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go!go!vanillas プリティ復帰までの1年間、メンバーの中心にあった“愛”と向き合い何を手に入れたのか

SPICE

go!go!vanillas 撮影=横井明彦

カントリー調のサウンドと東洋楽器の響きが美しく融和する表題曲「アメイジングレース」。牧 達弥(Vo/Gt)のサウナ愛が炸裂する「TTNoW」。柳沢 進太郎(Gt)が自身の目線からバンドを描いた「ノットアローン」。そして完全限定生産盤には、ライブ音源とそして長谷川プリティ敬祐(Ba)復活の道のりを記録した映像「おはようケイスケ ~306日間の軌跡~」を収録。
プリティ復帰作となるgo!go!vanillasのニューシングル「アメイジングレース」。そのテーマはずばり“愛”である。“愛”とは、大事なものだと誰もが分かっているにもかかわらず、多くの人がつい、ないがしろにしてしまうもの。この1年間、バニラズはそれとどう向き合ってきたのか。そして何を手に入れたのか。改めて振り返ってもらった。

――シングルリリースのタイミングではありますが、主にこの1年間を振り返るインタビューにしたいと思っています。

:はい、よろしくお願いします。

――プリティさんが事故に遭ったのが2018年末でした。その直前までバンドとしてはどういう空気感でしたか? シングル「No.999」を年明けにリリースすることが決まっていて、アルバム『THE WORLD』のレコーディングも終わっている段階だったかと思いますが。

:ツアーの日程もある程度決めてたし、そこに向けてワクワクしてるっていう感じだったよね。

ジェットセイヤ(Dr):うん。12月10日が牧の誕生日で、みんなで飯食いに行ったんですよ。その夜、牧の家に集まって、来年はどうしようかっていう話もしてたよね。そのときのビデオがうちにあるんですけど、まさかその2日後に事故るなんて――。

――え、リハやスタジオならまだ分かるんですけど、そういうところまで普段から撮ってるんですか?

セイヤ:そうですね。思い出として。

――それは後日見返すんですか?

セイヤ:いや、見返しませんよ。10年後に見ようっていう、タイムカプセル的な感じです。で、12月9日にO-EASTでライブをしたんですけど、プリティが事故に遭ってから、そのときの映像を見るわけですよ。そしたら、PA卓に置いてあったものに隠れてちょうどプリティが映ってなくて。いや、映ってないんかい!っていう。

:それはもう戻らないっていう暗示だったのかもしれない(笑)。

全員:ははははは!

セイヤ:あれが最後のライブにならなくてよかったよね。

――それに、このネタで笑える現状があってよかったですよ。

セイヤ:そうね、本当に。

――プリティさんが事故に遭ったと知ったとき、率直にどう思いましたか?

:血の気が引きましたね。最初は事故っていうことも知らなかったんですよ。

セイヤ:それに事故って分かってからも、とはいえデッカい事故ではないだろうって思っていたんですけど、マネージャーの様子を見て、これは只事じゃねえなって。

:“どうにか持ちこたえてほしいね”ってみんなで話してたときはまだよかったんですけど、帰って一人になると結構ヤバかったですね。やっぱり急に、死に対する恐怖が襲ってくるというか。最初の頃はきつかったなあ。打ち合わせするのもマジできつかった。寝てる間は忘れられるからそのときだけが救いだったかな。

柳沢:俺もその時期が一番きつかったです。まず、プリティさんが目を覚ますまでに2週間ぐらいかかったんですよね。

セイヤ:仮にベースが弾けなくなったとしても、生きとってくれって思いました。

柳沢:でも、プリティさんがいない状態でもライブをしようっていうことは、事故の日にもう決めたんですよ。自分らも目標を設けておかないと、どうしたらいいか分からなくなりそうだったから、ライブをやることだけは先に決めて。

:俺らもちょっとカッコよく“いや、やるっしょ”みたいな感じで言ってたんですけど、今思えば結局、そう言うしかなかった感じはしますね。目の前の現実が過酷すぎるから、一旦ライブのことを考えたかった。“ライブはできる”って思いたかったんだと思います。

柳沢:めっちゃ憶えてることがあるんですけど、その話をしてるときに、セイヤさんがずーっと血眼で“やるっしょ! やるっしょ!”って言いながら部屋の中を歩き回ってたんですよ(笑)。

