僚の名前と同じ印鑑を購入して公文書を偽造するなど、不適切な事務処理が計317件明らかになった。県の聞き取りに「周りに頼ることができなかった」と説明している。
(SHIZUOKA Life編集部)