注目のガールズバンド、Faulieu.がメジャーデビュー!TVアニメ『カナン様はあくまでチョロい』OPテーマ「初恋モーメント」に込めた作品とアニメ愛に迫る!【インタビュー】
2023年3月に現体制での活動を開始して以来、フェス出演を含む精力的なライブ活動やドラマのタイアップ曲などが話題を呼び、注目を集めている4人組ガールズバンド、Faulieu.(フォリュー)がキングレコードよりメジャーデビュー!“SWEET&BITTER”の二面性をテーマにしたメジャー1stアルバム『MiX』を4月8日にリリースした。
収録曲のうち「初恋モーメント」は、この4月より放送がスタートしたTVアニメ『カナン様はあくまでチョロい』のOPテーマ。チョロくてかわいい美食の悪魔・カナン(CV:古賀葵)と天然ポジティブ男子高校生・供犠羊司(CV:山下誠一郎)のドタバタ初恋ラブコメ劇にピッタリの、ポップでキュートなバンドナンバーに仕上がっている。実はアニメ愛に溢れたメンバーが多いFaulieu.の、Canaco(Vo, Gt)、Kaho(Gt)、Ayano(Ba)、Mimori(Dr)に、メジャー進出作と初アニメタイアップ曲に掛ける思いを聞いた。
【写真】Faulieu.『カナチョロ』OPテーマに込めた作品とアニメ愛に迫る!【インタビュー】
アニメとともに育った4人のルーツ――それぞれの原点と音楽観
──まずは読者に向けて、Faulieu.はどんなバンドなのかをアピールしていただけますでしょうか。
Canaco:ひと言でアピールするとしたら「ザ・ガールズバンド」です!「ザ」が付くところがポイントです(笑)。メンバー4人全員が作詞・作曲をやるし、誰が前に出てもおかしくない。みんなで背中を預け合いながら全方位戦えるバンドなんです。それこそ『ぼっち・ざ・ろっく!』じゃないですけど、アニメに登場してもおかしくないようなガールズバンドだと思っています。恐れ多いですけど(笑)。
Ayano:でも、みんな高校時代から軽音部で、それぞれドラマが色々ある中で今があるので、ある意味、そういうアニメの実写版と言っても過言ではないと思います。
Canaco:4人とも個性もバラバラで、それぞれ良い面を持っていて。聴いてくれる人の青春を重ねてもらえるようなガールズバンドだと思います。
──それぞれの良い面を聞いてもいいですか?
Canaco:私から見るギターのKahoは、いろんなことを先陣切って進めてくれる、船のオールを先頭でガシガシ漕ぐタイプです。真面目に引っ張ってくれる、切り込み隊長みたいなイメージですね。ベースのAyanoは全体のバランスを見ながら、「もっとこうしたほうがいいんじゃない?」というアドバイスを持ってきてくれる人。ドラムのMimoriは、そこに「こういうところもあるよ!」ってまた違う気付きを与えてくれる人。面白いことを思いついて世界を広げてくれる人だと思っています。
Mimori:めっちゃいい感じに褒めてくれるね(笑)。
Canaco:で、その船の真ん中にいるのが私です。みんなが船を進めてくれる流れに身を任せるのが好きで、この4人の居心地が私としてはいいなと思っています。
Mimori:でも、Canacoはちゃんと自分の芯があります。みんなのことが大好きだから「それ、いいと思う!」って肯定しながら船を動かしていく人。大きい女だと思います。
Canaco:「大きい女」はちょっと語弊があるな(笑)。
Kaho:心が広い。
Ayano:大きい船長。
Mimori:ビッグ・マムだ(笑)。
Canaco:そんなに強欲じゃないから!(笑)。これ、アピールになってるのかな?
Mimori:とにかく仲はいいです。
──仲が良いのは伝わりました(笑)。資料のプロフィールによるとCanacoさんとMimoriさんはアニメ好きで、Kahoさんはギブソンの企画バンドで結束バンドや『けいおん!』の楽曲をカバー、AyanoさんはアニソンシンガーのFRAMさんとUnwaveという音楽ユニットを組んでいます。皆さんの好きなアニメやアニソンについてお伺いしてもいいですか?
