「お名前様」は言い過ぎ!正しい伝え方とは?【 頭がいい人の敬語の使い方】
「お名前様」って言い過ぎじゃない?
会社の受付やイベントの受付時などには、訪問客に記帳をお願いする機会があります。その際、聞くのがこんなフレーズ。
「こちらにお名前様をお書きください」
名前に「お」をつけ、さらに「様」まで加えた最上級の敬語のようですが、どこか抵抗感がありませんか?
「様」は相手を敬うときに使う敬称の代表格ですが、使えるのは人の名前や役職名の場合です。「お名前」は人名でも役職名でもない一般名詞ですから、これに「様」はつけられません。
聞き慣れてしまって「お名前様」の不自然さを感じないという人がいるかもしれませんが、この言い方は名刺を「お名刺様」、予定を「ご予定様」と言うのと同じレベルのおかしさなのです。
「お名刺様をいただけますか?」「ご予定様をお聞かせいただけますか?」とは絶対に言いませんね。正しくはこうです。
「お名前をお書きください(お書きいただけますか?)」
【出典】『頭がいい人の敬語の使い方』著:管本郷陽二