:動物園のトラみたいにぐるぐるとね。

柳沢:そうそう。それもあって(ライブを)やらなかったらこっちが死ぬって思いました(笑)。

――セイヤさんはそのときの心境って憶えてます? じっとしていたら気が狂ってしまいそうな感じだったんですかね。

セイヤ:俺が好きなギターウルフっていうバンドの、ベースのビリーさんが死んだとき、遺されたセイジさんとトオルさんはそのあとすぐに曲を作ってたし、ライブもやってたんですよ。そういう人たちを見てるので、ロックンローラーとして、ステージに立つ者として、すべてを受け入れるべきだという気持ちでした。

――でもそれ、しんどいですよね。友人に対してシンプルに“とにかく生きてほしい”と思う気持ちもありつつ、ロックンローラーとして前に進まなきゃと思っている自分もいるから、そこで板挟みになっているというか。

セイヤ:でもそれは、3人みんな同じじゃないですか。それに僕らはやっぱりプロなので、ステージに立ってお客さんを安心させることを一番に考えなくちゃっていう感じでした。

:プリティが事故に遭って、しかもライブまで中止になって……っていうアナウンスを見たら、(お客さんが)マジでしんどいと思うんですよ。

柳沢:うんうん。

:さらに、この状態(プリティの復活を明言できない状態)でやるわけだから、中途半端なライブをするんだったらマジで意味がないよねっていう話で、そうやって覚悟が決まっていきましたね。今に至るまでの俺ら自身の覚悟は、あのとき踏ん張って、“ライブをやろう”って乗り出したからこそ生まれたものだと思う。

牧 達弥(Vo/Gt)


“当たり前はない”ということを経験できた。後回しにしたことによって取り戻せなくなることもあるって、考えるきっかけにしてもらえたら嬉しいですね。

――その通りだと思います。この1年間、それぞれがすごく気を張っている状態だったと思うんですよ。バンドの中で自分はどう振舞うべきだろう?って、すごく考えていただろうし。

柳沢:そうですね。

――そのときの状態が、他の2人からどう見えていたのかっていうのを聞きたいんですよね。例えば、牧さんと柳沢さんから見たセイヤさんはどんな感じでした?

:いや~、結構ギリギリだったと思いますけどね。さっきセイヤが自分でも話していたように、どうしようもない現実とプライドとのせめぎ合いがすごかったから、感情の持って行き方がちょっと危うかった。“やるっしょ!”って言いながら歩き回ってたっていう話もまさにそれで。やっぱりちょっと異常なわけですよ。見ていて怖かったですね。でもそれは、ライブでちょっと落ち着いたかな。

柳沢:そうですね。年末のフェスは仲のいい人たちや信頼できる先輩にお願いして、サポートベーシストを入れた状態で出演したんですけど、もしかしたら、3人だけだったらヤバかったかもしれないです。

――それは、外部の人が入ることによって気持ちが落ち着いたということですか?

:そうそう。家族でもそういうことってあるじゃないですか。お母さんと子どもがめちゃくちゃケンカしてたとしても、隣の家の人が来たら急に“どうも~”って笑顔で挨拶する、みたいな(笑)。あれに近いかもしれない。

柳沢:最初に一緒にリハに入ったのが涼平さん(長島涼平/フレンズ、the telephones)だったんですよ。

セイヤ:フレンズがちょうどレコーディングをやっとる時期で、同じ建物の別の部屋で俺らもリハを進めていて。両方を行き来しながらリハに参加してくれました。

柳沢:あんなにやさしい人、いないですよね。

:うん、涼平さんはやさしすぎた。僕らにとって涼平さんは先輩ですけど、いい距離感でいてくれるというか。練習中にちょっとしたことで笑わせてくれたりもして、そういう塩梅がスゲーなって思った。やっぱり、経験値がある分、窮地に立った経験もされているじゃないですか。いろいろな場面を見てきているからこそなのかな、とは思いましたね。

柳沢:涼平さんと一緒にスタジオに入ったとき、音楽って楽しいなって改めて感じることができたんですよ。それまでは正直かなりダウナーだったんですけど、その1日のおかげでかなり元気になれました。で、そのときぐらいから、セイヤさんがいつも通りの、やさしい感じに戻り始めて(笑)。

セイヤ:ははは。その辺もずっとビデオに撮ってますけどね。

――牧さんとセイヤさんから見た柳沢さんはどうでしたか?

:進太郎は大人な感じでしたね。物事を冷静に見て、それを踏まえて行動しようとしていて。でも……俺らと一緒だったのかな?