Canaco:私は小さい頃から漫画がずっとそばにあったのですが、 アニメにがっつりハマったきっかけは、小さい頃に初めて観た『銀魂』です。他にも話し出すときりがないですが、代表的なのは『銀魂』とバンドを始めるきっかけになった『けいおん!』、あとは『エヴァ(新世紀エヴァンゲリオン)』です。
──『エヴァ』といえばキングレコードと縁が深いので、キングレコード所属になれて良かったですね。
Canaco:そうなんです!めっちゃテンションが上がりました(笑)。アニソンも大好きでカラオケでよく歌っていましたし、ニコニコ動画も好きでよく観ていたので、「ニコニコ組曲」を通じて実際に作品に触れたことのない曲も知っていたりします。(急に歌い始めて)「もっと高めて果てなく心の奥まっで♪」とか。
──懐かしい(笑)。Mimoriさんはいかがですか?
Mimori:私は少年ジャンプ系のアニメが好きなんですけど、最初のきっかけは母が好きだった『ルパン三世』です。アニマックスの一挙放送とかで昔の作品をずっと観たりしていたので、そこから『名探偵コナン』とかも好きになって。でも、一番は『NARUTO -ナルト-』ですね。バンドを知ったきっかけも『NARUTO -ナルト-』の主題歌からで、主題歌を集めたアルバムを沢山持っていましたし、『青の祓魔師』からUVERworldを聴くようになったりして。あとは『のだめカンタービレ』や『坂道のアポロン』みたいな音楽系のアニメも大好きで、音楽と映像が切っても切り離せない関係性になっているものに魅力を感じるので、劇伴もめっちゃ聴きます。
Canaco:お互い語り始めると止まらないよね(笑)。
──Ayanoさんはどうでしょう?
Ayano:私も、アニメは好きでよく観ています。それこそ『エヴァ』はレンタルして全部観ていましたし、絵が綺麗なものが好きで『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』はTRUEさんの歌も含めて素晴らしいなと。
Mimori:エヴァン・コールさんの劇伴もいいよね。
Canaco:そういえばしばらく待ち受け画面か何かに設定してたよね?
Ayano:あ、そうそう。パソコンのデスクトップがヴァイオレットちゃんだったこともあります。あとは『ダリフラ(ダーリン・イン・ザ・フランキス)』。これは『エヴァ』にも重なりますけど、ちょっと鬱っぽい雰囲気の作品が好きで、挿入歌の「ダーリン」という曲の弾いてみたをやってみたりしていました。あとは『物語』シリーズ。
Mimori:supercellだね。
Ayano:そう、「君の知らない物語」もそうですし、(阿良々木)火憐ちゃんのキャラソン「marshmallow justice」がバンド調の曲で大好きです。あとは『日常』とか……。
Canaco:「焼きそばだよ!!!」だ(笑)。
Mimori:主題歌はヒャダインさんだったよね。私も大好き。
Ayano:あとは『ギャグマンガ日和』も大好きです。
──Kahoさんは?
Kaho:ごめんなさい! 私、この流れで最後に話しづらいんですけど、アニメはあまり通ってこなくて……。幼少期に『プリキュア』や『アンパンマン』を観ていたくらいで、逆に大人になってからアニソンを通してアニメを観るようになりました。さっきお話いただいたギブソンの企画で結束バンドをカバーしたのをきっかけに『ぼっち・ざ・ろっく!』を観て、すごく面白かったので展示会にも行ったりして……薄いですよね、すみません(笑)。
Mimori:いや、薄くないよ全然!
Canaco:そうそう、私たちがうるさいだけだから(笑)。
──皆さん、アニメやアニメ音楽から影響を受けた部分はありますか?
Canaco:バンドを始めたきっかけとしては『けいおん!』の影響が大きいです。個人的な人生観や考え方に関しては『銀魂』ですね。芯は貫くけどユーモアは忘れないという空気感は、自分の生き方に重ねていきたいなと思っています。
──Canacoさんの芯にあるものとは?
