Yahoo! JAPAN

満麺亭 〜 こだわりのあぶりチャーシューと自家製麺! 懐かしい雰囲気の空間で楽しく笑顔になれるラーメン店

備後とことこ

満麺亭 〜 こだわりのあぶりチャーシューと自家製麺! 懐かしい雰囲気の空間で楽しく笑顔になれるラーメン店

ラーメン店といえば、滞在時間が短い印象がありませんか?
サッと食べて帰るイメージですよね。

福山市には短い滞在時間でも楽しめる店づくりにこだわっているラーメン店があります。

それが福山市川口町にある「満麺亭(まんめんてい)」。

店舗は、昭和30〜40年代を思わせる懐かしい雰囲気です。

店内には昔懐かしいグッズや看板・ポスターがたくさんあります。
子供からご年配まで楽しめる空間なのです。

その空間の中で食べるラーメンは、醬油や塩・味噌からつけ麺など豊富にラインナップ。

しかも、基本のラーメンにはオーダー後にバーナーであぶる、香ばしい「あぶりチャーシュー」が載ります。

さらに麺は、店内で製造される全粒粉入りの自家製麺です。

ラーメンにも店舗にもこだわりが詰まった満麺亭の魅力やこだわり、おいしさの秘密を探っていきます。

満麺亭の建物は昭和中期の雰囲気がコンセプト

満麺亭は、福山市川口町にあります。

昭和時代によく見られた「ホーロー看板」が飾られているのが印象的な、レトロな雰囲気の外観です。

店内に足を踏み入れると、まるで昭和中期にタイムワープしたような懐かしくも楽しい雰囲気が広がります。

接客がとても威勢よく、「いらっしゃいませ!」とハツラツとした気持ちのよい掛け声が響き渡りました。

店内にもたくさん飾られているホーロー看板
昭和中期に流行したアニメや商品も
時代を感じさせるテレビジョン。なんと現役で放送が映っている

また店内で流れるミュージックも、昭和中期のヒットナンバーが中心です。

テーブル席側の窓には、懐かしい某アニメをイメージさせる竜のイラスト

満麺亭の外観や店内は年配者には懐かしく、若者には新鮮な雰囲気で、幅広い世代が楽しめる空間ではないでしょうか。

なお、席は厨房の前にカウンター席が8脚、窓側に4人がけのテーブル席が4卓あります。

店内は全席禁煙です。

満麺亭は移動販売車によるイベント出店もしている

名物のあぶりチャーシューに自家製麺!満麺亭のメニュー

2024年(令和6年)1月時点の情報。 価格は消費税込

写真提供:満麺亭

満麺亭のラーメンは、いろいろな種類があります。

以下は、満麺亭の基本的な5種類のラーメンです。

・あぶり醬油らーめん
・あぶり塩らーめん
・あぶり味噌らーめん
・濃厚あぶりらーめん
・濃厚魚介つけ麺

あぶりチャーシューは、満麺亭の名物です。

このほか、子供向けの「アンパンマンらーめん」も。

具材で顔をかたどった「アンパンマンらーめん」(過去の訪問時に撮影)

また辛いラーメンが好きなかた向けに「辛味らーめん」もあります。
辛味らーめんは「台湾らーめん」と「辛味噌らーめん」の2種類です。

ただし辛味らーめん2種には、あぶりチャーシューは載りません。
代わりに肉ミンチが入ります。

レギュラーメニューのラーメンのほかに、時季限定ラーメンがあります。

2022年秋冬の時季限定ラーメン「カレーラーメン」

限定ラーメンは、おおむね3〜4か月おきくいらいのペースで変わっていきます。

レギュラーメニューでは楽しめない、魅力的なラーメンが登場しますので、ぜひ注文してみてください。

また満麺亭にはチャーハンギョーザ鶏のからあげといったサイドメニューもあります。

各ラーメンと、サイドメニューのセットもいろいろとそろっているので、たくさん食べたいときにうれしいですね!

