【総社市】DAY BY DAY COFFEE 〜 田園風景と人のぬくもりに癒される総社の古民家カフェ
慌ただしい日々のなかで、ふと「何も考えずにコーヒーを飲みたい」と感じることはありませんか。
そのような気持ちを満たしてくれる場所が、総社市にオープンしました。
田園風景を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせる古民家カフェ「DAY BY DAY COFFEE(デイバイデイコーヒー)」です。
店主の想いやお店作りへのこだわりを取材しました。
人の温もりと自然を感じられる古民家カフェ
DAY BY DAY COFFEEは、空き家だった古民家を店主の谷口健太(たにぐち けんた)さんがご自身で改修、改装し作られたカフェです。
入り口に設置された看板は、シンプルでありながらこだわりが感じられる目を引くデザインです。お店に入る前からワクワクした気持ちになります。
店内は、手作りならではの温かみと開放感があり、ゆったりとくつろげる落ち着いた空間です。
ゆったりくつろげる2〜3人掛けのソファ席が4つ、6人まで座れるテーブル席が一つ用意されています。
庭には4人掛けのテラス席が一つありました。
田園風景が眺められる席
席のレイアウトにも、谷口さんならではのこだわりが感じられます。
ソファ席はすべて外向きに配置されており、どの席に座っても田園風景を眺めながらくつろげます。
入り口横のソファ席は、突き出し窓から田園風景を一望できる特等席。
座った瞬間に、自然と深呼吸したくなるような穏やかな時間が流れます。
ボリューム満点エッグベネディクトと由来にほっこりするスイーツ
DAY BY DAY COFFEEのメニューを一部紹介します。
看板メニューのエッグベネディクト
看板メニューはエッグベネディクト。平日は4種類から選べます。
・ソーセージ&ベーコン
・生ハム&アボカド
・ガーリックシュリンプ
・メキシカンタコス
週末にはスペシャルメニューも登場します。
過去には「3種のきのことシーフードのベネディクト」や「ローストビーフベネディクト」などがありました。
2025年秋から冬にかけては、鴨やスモークサーモンを使ったベネディクトを考案中だそうです。季節の食材を使ったメニューの登場が待ち遠しいですね。
取材時は定番のソーセージ&ベーコンのエッグベネディクトをいただきました。
カリカリに焼き上げたベーコンと、ジューシーで食べ応えのあるソーセージ。とろける半熟卵と合わさり、思わず笑みがこぼれるほどのおいしさでした。
家族の思いが詰まったスイーツ
スイーツは、「本日のスイーツ2種盛り」と「妻が愛したプリン」の2種類です。
本日のスイーツ2種盛りには、店主がお母さんから教わったレシピで焼き上げたシフォンケーキとパウンドケーキが添えられています。
「妻が愛したプリン」は、奥さまがおいしいと気に入っていたことから名付けられた一品です。
どのスイーツにも店主のやさしさと家族への思いが込められており、話を聞いたとき心がほっと温かくなりました。
スイーツも週末限定メニューが登場することがあるそうです。
以前販売されていたスイーツのなかで気になっているのがエスプレッソプリンです。再登場しないかとSNSをチェックしています。
穏やかな雰囲気からは予想ができないほどの熱い想いを持った谷口さんに、お店のこだわりや目標について聞きました。
店主の谷口健太さんインタビュー
古民家で飲食店を始めたきっかけやDAY BY DAY COFFEへの想い、今後の目標について聞きました。
穏やかな暮らしを求めて移住し飲食店を始めることに
──総社の古民家でカフェを開こうと思ったきっかけを教えてください。
谷口(敬称略)──
前職では、愛知県で飲食店の会社員として働いていました。
しかし、人間関係に疲れてしまい、思い切って岡山県へ移住することに。
いったん飲食の仕事から離れようと思っていましたが、「自分でお店を持つなら、もう一度続けても良いかもしれない」と考え直し、カフェを開く決意をしました。