Canaco:私は「愛」を大事にしたいなと思ってます。ちょっとクサいかもしれないけど(笑)。今回のアルバムにも繋がっていくのですが、バンドとして「愛」をテーマに色んな面からアプローチした歌詞を書いてきたので、私としてもバンド的にも、「愛」はひとつ貫いているところです。
──素敵ですね。他の皆さんもアニメに影響を受けたことがあれば。
Kaho:自分はおすすめされた音楽アニメ映画は積極的に見るようにしています。特に『音楽』や『BLUE GIANT』を見た時は、音楽のある人生を描いた作品として初期衝動を思い出させてくれて。自分も音楽を始めた時の気持ちを思い出そうという気持ちになれた2作品です。
Mimori:私もKahoと同じく、それこそ『のだめカンタービレ』や『坂道のアポロン』もそうですし、『BLUE GIANT』は何度観たかわからないくらいで、絶対に涙が出ます。自分と重なる部分が多い音楽アニメ作品は、共感や心の震えを与えてくれるので、自分に大きな影響を与えてくれているなと思います。
Ayano:そういえば私、supercellの曲をカバーしようと思ってスコアを見たら、5弦譜だったんですよ。supercellやLiSAさんのアニソンを弾こうとした時に4弦では音が足りないと思ったのが、5弦ベースを始めたきっかけでした。
──プレイスタイルからアニソンの影響を受けていたわけですね。面白い。ちなみに『けいおん!』や『NARUTO -ナルト-』を通じてバンドを知ったというお話もありましたが、アニメ音楽とバンド音楽の相性についてはどう感じていますか?
Canaco:現在のアニソンはバンドが担当することも多いですし、そこからバンドが有名になっていく流れがあると思います。アーティストと作品の相互関係が成り立っていて、アニメから入ってバンドを知ることもあれば、Kahoみたいに楽曲から入って作品を好きになることもある。新しい出会いの場所になっているなと感じます。今回、私たちも『カナン様はあくまでチョロい』のOPテーマ「初恋モーメント」で、その流れに一歩踏み入れられたことがすごく嬉しいです。
キャラクター名を忍ばせた歌詞に込めた作品愛
──「初恋モーメント」はバンドにとって初のアニメタイアップ曲になります。作詞はCanacoさんとKahoさん、作曲はKahoさんが担当していますが、『カナン様はあくまでチョロい』のどんな部分を意識して制作しましたか?
Kaho:まずは原作コミックを読んで、賑やかな学園もののイメージを受けたので、楽曲の展開をしっかり作って強弱をつけようと考えました。OPテーマなので一発目の音から全力でいきたくて、最初のラップ風のパートからいろんな工夫を詰め込んでいます。例えば私ならギターチョーキングの「ギュイーン」という奏法から始めて印象付けていたり。あとは原作が「ギリギリを攻めている」感じだったので……。
Canaco:ギリギリセクシーで、ギリギリアウトみたいな感じですね(笑)。
Kaho:その面白さを表現するために、あえて楽曲の中に「ピー音」を入れてみたりして。他にもカナン様は悪魔なので、ラップパートの“暴いてよ?正体”という歌詞のところにオクターブ下のモンスターボイスを重ねたり、遊びをたくさん入れてみました。
──音作りの面でも作品に寄り添っているんですね。作詞に関してはどうですか?
Canaco:カナンの気持ちに寄り添いつつ、聴いてくれる恋に悩める人たちの背中を押して、一つ勇気を持てるような曲にしたいという思いがあったので、「愛を知ったらこんなにも幸せになれるんだよ」という自分たちの思いも上手く重ねられたなと思います。あと、どうしても初めてのアニメタイアップでやりたかったことがありまして。
──というのは?
