「手足口病」10年に一度の大流行!大人も注意
日は子どもを中心に感染が広がる「手足口病」についてです。
手足口病 周りで流行っていますか?
手足口病は、手や足、喉の粘膜に、水疱=水ぶくれができる症状で、大流行していますが、街でお父さん、お母さんやお子さんに、手足口病について聞いてみました。
「もう罹って治りました。今8歳です。1ヶ月前くらいですね。口内炎が結構できちゃって、小学生、同じクラスのお友達とか、みんな結構罹っちゃって、手も痛いって言ってたんで。」
「今1歳10ヶ月。保育園で流行ってるっていう話は聞いたことあります。旅行に行く前とかは、なったらちょっと困るので、あまり人が集まるようなところには行かなかったっていうのはありますけど。」
「(女の子)友達がなってた。3人ぐらいいた。」
「(父)今、小学校3年生と1年生です。特にそこまで神経質にはなってないんですけど、周りにいたら気をつけるようにとは言ってますね。」
「(母)福岡から来ていて、向こうでも流行っているみたいで、心配ですよね。大人にうつると、ひどいって言うので。とにかく手洗いとか、お家帰ったら、すぐお風呂入るとか。」
すでにお子さんが罹った人もいましたし、周りで「手足口病」について聞かない、という人はほとんどいませんでした。
10年に一度の大流行 大人も感染
では、手足口病の流行状況や症状について、栃木県の西真岡こどもクリニック理事長の仲島大輔さんに伺いました。
西真岡こどもクリニック理事長 仲島大輔さん
過去10年で1番多いくらいの流行になっています。夏に流行る病気なんです。なので、6、7、8月がピークかなと思います。1番大きいのはコロナで感染対策したことによって、手足口病の感染対策にもなって、手足口病に毎年、一定数罹っていたのが、罹らない人が増えたことによって、一気に手足口病に、みんなどっと感染した形だと思います。ウイルスのタイプがいくつかあって、通常であれば大体、4歳未満が多いんですけれども、今流行っているのが、年長児とか小学生とか、年齢層が結構上の方も感染するので、大人も罹っていると思います。今流行っているタイプは、少し高熱になって、水疱も大きくて、足だけじゃなくて太ももとか腹部とか、広範囲に広がるような発疹が出ますね。
例年、手足口病の患者は、4歳以下が多くて、1歳が30%ほどだそうですが、今、流行っているウイルスのタイプは、大人も罹ることも多いそう。4月ごろから徐々に西日本から患者が増え始めて、5月以降は全国的に流行、そして、この夏場にピークを迎えています。仲島さんのクリニックでは、今も毎日10人前後、手足口病の患者が来るということで、手足口病は、主に飛沫感染と、接触によって感染するので、手洗いが大事だと話していました。
手足口病 保育園も混乱
今年は10年に一度の「大流行」ということで、保育園などの登園基準を巡って 少し困ったこともあったようなんです。再び西真岡こどもクリニック 仲島さんのお話です。
西真岡こどもクリニック理事長 仲島大輔さん
手足口病に関しては、全身状態が良くて、熱がなくて元気もあって、という症状であれば、登園はいいですよっていう基準なんですね。久々に流行ったというのもあるんですけど、先生が「まだ水疱が出ているからダメ」とか園独自の基準が出てしまって、朝、病院では「大丈夫だよ」って行くんですけど、お母さんは、そのまま保育園にお願いして、仕事に行きたいところだったんですけど、園で「やっぱりダメです」となって困惑してしまったり、流行当初はすごく混乱したかなと思います。大流行している病気なんですけど、きちんとした石鹸を使った手洗いをすることによって、ある程度防げますし、罹ったとしても、そこまで重くならずに済むことも多いので、適切な情報を得て、予防していただくのがいいかなと思います。
手足口病は「感染したら〇日間、保育園を休まなければいけない」という明確な決まりがありません。こども家庭庁のガイドラインでは、登園の目安は「発熱や口の中の水疱・水ぶくれの影響がなく、普段の食事がとれること」となっているので、これがクリアできていれば保育園に行ってもいいんですが大流行によって、保育園を巡るトラブルもあったということでした。
インフルエンザのA型B型のように、手足口病にもウイルスのタイプがあるので2回以上かかることもあるそう。手足口病は、アルコールが効かないので、とにかく石鹸を使ってしっかり手洗いすることが一番の予防になるということでした。
(TBSラジオ『森本毅郎スタンバイ』取材・レポート:西村志野)