柳沢:やっぱり?(笑)

:うん。頑張って普通でいようとしている感じ。

セイヤ:そうね。俺と進太郎は、3人でツアーをまわったとき(『LIVE! TO \ワー/ RECORDS feat. go!go!vanillas ~新曲大解禁~』2019年4月14日~4月28日)にたくさん喋ったと思います。あのツアーでフォーメーションも変わったので、ステージングどうしようかとか、そういう話をする機会が多かったですね。

――確かに、4ピースだと、どうしてもリズム隊っていう括りになっちゃいますしね。

セイヤ:そうそう。普段はやっぱりプリティと話をすることが多いんだけど、3ピースの場合、進太郎と俺で土台を作らんといけないから。だから進太郎とは今までで一番話をしたかもしれないです。

柳沢 進太郎(Gt)


牧さんがプリティさんに対してやさしい人になった瞬間が分かったから、だから代わりに俺が厳しくならなきゃって思ってました。

――セイヤさんと柳沢さんから見た牧さんはどんな感じでした?

柳沢:最初の1、2日に関しては憔悴している様が目に見えて分かって。『明日のジョー』のラストシーンみたいな。色ちょっと薄くなってない?みたいな。

セイヤ:あ~。分かるかも。

柳沢:だから、俺は事故よりもそっちの方が怖かったですね。バンドのフロントマンっていう、中枢としての機能を(牧が)放棄してしまったらどうしよう、って思ってました。そうなってしまったのは多分、小っちゃい頃から一緒にいる2人(牧とプリティ)の関係値があるからこそだと思うんですよ。それは普通に分かるんですけど、俺としてはプリティさんにめっちゃムカついてましたね。“マジで何やってくれとんねん!”って。

プリティ:ははははは!

――それはプリティさんが退院して、練習に参加できる段階になってからですか?

:そうですね。ここが面白いところなんですけど、普段はむしろ僕がプリティにいろいろと言っちゃうタイプだったんですよ。でも事故に遭った途端、そこがコロッと変わっちゃって。何か超かわいそうになってきちゃったんですよね。それでね、進太郎がプリティに対して冷たい態度をとっていたのが、俺はちょっと嫌だったの。練習中にもさ、「え、何でそんなこと言うの?」って進太郎に言ったことあったじゃん。

セイヤ:あったあった。

柳沢:牧さんがプリティさんに対してやさしい人になった瞬間が、俺にもめっちゃ分かったんですよ。で、分かったときに、“あれ? これ誰も言わないのか”“そしたら(プリティを)甘やかしたままになるぞ?”“戻り遅くなるぞ?”って考えちゃって。だから代わりに俺が厳しくならなきゃって思ってました。

セイヤ:進太郎はそういう役に徹してたんだよね。

:進太郎がわざと皮肉っぽいことを言ってるのは分かってたんだけど、俺はプリティがかわいそうで仕方なかったから(笑)、そこには乗らなかったね。

――その現象も興味深いですね。バンドにとって予想外のことが起きて、各々感情の波があって、関係性の変化もあるなかで、それでも最終的にバランスが取れているというか。

:多分、自分より酔っ払ってる人を見たら酔いが醒めるのと一緒だと思いますよ。“あ、ヤバいな”って思ったら自然にカバーするというか。バンドだし、長年の仲だから自然とそうなっていったんじゃないかな。

長谷川プリティ敬祐(Ba)


4人でいられること、牧が作った曲をみんなで演奏できることが今までよりもっと、人生で一番嬉しかった。嬉しい分、発想力、ベース力がもっと欲しい。

――プリティさんは意識が回復したときのことって憶えているんですか?

プリティ:いや、目覚めたときのことを覚えていないし、前後1、2ヶ月ぐらいの記憶がないですね。最初は自分のことをなぜか高校生だと思い込んでたんですよ。バニラズは部活の仲間で、THE BAWDIESは部活の先輩で、お見舞いに来てくれた他のバンドの人たちのことも他校のバスケ部の人たちだと思ってて。そこから高校生じゃないっていうことがやがて分かっていくんですけど。そうすると今度は“これは現実じゃないんだ”“全部夢なんだ”って思い込むようになってしまって。多分ずっと逃げてたんですよね。心が目の前のことを現実として捉えることから逃げていたんだと思います。

――ドキュメンタリーのなかで、牧さんがプリティさんに「夢じゃないよ」と伝えているシーンがありましたね。

プリティ:あのときは鳥肌が立ちました。牧がこんなに真剣な顔で言うっていうことは、これは本当のことなんだってことがよく分かったというか。その分、怖い気持ちにもなりましたね。逃げないで、正しく現実を捉えなきゃいけないんだなって。