Canaco:昔ノイタミナ枠で放送していたアニメ『つり球』のオープニングテーマ、フジファブリックさんの「徒然モノクローム」という曲が好きなんですけど、あの曲の歌詞には作品に登場するキャラクターの名前がさりげなく散りばめられていて。それに気付いた時に「すごく作品愛のある人たちだなあ」と思ったのと同時に、「私もいつかやってみたい!」と思ったんですね。なのでこの曲の歌詞もよくよく読んでいただきますと……1番のサビの“この恋がうまくゆくのかなんて”のところにカナン様の名前が入っていまして。
──気づかなかった!「ゆくのカナンて」ですね。
Canaco:あと、私はカナン、供犠羊司くん、ジャンヌの関係性がこの物語のキーポイントになってくるんだろうなと思ったので、カナン以外の2人の名前もどうしても入れたくて。なのでジャンヌは2番Bメロの“素直になれたら最強じゃん 抜け駆け禁止”のところに入れています。
──本当だ! センテンスをまたいで「じゃん抜(ぬ)」というワードが入ってます。
Kaho:ここはレコーディングでも絶妙に繋げて歌ってるんだよね。
Canaco:そう、「最強ジャーンヌけ駆け」って歌っています(笑)。あと羊司(ようじ)くんの名前も、ラストのサビに“愛し愛されてみようじゃないか”と組み込みました。私の密かなオタク心と作品愛を詰め込んだので、少しわかりにくいかもしれないけど、気づいてもらえたら嬉しいですね。
Mimori:これは『カナチョロ』と直接関係ないけど、Canacoらしいなと思ったのは、ラップパートの“寝癖なんてNo No No!”という歌詞。これは絶対に『けいおん!』の「Cagayake!GIRLS」の“遅刻はしても早退はNon Non Non!”を意識したんだろうなあと思って。嬉しくなっちゃって気づいた時にすぐ言いました(笑)。
Canaco:そこも自分の趣味全開で入れました(笑)。
──作品愛とアニメ愛に溢れた楽曲ですね。Ayanoさんはどんなところにこだわりましたか?
Ayano:ベースも、イントロの印象的なRapパートでスラップを入れてほしいというオーダーがあり、バンドらしいかっこよさを出しました。他にも曲中で楽器隊が掛け合いするセクションもあったり、アニメを通じて「バンドってかっこいいな」と思ってほしいので、色々詰め込んでいます。ガールズバンドを題材としたアニメが好きな方にも「いいガールズバンドいるじゃん」と思ってもらえたら最高ですね。
──ドラムも展開が多くて演奏が大変だと思ったのですが、Mimoriさんはいかがだったでしょうか。
Mimori:カナンは表情が多彩なので、その喜怒哀楽が見えるような展開になっています。ドラムの新しい挑戦としては、カウベルを入れたりしていて。ポップに走り回っている感じが、『カナチョロ』らしいドタバタ感が垣間見えるアレンジになったなと思います。
──サビの締めのフレーズ“チョロくてあまい悪魔は好きですか?”は完全にカナン目線だと思うのですが、レコーディングではどんなイメージで歌ったのですか?
Canaco:これは「かわいい格好をしてカナンの気持ちにならないと歌えない!」と思って、ちょっとおこがましいですけど、キャラクターになりきって歌いました。A・Bメロはカナンで、サビはCanacoとして歌いつつ、最後の“チョロくてあまい悪魔は好きですか?”というフレーズでまたカナンに戻す、みたいな感じで、みんなで相談しながら良いバランスを探っていきました。今まで楽曲のカラーに合わせて歌い方を変えることはありましたけど、ここまでがっつり成りきる「憑依」のようなアプローチは初めてだったので、自分でも新しい扉を開けた感じがします。
──どんなオープニングアニメが付くのかも楽しみですね。ちなみに『カナチョロ』にはいろんなタイプのヒロインが登場しますが、皆さんのイチ押しのキャラクターを聞いてみたいです。
Canaco:私はやっぱりカナンですね。おっちょこちょいを越したドジもありつつ、ツンデレでピュア。萌え要素の宝庫みたいなキャラクターだと思います(笑)。それとジャンヌも自分の欲望に真っ直ぐなところがいいなあと思って。私の中ではその2トップがかわいくてしょうがないです。
