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人気女優や沼津出身“史上最高レースクイーン”の事務所も…芸能プロの倒産・休廃業3倍

Shizuoka

写真はイメージ

■吉岡里帆さん所属事務所や壇蜜さん所属事務所も休業・破産

芸能プロダクションが苦境に陥る1年となった。俳優やタレントらのマネージメントをする事務所の倒産は昨年、過去5年間で最も多い12件に上った。タレントの壇蜜さんや沼津市出身の藤木由貴さんらが所属したフィットや、女優の吉岡里帆さん所属のエー・チームが休業を発表するなど驚きが広がった。

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民間の調査会社・帝国データバンクによると、昨年倒産した芸能プロダクションは12件で、前年の4件から大幅に増えた。俳優の大東駿介さんらが所属していた「A.L.C.Atlantis」は昨年10月に破産。新型コロナウイルス感染拡大によって芸能活動が停滞し、代表の体調不良も重なったという。

女優の吉岡里帆さんら所属の「エー・チーム」は新規の芸能関係業務を休業すると明らかにした。タレントの壇蜜さんや吉木りささんが所属する「フィット」も破産を発表した。

フィットには、沼津市出身でモデルや女優として活躍している藤木由貴さんも所属していた。藤木さんは2017年に「日本レースクイーン大賞」で大賞を含む5冠を達成し、“史上最高にかわいいレースクイーン”として注目された。地元・沼津市の市制100周年記念燦々ぬまづ大使も務めている。今年3月に自身のXで次のように投稿している。

「諸般の都合により時差になってしまいましたが、すでに事務所を退所しております。約6年4か月間お世話になりました。ありがとうございました。今後も藤木由貴として変わらず活動していきますので、皆さまよろしくお願いいたします」

■テレビ局の制作費削減やSNS台頭で芸能プロ行き詰まり

帝国データバンクは芸能プロダクションの倒産増加の要因に「ユーチューバーやインフルエンサーの台頭」を挙げている。従来のようなタレント発掘が難しくなっていると指摘し、こう分析している。

「芸能プロの行き詰まりが表面化している。近年はテレビ局の制作費削減に伴う出演料の減少や番組の整理・終了といった状況に直面したほか、SNSの台頭で YouTuberやインフルエンサーとして活動する個人も増え、芸能プロが従来得意としてきた新人タレントの発掘なども難しくなっている。こうした逆風の中で、所属タレントの独立、創業者の死去・体調不良といった社内事情が加わり、倒産や廃業に至る芸能プロが目立った」

近年は個人事務所や小規模な事務所で活動する俳優やタレントが珍しくなくなった。芸能プロダクションの倒産増加は過渡期を告げているのかもしれない。

(SHIZUOKA Life編集部)

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