セットの半チャーハン
セットのギョーザ
セットのからあげ (過去の訪問時に撮影)
卓上の調味料

卓上の調味料のなかでも、満麺亭ならではなのが「フルーツ酢」です。

さわやかな甘酸っぱさで”味変”(味の変化)を楽しめますので、お好みでどうぞ。

写真提供:満麺亭

満麺亭ではテイクアウトもしています。

テイクアウトできるメニューは、あぶりらーめん(醬油・塩・味噌)やつけ麺など。
またチャーハン、ギョーザ、鶏のからあげもありました。

テイクアウトのラーメンは、容器がセパレートタイプになっています。

器が二重になっていて、下の器にスープ、上の器に麺や具材が入っているのです。
そのため、持ち帰ってもラーメンをおいしく食べられます。

満麺亭名物!あぶりチャーシュー

あぶりチャーシューは、オーダー後にガスバーナーで豪快にあぶるチャーシューで、満麺亭の名物です。

店内で「ゴォォォォォォーッ」という音が響き渡り、香ばしい匂いが広がってきます。

あぶりチャーシューは、丸い形かなり大きなサイズです。

表面にはよい感じで焦げ目が付いていて、見ただけでもおいしそう。
香りをかぐと、さらにお腹が減ってきます。

あぶりチャーシューを堪能したいかた向けに、あぶりチャーシューが丼一面を覆い尽くす「あぶりチャーシュー盛り」もあり、人気です。

こだわりの自家製麺は全粒粉を使用

満麺亭のラーメンの麺は、すべて自家製麺です。

しかも麺には、全粒粉(ぜんりゅうふん)が入っています。

全粒粉とは、小麦を殻も含めて丸ごと潰した小麦粉です。

全粒粉を使用した麺はやや茶褐色をしていて、潰された殻が点々と交じっています。

よく見ると麺に粒々が見えるが、これが全粒粉の特徴

自家製麺を食べると、モチモチとした食感でコシがあり、とてもおいしい麺です。

店内にある自家製麺工房での製麺のようす

自家製麺は、平打ち麺太麺の2種類があります。

太麺は味噌らーめんとつけ麺に使われ、それ以外は平打ち麺です。

満麺亭 公式スマートフォンアプリについて

満麺亭には、公式スマートフォンアプリがあります。

公式アプリのおもなサービスは、以下のとおりです。

・限定クーポンの配信
・ポイントを貯めて、お得なクーポンを提供
・誕生月に特典のプレゼント

満麺亭のおすすめメニュー

いろいろなラーメンがそろう満麺亭のメニューのなかから、おすすめのものを紹介します。

ちなみに私は満麺亭の「あぶり味噌らーめん」や「濃厚魚介つけ麺」が好きで、頼むことが多いです。

「あぶり醬油らーめん」は尾道ラーメン系でプリプリの背脂も!

あぶり醬油らーめん」は、満麺亭で一番人気のラーメンです。

メニューのなかでもっともスタンダードなもので、尾道ラーメンをベースにしています。

食べる前から、上に載ったあぶりチャーシューの香ばしい匂いがしてきて、とてもおいしそう。

また味玉が半玉入っているのも、お得ですね。

スープは甘味を感じる味わいで、醬油の風味に魚介の風味も香り、スッキリとした味わいです。

豚の背脂は大きめサイズ

豚の背脂を食べるとプニッとした弾力を感じる舌触りで、脂身の甘味と甘辛い味付けがします。

自家製の平打ち麺は、モチモチとした食感

あぶりチャーシューの香ばしい風味がたまらなく、さらに肉の赤身のうま味や脂身のプリッとした食感と甘味が感じられて、めちゃくちゃおいしいです。

スープとチャーシューの香ばしさが混じると、とくに最高だと思いました。

「あぶり塩らーめん」はユズの風味がさわやかなスッキリスープ

あぶり塩らーめん」はアッサリとした塩スープが特徴です。

麺は自家製の平打ち麺。
もちろん、大きなあぶりチャーシューも入っています。

さらに中央にはユズ皮のスライスが載っていて、見た目もさわやかです。

透明感のある薄ベージュ色のスープ

スープを飲むと、ほどよい塩味にダシの風味が広がり、スッキリとした味わいです。

そこへユズの爽やかな香りがほんのりと感じられて、上品な口当たり。

あぶり塩らーめんは、女性や年配のかたなど、アッサリした味が好みのかたにおすすめです。

「あぶり味噌らーめん」は炒め野菜がタップリ!

