あえて冬でも地上を歩く?札幌では1日8万人が利用の地下を使わない理由を聞いてみた
天候に左右されず、信号も気にせず歩ける札幌駅前通・地下歩行空間「チ・カ・ホ」ですが、あえて地上を歩く人たちがいます。その理由とは、いったい?
札幌駅前通・地下歩行空間は、2011年3月12日に開通して以来、1日に平均約8万人が通る札幌駅から大通公園までをつなぐ札幌のメインストリートです。
月別の「チカホ」利用者数の推移を見てみると、雪降る寒い冬も、暑い夏も札幌市民は年中地下を利用しています。
「チカホ」を歩いていた人に話を聞いてみると…。
聞いてみた!なぜ「チ・カ・ホ」を歩く?
「滑らないし、転ばないし。あちこち歩くけどこんないいところない。チカホ大好き!」
「冬になって寒くなってきたので歩くならチカホかなって感じで歩いていました。外よりあったかいしお店とかもあるので結構遊びに行くのにも使っています」
「信号機がない、早い、暖かいし、天候に左右されないからすばらしいですね。以前、滝みたいのがあったころから知っている」
開業時には35万人が訪れた札幌地下街
札幌地下街の歴史は、1971年のポールタウンとオーロラタウンの開業から始まりました。開業の日訪れたのはなんと35万人!
地下には滝や水路、噴水があった時代もありました。
11月から雪や寒さを理由に地下を利用する人が増加。
しかし、それでも外を歩く人がいました! 気温は一桁…寒いのになぜ外を歩いているのでしょうか。
なぜチカホではなく外?
外を歩く派の人の意見もさまざま!
「開発が進んでいるなーとか、そこら辺を見ながら散策していた」
「チカホね、割と外が好きなのであまりチカホに行かないかもしれない」
「チカホ歩くと汗かいちゃうんですよ。服の中がびしょびしょになってしまうので、歩くときは外を歩くようにしています」
「空気がいいから!人と歩くときは行くけど。景色も季節ごとに違うし、イチョウが全部散っちゃったんだなとか思いながら…」
「気温とか風とか温度とかを体感するのを大事にしている。五感を研ぎ澄ますのには、建物の中に入っていてはわからないことがいっぱいある。少しでも、屋外に出て自然の息吹を感じるというか、季節を感じるというか。そういうのを大切にしていたほうが人間よろしいのではないかと思う」
チカホの月ごとの利用者の推移をみると、夏も冬も利用者の数は変わりません。
ただ、9月、10月だけ、少し利用者が減っています。
HBCテレビ「今日ドキッ!」ゲストコメンテーターのアンヌ遥香さんは「チカホが大好き」だといいます。
「日差し、紫外線から身を守りたいと思い、夏は特にお世話になっていましたが、9月は大通公園での食イベント、オータムフェストがあり、みなさん地上に出てくるのでは?地上に出るとこんなに日差しが強かったんだ…と改めて感じました」
竹部礼子さんは「冬の方が地上を歩きたいです」とのこと。
「寒いですが、毛穴が引き締まる感じがするし。夏は暑すぎて外は無理になってきたのですが、冬は雪が降るとあまり寒さを感じない気もするので、吹雪のとき以外は外を歩きたいです」
スタジオでは他にも様々な意見が出ていました。
「冬にダウンコートを着て、地下を歩くと暑いのでしっかり着ているなら外を歩いてもいいかもしれない」
「上着を脱いでチカホを歩きたいです。雪に当たるくらいなら」
今後、チカホ利用者が増える?
実は今後、チカホの利用者がさらに増えるかもしれません。
札幌駅からすすきのの間運航していた「100円バス」が、利用者の減少を理由に11月末に終了することになったんです。
チカホを使う人が増えるかもしれませんが、最近、札幌中心部の再開発も進んでいます。
地下を歩いていると、結構高い建物ができていることに気づかないこともあります。
街の変化は、外に出ると気づきやすいかもしれません。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年11月13日)の情報に基づきます。