:あれはプリティのお母さんに頼まれたんですよ。意識が戻ってからもプリティはしばらく、会話をしても辻褄が合わないみたいな状態が続いていて。例えば話をしているなかで、急に高校のときの話題が出てきたりする。そこに対して「いや、それ何年前の話だよ」って返したら「ああ、そっか、そうだよね」って言ってくるんだけど、それをちゃんと理解していなさそうな感じがするんですね。そういう状態のときに、プリティがお母さんに対してよく俺の話をしていたらしいんですね。それで「牧くんのことは間違いなく信頼していると思う」「だから牧くんから伝えてもらいたい」って言われました。正直、僕も「全部現実だよ」って伝えながら「多分これも理解してないんだろうなあ」って思ってたんですよ。でも、こうしてインタビューで話してるっていうことは憶えてるってことだからね。そこはやっぱり脳に刺激があったんだろうね。

プリティ:そうだね。因みにそれって何月ぐらい? 1月?

:えーっと、2月後半だったかな? 一旦自宅に帰ろうかっていう話をしてた時期。

プリティ:入院中に関しては記憶が曖昧というか。基本的に“こういうシーンがあったこと自体は憶えてる”“でもいつのことなのかは分からない”っていう感じなんですよね。例えば、進太郎がお見舞いに来てくれるたびに「この治療が上手くいけば、もしかしたら○月にはライブできるかもしれませんよね」みたいな感じで前向きなことを言ってくれていた記憶はあるんですよ。でもそれがいつのことかは分からなくて。

――そういう言葉は励みになりましたか?

プリティ:そうですね。自分自身が“いつまでには戻りたい”とか“このまま戻らなかったらどうしよう”っていうところまで頭が回らない状況だったから、近くにいる人がそう言ってくれることによって、すぐにそっちを向くことができました。だから本当にすごく助けられてた。みんながいてこその自分だったんだなって思いましたね。

:……なんか今、いろいろ思い出しちゃったんだけどさ…………いや、お前マジで、よう普通にいるよね!

プリティ:ははは! 本当にね!

:大変だったね。正直「無理だろ、これ」って思ったときもあったもん。だからこそ10月のライブ(『THE WORLD TOUR 2019』10月11日Zepp Nagoya公演)で4人でステージに立てたときは、喜びもひとしおって感じでしたね。

――今回のシングルの完全限定生産盤には、プリティさんが事故に遭ってから復活するまでのドキュメンタリー映像作品が収録されています。

:それこそ、いっつもビデオを回しているセイヤじゃないですけど、僕はわりと最初の段階から「どうなるにせよ、これはバンドにとってすごく大きな出来事だから記録しといた方がいいんじゃないか」って言ってたんですよ。とはいえ毎日撮るような余裕はなかったし、ちょっとした合間に携帯で撮るぐらいしかできなかったんですけど、それを基に映像を制作しました。

――インパクトの強い場面もありますけど、そういう部分も含めてファンに見せることにしたのはどうしてでしょうか。

:そもそも“プリティが事故に遭いました”っていうアナウンスを出すときも、事故の度合いも含めて、どれくらい公表しようかっていう意味で結構悩んだんですよ。意識が回復して以降も、僕らとしては“リハビリが始まりました”とか“今日歩けるようになりました”とか、逐一(ファンに)教えたい気持ちはありました。ただ、それだけ細やかにアナウンスすることは現実的ではなかったから、そこに対して、ちょっともどかしさを感じていて。それならじゃあ、帰ってこられた今だからこそ“このときはこういうことがありました”っていうことをしっかり伝えたい。そうした方がお客さんに対して親切かなと思ったんですね。それで生々しいところもそのまま入れました。今回、僕らは“当たり前はない”“終わりがいつやってくるかは分からない”っていうことを実際経験できたんですよ。僕らのお客さんには、そういうところもしっかり伝えたくて。普段だったら、誰かに対して“ありがとう”とか“好きだ”って伝えるのも、ちょっと臭いなあって思うし、後回しにしちゃうじゃないですか。でも、後回しにしたことによって取り戻せなくなることもあるんだっていうことを、考えるきっかけにしてもらえたら嬉しいですね。

ジェットセイヤ(Dr)