過去の訪問時に撮影

あぶり味噌らーめん」は、名前のとおりあぶりチャーシューが載った味噌味のラーメンです。

過去の訪問時に撮影

スープは黄色がかっていて、味噌のまろやかな甘味と塩味が広がります。
そして、一味トウガラシのピリ辛さがわずかに感じられました。

過去の訪問時に撮影

あぶり味噌ラーメンには、炒めた野菜がタップリと入っているのが特徴です。

入る野菜は太モヤシ・キャベツ・タマネギのほか、各時季の旬の野菜も入ります。

後藤店長の実家で育てられた野菜が入ることもあるそうです。

甘辛い味噌スープの味わいと、野菜の香ばしさとシャキシャキ感、野菜の甘味などのハーモニーがたまりません。

過去の訪問時に撮影

あぶり味噌らーめんに使われる自家製麺は、太麺です。

過去の訪問時に撮影

もちろん味噌らーめんにも、あぶりチャーシューが入っています。

「濃厚あぶりらーめん」は濃厚な魚介豚骨の風味

過去の訪問時に撮影

あぶり濃厚らーめん」は、濃厚な魚貝豚骨スープのラーメンです。

ベージュのスープに、豚の背脂が浮いています。
そして、中央に大きなあぶりチャーシュー。

麺は、自家製の平打ち麺です。

過去の訪問時に撮影

スープは豚骨の風味に魚介の味わいが加わり、まろやかでコッテリとしています。

豚の背脂のコッテリさと甘味もあり、まさに濃厚な味わい。

コッテリ派のかたや魚介系が好きなかたにおすすめのラーメンです。

「濃厚魚介つけ麺」は温盛と冷盛で楽しめる本格派

並の冷盛とライスボール

満麺亭にはつけ麺の「濃厚魚介つけ麺」もあります。

麺の量は並(1玉)・大(2玉)・特大(3玉)から選べ、それぞれ温かい麺(温盛)と冷たい麺(冷盛)が選択可能です。

つけ汁(スープ)は温かいもののみになります。

スープは、濃いめの甘辛い味わいです。

魚介の風味が濃厚に味わえます。

自家製麺は、太めの縮れ麺

麺を食べるとコシがシッカリとしていて、シコシコと歯ごたえがあり、濃厚なスープがシッカリと絡んできておいしいです。

途中でテーブルのフルーツ酢をスープに入れると、さわやかな甘酸っぱさが加わり、サッパリとした味わいになりました。

なお、スタッフに希望すると無料で「ライスボール」を出してもらえます

ライスボールは、卓球のボールほどのサイズ。

油で揚げた丸いごはんで、カレー風味です。
中にはトロリとしたチーズが入っています。

残ったスープの中にライスボールを入れ、潰しながらスープとともにリゾット感覚で食べるのがおすすめです。

食べごたえがあって香ばしいあぶりチャーシューに、全粒粉を使った自家製麺、いろいろな種類のラーメンなど魅力がたくさんな満麺亭。

運営する有限会社 満麺カンパニーの代表取締役・後藤尚通(ごとう ひさみち)さんへインタビューをしました。

満麺亭の代表・後藤 尚通さんにインタビュー

後藤尚通 代表

食べごたえがあって香ばしいあぶりチャーシューに、全粒粉を使った自家製麺、いろいろな種類のラーメンなど魅力がたくさんな満麺亭

運営する有限会社 満麺カンパニーの代表取締役・後藤尚通(ごとう ひさみち)さんに、開業の経緯や店のコンセプト、こだわり、今後の展望などの話を聞きました。

インタビューは2021年10月の初回取材時に行った内容を掲載しています。

開業の経緯

──はじめに、満麺亭の歴史を知りたい。

後藤(敬称略)──

満麺亭は、1999年(平成11年)に創業しました。

もともとラーメン店をしたくて、尾道にある個人営業の尾道ラーメンの店で働いていたんです。

ただ将来店を開業することを考えたとき、個人営業の店だけでなく、企業組織として運営している店も経験しておきたいと考えました。

そして、福山市にある法人営業の洋食レストランで働くことになったんです。

それから満麺亭をオープンしたのですが、場所は市内の三吉町でした。
居酒屋チェーンの跡に居抜きで開店したんです。

その後2003年(平成15年)に、現在地である川口町に移転・リニューアルしました。

レトロな雰囲気づくりのポイントは「感動体験」

──店は昭和中期ごろの雰囲気をしているが、その店構えにした経緯は?

後藤──

川口町に移転する前に、横浜にある「新横浜ラーメン博物館」に行ってみたんです。

そしたら、ものすごく感動しました。

博物館の中で、昔の昭和時代の町並が再現されているんです。

そのとき「これだ!」と思いましたね。

今の時代、ラーメン店でも「感動体験」が重要になっています。

ラーメン店は滞在時間がすごく短いです。
だから感動なんて必要ないという考えもありますが、いっぽうでラーメン店にも感動が必要だという人も多いんです。

それだけラーメンという食べ物が、国民に根付いているということだと思います。

滞在時間の短いラーメン店で、いかにお客様を感動させるか
新横浜ラーメン博物館を訪れて、そのヒントがありました。

年配のかたから子供まで、店を訪れたみんなが笑顔になれるような空間を再現したいと思ったんです。

もともと「満麺亭」という店名は「ラーメンを食べて笑顔になってほしい」という思いから名付けました。

そのコンセプトにもピッタリですよね。

川口の店は新築なのですが、設計者のかたとかなり相談して店をつくり上げていきました。

「新しいものを古く見せる」というのは、かなり難しいんですよね。
そこは大変でした。

新築から15年以上たち、うまい具合に経年による変化があって、自然な雰囲気も生まれてきましたよ。

満麺亭名物・あぶりチャーシューの秘密

──満麺亭のラーメンといえば「あぶりチャーシュー」が載っていることだと思うが、あぶりチャーシューが誕生した経緯は?