理想の店舗を10か月探し続けて見つけたのが今の古民家でした。
──移住先に岡山県を選んだ理由を教えてください。
谷口──
瀬戸内海という響きに惹かれたのが1番の理由です。
瀬戸内海に面している場所は他にもありますが、温暖な気候や自然の豊かさ、災害の少なさなど暮らしやすさを重視して岡山県を選びました。
人のあたたかさに触れることが多く、自然も豊かで、この地を選んで良かったと思っています。
DAY BY DAY COFFEEへの想い
──お店を続けていくなかで、大切にしている想いやコンセプトを教えてください。
谷口──
人とのつながりを大切にしています。
お客さんと会話したり、「ここに来たら誰かがいる」と思ってもらえたりするような、温かい場所でありたいです。
気づけば仲間が集まってくる、そんなお店になれたらうれしいですね。
──お店作りでは、どのようなことにこだわりましたか。
谷口──
景色を最大限に生かせるよう、内装や席の配置を工夫しました。
そのほか、古民家であるため、冬に備えて断熱や修繕にも力を入れています。
薪ストーブを活用して床下暖房を設置したり、断熱材をしっかりと入れたりしました。
──古民家の改装は簡単ではないと思います。なぜDIYでお店作りをしようと思われたのでしょうか。
谷口──
もともともの作りが好きだったので、お店を持つなら自分の手で改装したいと思っていました。これもまた、移住を決めた理由の一つです。
古民家の改装は初めてで大変なことも多かったですが、友人やSNSを通じて集まってくれた仲間の手助けがあり、無事に形にできました。
のんびり過ごせて、誰かとつながれる場所を目指して
──訪れたお客様の反応はどうですか。
谷口──
景色を眺めながらのんびり過ごされるかたもいれば、友人やお店で出会ったかたと会話を楽しまれるかたもいます。
Instagramを見て「DIYのようす、いつも見てました!」と声をかけてくださるお客様もいて、とてもうれしいですね。
本当にみなさん温かいかたばかりで、感謝の気持ちです。
──DAY BY DAY COFFEEを営業するなかで心がけていることはありますか。
谷口──
訪れたお客様とは会話するように心がけています。
人と人がつながり、心地良い場所でありたいと思っているので、コミュニケーションは大切にしています。
DAY BY DAY COFFEEのこれからとメッセージ
──今後の展望や目標を教えてください。
谷口──
サウナやミニドッグラン、バイクの整備場などの併設も計画しています。また、お店作りだけでなく、人とのつながりをもっと広げていけたらと思っています。
将来的には、マルシェや地域のお祭りなどのイベントを開催したり、ほかのカフェとコラボレーションしたりと、地域を巻き込んだ取り組みにも挑戦していきたいです。
お客さんが「ここに来ると楽しい」と感じてもらえるような場所にしていけたら良いですよね。
──最後に読者へのメッセージをお願いします。
谷口──
田園風景を眺めながら、ゆったり過ごせるお店になっています。考えすぎてしまったときや、少し気持ちを休めたいときは、どうぞ気軽にぼーっとしに来てください。
そのついでに、おいしいエッグベネディクトやスイーツ、ドリンクを味わいながら、心をほぐしてもらえたらうれしいです。
おわりに
店内に足を踏み入れた瞬間から、やさしい空気に包まれるような心地良さがありました。窓の外にはのびやかな田園風景が広がり、思わず深呼吸したくなるような穏やかな時間が流れています。
谷口さんは穏やかで話しやすいかたですが、お話を聞くうちに、この場所を通じて人とのつながりを大切にしたいという熱い想いが伝わってきました。
誰かと語らいながら過ごす時間も、一人でぼんやりと景色を眺める時間も、きっとこのお店なら心からリラックスできるはず。
DAY BY DAY COFFEEがこれからどのように地域に根づいていくのか、とても楽しみです。