ロックンローラーとして、ステージに立つ者として、すべてを受け入れる。ステージに立ってお客さんを安心させることを一番に考えなくちゃって。

――そして収録曲にも少し触れさせていただきたく。前シングル「No.999」は熱量の高い曲で、あの曲のエネルギーに引っ張られてここまで頑張れた部分もあったと思うんですよ。で、改めて4人で走り始めるタイミングだからもう一度そういう曲が来る可能性もあると踏んでいたんですけど、そうはならなかったですよね。表題曲の「アメイジングレース」はいい具合に肩の力が抜けた、牧歌的な曲だなあと感じました。

:やっぱりね、今思えばあのとき(昨年)はかなり気を張っていたんだと思いますよ。今は4人になって、当たり前に新曲を作れる歓びが一番に来ているから、「No.999」みたいな気持ちには全くならなかったです。プリティが帰ってきたっていうことによって出てきた感情、幸せや嬉しさっていうところからポンとできたのが「アメイジングレース」だったっていう感じですかね。“この1年間、僕らを奮い立たせてきたものって何なんだろう?”って考えたときに“愛”っていうテーマが浮かんだんですよ。“愛”にもいろいろな形があって、友情も、家族愛も、バンドが結束したときに生まれる阿吽の呼吸もそれだと思います。そういうときに僕らを突き動かしているものって、自己愛じゃなくて、相手に対しての、他者に向けた愛なんですよね。それって生きているうえですごく本質的な部分だなって思って。

――でも人を想うことって簡単にできることじゃないですよね。

:そうそう。『THE WORLD』のときのインタビューでも言ったように、今って“個”の時代になってきていると思うんですよ。そうなると“誰かに対して”っていう気持ちはどんどん忘れていっちゃうし、“自分以外の人のことを考えるなんて面倒くさい”っていう感覚についなってしまうというか。だけど、僕らはこの1年間、それを当たり前にできていたんですよね。バンドやメンバーのことを考えることをダルいとすら思わなかったし、“そうするのが普通でしょ?”っていう感覚でいられた。このマインドって、超広く言ったら、ラブ&ピースというか、世界平和に近いんじゃないかと。プリティが帰ってきた今、僕らが曲を通して一番伝えたかったことはそれなのかなって思います。だから本当に……ありがとうございます。いい曲書かせてもらえました。(プリティに頭を下げる)

プリティ:いやいやいや(笑)。

――4人で久々に新曲を作ってみて、どんなことを感じましたか?

プリティ:3人が僕のいない状態でライブをしていた約1年間、僕は治療やリハビリをやっていたから、僕らは別々の道を歩いてきたわけじゃないですか。それがまた、僕がバンドに戻れたことによって道が重なり始めて。そういう“同じ道を歩いている”っていう感覚が(事故以前に比べて)より強くなりました。あとは単純に、4人でいられること、牧が作った曲をみんなで演奏できることが今までよりもっと……人生で一番嬉しかったですね。嬉しい分、発想力、ベース力がもっと欲しいって強く思ったし。

――そうすれば4人で合わせるのがもっと楽しくなるかも、みたいな?

プリティ:そうですね。“帰ってこられてよかった”で終わるんじゃなくて、常に先を見ていたいなって思いました。

――それはちゃんと曲にも反映されているので、プリティさん個人の考えていることであり、バンドの姿勢でもあるのかなと思いました。

:うん、そうですね。もちろんお客さんのなかにはプリティのことを心配してくださってた方もたくさんいると思うので、そういう人には“プリティが帰ってきてよかった”って思ってほしいんですよ。だけどそれ以上に“スゲー新曲来たな!”っていうところを純粋に見てほしいですね。今、アルバムの制作をしてるんですけど、このシングルができたからこそ、アルバム制作はもっと貪欲にできているんですよ。このまま、次に僕らの出す曲も楽しみにしていてほしいです。

――分かりました。それでは、こんな感じで記事にまとめさせていただければと思います。ありがとうございました。

全員:ありがとうございました!

柳沢:…………いや、でも何か、話していていろいろ思い出しちゃいましたね。

プリティ:俺がいない間、3人がどういうことを考えていたのかって聞く機会がなかったから、めちゃくちゃ新鮮だった。

――聞いて、どう思いました?

プリティ:そうですね。やっぱり、愛やなって思いました。

柳沢:おおっ!?

プリティ:何だろう……(しばらく考え込む)。すみません、ちょっとこの感覚は上手く言葉にできないんですけど……。

:ははは。まあ小田和正さんもそう唄ってるしな!

セイヤ:言葉に~できな~い~~♪

取材・文=蜂須賀ちなみ 撮影=横井明彦

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