Kaho:私もカナン推しです。曲を作る時にカナンのことをずっと考えていましたし、単純にビジュアルがかわいいなあと思って。しかもあのビジュなのに上手くいっていないところがすごく愛らしいです。
Ayano:私はミルチちゃん。ツンデレの妹キャラでお姉ちゃんのカナンを惑わす感じがかわいい。私も妹がいて、服とかいろいろ取られたりしても許しちゃうので、気持ちがわかります(笑)。
Mimori:私はジャンヌちゃんです。それこそCanacoも言っていたように純粋で真っ直ぐなところが、私自身とは逆のタイプなので羨ましいです。私は結構強がり系女子なので(笑)。「この真っ直ぐさ、いいなあ」という目線で推していきたいです。
“全曲を届けてこそ完成”というバンドの信念
──「初恋モーメント」を収録したメジャー1stアルバム『MiX』についても詳しくお話をお聞かせください。今作は“SWEET”と“BITTER”の二面性をテーマにした作品らしいですね。
Canaco:人々が持っている感情は1つではなく、場面によって変わっていくし、いろんな気持ちが人生を豊かにすると思うんです。その多面性とFaulieu.の楽曲の幅広さや奥行きを重ねたら面白い作品になるんじゃないかと思ってテーマを決めました。いろんな場面や状況、それぞれの人に寄り添える曲が1つでも見つかればいいなという、Faulieu.の実験であり挑戦の一枚です。
──アルバムの1曲目を飾るリード曲「蒼い春」は、全体的に爽快さを纏いながらも、だんだんエモーショナルな要素が強くなっていくロックチューン。作詞はCanacoさん、作曲はAyanoさんが担当しています。
Ayano:メジャー1発目なので、Faulieu.らしさを出しつつ、開けた感じの曲にしたい思いがあって、バンドサウンドの中から歌が飛んでくるような、切なさやエモさも感じられる曲を目指して作りました。Canacoの家で一緒にDTMをしたり、レコーディングスタジオでみんなの意見を聞きながら、みんなの気持ちも入れつつ、自分のやりたいことを詰め込んだ曲です。
Canaco:作詞に関しては、メジャー1作目の1曲目ということで、私たちが大事にしているものを歌いたいと思いました。過去の楽曲の歌詞の一部をあえて入れたりもしていて、今まで応援してくれてる人には「メジャーに行っても大事な部分は変わらず貫いて進んでいくんだな」という安心を伝えたいですし、これから聴く人にとっては私たちの決意みたいなものが見える1曲になったと思います。
──それが結びの歌詞“ありのままのぼくらで居よう”という言葉に繋がるわけですね。
Canaco:そうですね。これからいろんな壁が立ちはだかると思うんですけど、そんな時も自分たちらしさを忘れずに進んでいくからね、という思いを込めていて。コーラスもメンバーみんなでレコーディングして、全員の声が入っています。
──タイトルは「蒼い春」ということで、漢字は違いますが、やはり青春がモチーフですか?
Canaco:はい。バンドは青春だと思っているので。私たちは今その最中にいるし、それを続けていきたい思いがすごくあるので、それをそのまま書いています。聴いてくれる人も自分の青春と重ねてもらえたら嬉しいです。
──アレンジャーはElements Gardenの藤永龍太郎さんですね。
Ayano:私は『バンドリ!』のアプリゲーム(『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』)をリリース時からずっとプレイしているんですけど、曲が始まる前に毎回Elements Gardenの名前がクレジットに出てきて「この人たちは何なんだろう?」と思っていたんです(笑)。のちに、音楽制作会社と分かるんですけど、その中でも藤永さんは私が好きな曲を担当していることが多くて、「Light Delight」(Poppin'Party)も「Sanctuary」(Roselia)も藤永さんなので「この人すごい!」と思っていて。まさかご一緒できると思っていなかったので、最初のデモが返ってきた時点ですごく噛み締めました(笑)。
──藤永さんのアレンジが加わることでどんな化学反応がありましたか?