後藤──

私が東京でラーメンを食べたとき、バーナーであぶるチャーシューを食べたんです。

それがおいしくて、しかもおもしろいなと感じ、「自分の店でもやりたい!」と思ったから出すようにしました。

福山周辺で同じようなチャーシューを出している店もありませんでした。

ラーメンの上に載せる具材で、熱いものってあまりないんですよね。
そのなかにあぶったチャーシューが入ると、うれしいじゃないですか。

しかもすごく香ばしいですから、食欲をそそります。

熱いとスープの温度低下も抑えられますよね。

あぶりチャーシューのこだわりは、あぶる直前に醬油と酒を肉に吹きかけること。

こうすると、あぶったときにより香ばしさが感じられるようになるんです。
肉の焼きすぎ防止にもなります。

ちなみにバーナーは、カツオのタタキなどをつくるときに使うものです。

あぶるときに大きな音がするので、初めて来たお客様は「なんだ?」と驚きますよね。
インパクトも感動につながります

こだわりは伝わらないと意味がないと思うんです。
バーナーであぶるのも、わかりやすいじゃないですか。

自家製麺はあえて大粒の全粒粉を使用

──満麺亭は自家製麺だが、それについて教えてほしい。

後藤──

自家製麺は、2000年代後半ごろから始めました。

もともと自家製麺には興味がありましたが、技術はもちろん知識もほぼゼロ。

だから最初は、香川県の製麺業者さんのところに勉強に行きました。

それから実際に店で出しながら研究を続け、いろいろ変更しながら続けてきています。

大変だと感じるのは「麺は生き物」だという点ですね。

ちょっとした温度や湿度の違いで、小麦粉の状態が変化してしまいます

季節・気候による変化はもちろん、日々の天候による違いで微調整をしていかないといけません。

自家製麺を始めて「安定させること」の難しさを痛感しましたね。

──全粒粉について教えてほしい。

後藤──

全粒粉は通常の小麦より香りがいいのが特徴です。

全粒粉は、他店でも麺に使っている店はあります。

ただ普通は麺に全粒粉を使う場合、目の細かい全粒粉を使うんです。

でも当店はあえて目の粗い、粒の大きな全粒粉を使っています
本来は菓子などに使うための全粒粉です。

理由はさきほども話した「こだわりは伝わらないと意味がない」ということ。

小さな粒だと、お客様がパッと見て全粒粉を使っていると気づかないですよね。

ラーメンの提供スピードにこだわりあり

──ほかに、店の運営面などでこだわっていることは。

後藤──

ラーメンを早く提供することですね。
これには、強いこだわりがあります。

さきほど話したように、ラーメンは麺類なので食べるのが速く、滞在時間は短めです。

しかもお客様が多いときには、待っていただくこともあります。

そんな状況で、ラーメンが出てくるのが遅かったら辛いですよね。

だからラーメンを速く提供することは、使命だと思ってつくっています。

とくにお子様はどうしても待てないですから、お子様へは一番に提供するようにしていますね。

今後の展開

──やってみたいことや今後の展望があれば、教えてほしい。

後藤──

当店のラーメンは「進化する」のがこだわりです。

久々に当店に来たら、何か変わっていると思います。

今の時代だと変化していかないとダメだと思うんですよね。

というのも、お客様も変化しているから。
いろいろなお店に行って、さまざまな情報を得て、アップデートしていっているんです。

だから店も変わっていかないと、お客様にいいなと思ってもらえなくなると思っています。

昔の携帯電話を、今の時代に使うのと同じです。

もちろん、変わらないことがいい場合や、変化させてはいけないものもあります。

守るべきものは守りつつ、それ以外の部分は研究を続けて積極的にチャレンジしていき、変化していくのが大事ですね。

そのために、試行錯誤を楽しんでいきたいです。
自分が楽しくないと、お客様も楽しくないですから。

ただ自分が楽しいだけだと、お客様が付いてこられないので、バランスが大切ですね。

懐かしい雰囲気の中でおいしいラーメンを楽しめる満麺亭

香ばしいあぶりチャーシューと自家製麺がおいしい満麺亭のラーメン。

しかも、いろいろな種類がそろっているのも魅力です。

古き良き昭和時代をモチーフとした特別な空間の中で楽しむラーメンは、格別だと思います。

満麺亭で、ぜひこだわりのラーメンとこだわりの空間を楽しんでみてください。

【関連記事】

おすすめの記事