高水温期の大阪湾ライトゲーム釣行でキビレ2尾 表層狙いフローティングプラグにヒット
盛夏。すでに海水温25℃を超して、海の釣りは難しくなっている。大阪湾のオカッパリは相当厳しいという実感がある。それでも懲りずに、この日は大潮の上げを打つために泉大津へ。狙いはチヌ1本だ。
当日の状況
釣行日は8月4日、大潮周りで、夜は19時に上げきりがくる。日没の1時間前に入って、マヅメから打っていく。ライトブリームゲームのタックルは、メバリングタックルそのままを流用。先日は7lbと太めにしていたリーダーを、この日は5lbと細くした。こんなもので見切られることもないだろうが。
最初はマイクロメタルジグからスタートする。3gの重さで、足元際をトレース。ボトム、ボトム上、中層、表層と、底から順番に探っていったが、反応なし。実はもう、この時点ですでに心が折れかけている。例年、まだこの時期、この時間帯でも、これくらい打てばカサゴかキビレは反応してくるのだ。
まだ日が残っているので、ワームでボトム打ちを続ける。バグ系、ピンテール系と複数のシルエットを通したが、反応しなかった。どうやら、魚も本格的に夏バテ気味?あえなく潮止まりの時間を迎えた。
ゲリラ豪雨襲来
実はこの日は、自宅周辺に、釣りの一時間前にゲリラ豪雨がきていた。釣り場の泉大津ではどうだったのかわからないが、見た感じ堤防も濡れていなかったので、どうやら雨は降らなかったらしい……と思っていたら、パラパラ雨がきた。それが一瞬ののちには大粒の驟雨となる。一時近くの橋の下に隠れた。
バタバタバタバタと地面を叩いて降る雨、ゲリラ豪雨そのものだ。強烈なスコール、というべきか。沖縄や九州では昔からあったといわれているが、「ゲリラ豪雨」とは呼ばなかったらしい。これも日本の南国化を思わされるものである……。
釣りには「小雨パターン」というものがある。小雨によって一時的に魚の活性が上がることだ。今回は「ゲリラ豪雨パターン」となるだろうか?雨が止んでから、足元に気を付けながら再び竿を出した。
アタリが遠い
ところどころベイトがパシャパシャやっている。一度ワームを追いかけてきたのはアジだった。フッキングせず。面倒でもアジングタックルを持ってきたらよかったが、二兎追う者一兎も得ず。やはりチヌに集中して釣り続ける。最低でもカサゴだ。この時点でもう2時間釣っているが、ここからどうか。
負のイメージを振り払えない。先ほど見た、堤防際の死んだボラを思い出す。魚はいろんな要素で死ぬが、おそらくこの釜茹での海の雰囲気的に、酸欠死だろう。高水温期は酸素が海中に十分な量溶け込まない。そのために多くの魚が死に、全体的に魚の活性が下がる。
あまりにアタリが遠い……。
もうこうなったら、レンジは表層ひとつに絞るぞと賭けて、フローティングプラグをチョイス。こいつをあっちこっちにテロテロ流していたら、やっときた。30cmちょいのキビレだ。ああ疲れた……。
このあと、本チヌも一枚かけたが、最後に暴れられてフックアウト。ランディング前にヘッドライトを点けるタイミングが早すぎたようだ。夏バテの頭で「もういいや」とすぐあきらめたが、これが泣きの1尾になっていたらそうはいかない。
最後の最後にキビレがもう1尾きて、ここで納竿とした。合計2尾だ。結果は一応出た。
酸欠死したボラが印象に残る
終わってみればなんてことない釣りだったなと思いつつ、この日もキビレに助けられて、今年の初釣りからまだボーズを一度もしていないことが救いではある。しかし、どこかで釣りの休みを作るなら、今かもしれないとは思った。
これだけいい潮回りでアタリが3つ。酸欠死したボラの姿が、何より今のダメな状態を象徴しているように見えた。私自身も夏バテ気味なので、魚と一緒に休みたいのが本音だ。
<井上海生/TSURINEWSライター>