西条税務署 岡本明紀署長に聞く オンラインで出掛けずに申告・納税
スマホで確定申告
11月11日から17日は「税を考える週間」。「税って難しそう」「確定申告の手続きが面倒」というイメージを持っている人も多いのでは。西条税務署の岡本明紀署長に、税が身近になるイベントや、スマートフォン(スマホ)を使った最新の申告・納税方法について聞きました。(梶江)
ー確定申告を簡単にする方法は?
スマホでの申告が簡単です。まずは確定申告書の作成。国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」にアクセスし、画面の案内に沿って進めます。給与や年金、医療費などの情報は、スマホのカメラで読み取ると、自動で確定申告データに入力されます。マイナンバーカードを使えば、そのままe-Tax(電子申告)で送信できます。
さらに便利なのが「マイナポータル連携」の自動入力機能です。給与や年金の収入金額、医療費控除、ふるさと納税などの情報が自動入力されます。スマホのカメラで読み取る必要がありません。一度、連携させると翌年以降も自動入力機能を続けて利用できます。
ー自動入力の機能やサービスは便利ですね。スマホ申告のメリットは。
申告会場に出向く必要がなく、24時間いつでもどこでも手続きできることが大きなメリットです。
税金の納付も、キャッシュレス納付なら、時間や場所を問わず納税できます。個人なら口座引落しの「振替納税」、法人なら「ダイレクト納付」や「インターネットバンキング」がおすすめです。
ー今年度、注意する点はありますか。
2025年度は多くの人がマイナンバーカードと電子証明書の有効期限を迎えることが予想されます。電子証明書が失効するとe-Taxが利用できません。マイナポータルやカードの記載で有効期限を確認しておいてください。
ー納税証明書もオンラインで請求できますか。
できます。e-Taxで請求すれば、PDF形式の電子納税証明書をスマホやパソコンで受け取れます。税務署に出向く必要がなく、手数料も安く、期間内なら何度でもダウンロード可能です。
ー「税を考える週間」に合わせて、東広島ではどんなイベントが行われますか。
11月11~16日はフジグラン東広島で「税に関する絵はがき」と「税に関する標語」の展示を、12月8~12日は東広島市役所で「税に関する作品展」を開催します。
ー税についてもっと知りたい、学びたいと思ったときは。
税について詳しく知りたいときは、国税庁ホームページをご覧ください。AIに質問して自動で回答してくれる「チャットボット(ふたば)」もあります。
相談は電話で。国税相談専用ダイヤル0570(00)5901へ。全国一律料金、受け付けは平日8時30分~17時です。
ー市民の皆さんへメッセージを。
納税者の皆さまの利便性向上のため「あらゆる税務手続が税務署に行かずにできる社会」を目指しています。スマホを使った申告は年々簡単になっていますので、ぜひ一度チャレンジしてみてください。
プレスネット編集部