Ayano:藤永さんは私たちのデモを大事にしつつ、そこにラスサビへのブレイクやちょっとしたコードチェンジのアイデアを入れてくださって、さらにエモさを加えてくれました。すごくプラスにアレンジしていただき感激です。完全にオタクが出ましたけど(笑)。
──また、今回のアルバム収録曲は楽曲ごとに“SWEET”サイドと“BITTER”サイドで分かれています。それぞれのイチ押し曲を教えてください。
Canaco:個人的な“SWEET”は「For you」ですね。メンバー全員で歌詞を書いた曲なので、これからも大事に歌っていきたいです。“BITTER”は「秘密ノ美学」。「本当に同一人物なの?」というくらい大人っぽい感じに振り切って歌っていて。イメージ的には峰不二子なんですけど(笑)、歌いながら世界観に浸ることができて、ボーカルの新しい面を見せることができて楽しかったのでお気に入りです。
Kaho:全部イチ押しなんですけど、“SWEET”はやっぱり思い出深い「初恋モーメント」ですね。初めてキャラクターに寄り添って作ったのもそうですし、歌詞の詰め作業は去年、ツアーファイナルで台北に行った時にやっていたんです。その作業も楽しくて。“BITTER”は私が作詞・作曲した「さよなら」ですね。編曲の方(ひぐちけい)が私のギタリストの先輩で、学生時代からお世話になっていた方と一緒にお仕事できたので、思い出深い曲です。
Ayano:1曲ずつ選ぶのは悩ましいなあ……やっぱり「蒼い春」は思い入れが強いですし、ベースの演奏面で頑張った曲という意味では“BITTER”だと「秘密ノ美学」、“SWEET”は「初恋モーメント」と「ラブレター」ですね。「ラブレター」は軽やかでかわいらしいポップス調の曲なんですけど、8ビートを刻むというより休符を感じて“抜く”作業が意外と大変なんです。苦労しながら弾いたのでぜひベースを聴いて欲しいです。
Mimori:“BITTER”は「85」ですね。この曲はラブタイプ診断の忠犬ハチ公タイプをテーマにした曲なんですけど、Canacoが書いた歌詞の内容的に、強がり女子に向けて「もっと気楽にいけばいいじゃん!」みたいな感情を歌ってくれているので、どちらかというと強がり系女子の私には刺さります(笑)。“SWEET”はアルバム全体としても一番挑戦した「Dream Game」。テクノポップ調で聴いていて楽しいし、ゲームをテーマにした曲なので、(Ayanoを指して)ゲーマーがここにいるので、余計に決得力があります。
──Ayanoさんはゲームも好きなんですね。「Dream Game」では作曲だけでなく、Canacoさんと一緒に作詞も担当しています。
Ayano:この曲はオートチューンも使っていて、歌詞の中に『ドラゴンクエスト』のオマージュとかもこっそり入れています。それと作曲作業では、Mimoriと一緒にトラックを作ったんですよ。
Mimori:その思い入れもあります。ちなみにドラムの演奏が一番大変だったのは「蒼い春」です。あの曲の私はとんでもなく汗をかいています(笑)。
──バラエティ豊かで聴き応えのあるアルバムになりましたね。メジャーデビューしたこの先、どんな風に活動していきたいですか?
Canaco:まずはこの4人で長く続けていくのが、私の一番の夢です。より具体的な目標で言うと、今回初めてアニメタイアップが決まったので、ゆくゆくは国内外のアニソンフェスのステージに出てみたいです。これからもたくさんタイアップを歌えたらと思っているので、ぜひ!
Kaho:私が音楽を始めたきっかけのアーティストもみんなメジャーの方だったので、メジャーという肩書きを背負ったからには、憧れのアーティストたちに追いつけ追い越せ精神で頑張って走っていきたいです。
Ayano:私は仙台出身なので、個人的にはいつか宮城のセキスイハイムスーパーアリーナに立つのが夢です。そこに行くために一つ一つステップアップして、たくさんの人に私たちの音楽を届けて、みんなで目標の土地に立ちたいです。
Mimori:メジャーデビューすることで今まで以上にたくさんの人たちと関わりが生まれると思うのですが、自分たちのことを良いと思ってくれる人たちと、自分たちの言葉で音楽を届けて行ければと思います。アニメをきっかけに私たちを知ってくれた人の人生の一部になれたら幸せですし、それこそアニサマとかフェスにもたくさん出たいですね。
──最後に4月から始まるバンド最大規模のツアー「Faulieu. Major 1st TOUR “MiX”」への意気込みをお願いします。
Canaco:メジャーデビュー記念のツアーなので、一本一本大事に、今まで積み重ねてきたものをぶつけたいと思います。今回のアルバムに関しても、全10曲を直接届けるまでがバンドだと思っているので、進化したFaulieu.のバラエティ豊かなステージを楽しみに待っていてください!
──ありがとうございます。皆さんのアニメに対する情熱が伝わるインタビューでした。
Canaco:アニメイトの特典がつくのが本当に嬉しくて。オタク友達からも「アニメイトに作品が並ぶなんてすごい!」と言われました(笑)。今後ともよろしくお願いします!